そういえばエクステリアって何ですの???

店長の藤田です。

巷で仕事を尋ねられたとき「エクステリアプランナーです」と応えると100%「それって何???」という答えが返ってきます。
そこで「庭のデザインとか」と応えると「庭師的なやつ???」「お金持ち相手のお仕事やねえ」と大幅に誤解をされることが多いです。
今回のスタッフブログは原点に立ち返り、エクステリアとはなんぞや、についてです。

少し下の画像をご覧ください。

 

エクステリアの定義

 

母校であるE&Gアカデミーより拝借。

エクステリアとは建物の外壁や庭園などを含めた住まいの外側全体を指します。住まいの表情を装い、まちなみの一部として道行く人を楽しませる心地よい風景を作りだします。

ガーデンとは建物の外壁や庭園などを含めた住まいの外側全体を指します。住まいの表情を装い、まちなみの一部として道行く人を楽しませる心地よい風景を作りだします。

外構とは外にある構造物と言う意味。

つまり、外構≒エクステリアにガーデンは含まれているということです。

戸建住宅の建つ敷地。エクステリアとは・・・
塀、門柱、門扉、アプローチ、駐車スペース及びそれに付帯する物(カーポート・カーゲート等)・アプローチ、花壇、庭、テラス屋根・・・・・。

つまり敷地内にある家以外のものはすべて「エクステリア」なのです。

だから「庭師」でもなければ「お金持ち相手」のお仕事でもない。
戸建住宅に住んでいる方なら誰にでも関係する、本来はもっと身近なもの、それがエクステリアです。

日本のエクステリア市場は外構付の分譲住宅を除くと年間約6000億円程度と言われています。
つまり、1年で日本国民の方は平均5,000円程度のお金をエクステリア工事に使っているということになるようです。

え~そんなん使ったことないけど~という方もいれば、うちもっと使ってるし!!!!!!!という方も全国的にみればいらっしゃることでしょう。

当然敷地が広い場合は新築外構も生涯にわたるエクステリアに使う費用も高くなりますし、分譲マンションや賃貸住宅にお住まいの方の場合、極論一生ゼロ円です。

前に一度このブログで書かせて頂いた事があるのですが、日本には「建設業の許可」というものがあります。

土木工事業
(土木一式)

建築工事業
(建築一式)

大工工事業

左官工事業

とび・土工工事業

石工事業

屋根工事業

電気工事業

管工事業

タイル・れんが・ブロック工事業

鋼構造物工事業

鉄筋工事業

ほ装工事業

しゅんせつ工事業

板金工事業

ガラス工事業

塗装工事業

防水工事業

内装仕上工事業

機械器具設置工事業

熱絶縁工事業

電気通信工事業

造園工事業

さく井工事業

建具工事業

水道設備工事業

工事、下水処理設備工事

消防施設工事業

清掃施設掃除業

お気づきでしょうか。
時には擁壁や簡易的な土を留める物を作る→土木工事
カーポートなどは建築物→建築工事
ウッドデッキも作るしね→大工工事
駐車場の土間コンクリート当然打ちまっせ→左官工事
最初に敷地の掘削するもん→とび土工・工事
石張るし→石工事業
・・・・・・言い出すときりがないのですが、この建設業の許可のほとんどに薄く広く絡むのがエクステリア工事であり外構工事。

エクステリアという言葉が生まれて40年強。

しかしながらぴったりと当てはまっている工事業の許可がない。

残念な話なのですがあるのにないことになっている。それがエクステリア工事業なのです。

よくこの仕事をしていると「造園施工管理技士」資格を取りましょうなんていわれるのですが、この工事の教科書を開くとでてくるのは茶室だテニスコートだ陸上競技場だ・・・・・・どこの家やねんって話になります。

そんなこんなで「エクステリア」。

もっと世の中に馴染んだらいいなあ。

庭師じゃねえシ。

店長の藤田でした。

みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,319

 「現代住宅植栽考」 第39回・・・樹形ベスト2=カツラ・アオダモ②!

スッキリ樹形の落葉樹ベスト2。カツラに続いてはアオダモの頂上です。

「トネリコ属だから?・アオダモ」

アオダモ(青梻)はモクセイ科トネリコ属の落葉高木で、コバトネリコ、アオタゴと言った別名で呼ばれることもあります。分布エリアは、北海道〜九州と日本のほぼ全域(主に山地)と、南千島・朝鮮半島など。学名は「Fraxinus(トネリコ属) lanuginosa f.serrata」。つまり、正確にはごく近い品種が複数あり、そのうちの一形態をアオダモと呼ぶようですが、学術的に見て限定された植物を庭木・アオダモとして使っているのか、ある程度幅広くアバウトに使っているのかは不明。

注:学名「lanuginosa」の中に、前出の「f.serrata」=アオダモ、他に「f.logicuspis」=ヤマトアオダモ、「F.sieboldiana」=マルバアオダモ、「F.apertisquamifera」=ミヤマアオダモ、などがあるが、相違の詳細不明。

アオダモの特色としては、樹高10~15m×幹の直系50㎝程度にまで成長する、ただし成長スピードは遅い、成長すると樹皮に地衣類が付着し斑点模様が出来る、葉は対生し薄く柔らかい、同先の尖った楕円形で10~15㎝、春先に白い花を群開させる、秋に翼果を付ける、樹形がスッキリしている・・・などを上げることが出来ます。

ここまで記述すればもうお気付きとは思いますが、同じトネリコ属であるた紹介済みのシマトネリコとよく似た面を多数持っていると言う事。ただし、アオダモは落葉樹であるため、葉がより柔らかくしかも別名(コバトネリコ)の通り小さいため、樹形はさらに繊細。この点が、近年より人気が上昇しつつある最大の理由とも言えます。

また、庭木だけではなく、アオダモは古くから多様な使い方をされてきた貴重な樹木でもあります。その1つ目の理由は、木材にした場合材質が硬く弾力性があるため。具体的には、木製バットの材料、スキー板、テニスのラケットなどに多用されました。スキー板、テニスのラケットに関しては、科学の発展により、グラスファイバー、カーボンなどに変わりましたが、プロ野球の世界では現在も使われている事は周知の通り。

2つ目は樹皮に含まれる成分。緑青色を帯びていますが、アオダモの枝を水に浸しておくと青い蛍光色となります。この色素を書道用の墨に加えると特有の澄んだ黒となるため着色添加剤として使われます。また、青色の染料にも使われます。

ただし、既に提示の通りアオダモは成長が遅く成木が激減し、その再生運動が各地で展開されています。庭木として楽しむと同時に、この面にも関心を持ちたいものです。

そこで本日の一口アドバイス。

「アオダモのスッキリ樹形。その原点はトネリコ属であると言う事。お忘れなく!」

(みずき りょう)

39:アオダモ(株立)

 

 

 

 

 

 

アオダモ(株立)

39:花と葉

 

 

 

 

 

花と葉

39:実

 

 

 

 

 

翼果(トネリコ属共通の特徴)

39:幹肌

 

 

 

 

 

 

39:アオダモ(自生)

 

 

 

 

 

 

自生するアオダモ(個体の減少が深刻)

アプローチ・舗装工事 完工

先日完工しました現場の紹介です。

乱張りがとても豪華です。

年末のバタバタで思う様に工事が進まず、お施主様には大変ご迷惑を

お掛けしましたが、とても喜んで頂きました。

又施工中は何かとお心遣い頂きましてありがとうございました。

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三重県いなべ市 造園・外構・エクステリア お庭づくりのプロショップ

伊藤          GARDEN ART

 

 

フェイスブックもありますよ。

コチラ↓

GARDEN ART

みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,318

 「現代住宅植栽考」 第38回・・・樹形ベスト2=カツラ・アオダモ①!

人気のシンボルツリー・落葉樹編。この項からは、スッキリ樹形ベスト2を紹介します。まずはカツラから。

「スッキリの秘密・カツラ」

カツラはほぼ日本全域に自生する代表的落葉樹。ただし、その分布域は朝鮮半島・中国にも広がっており、固有種と言う訳ではありません。また、分布域は日本全体に広がっていると言うものの、冷涼地域の渓流付近等に特に多く、ブナなどと混成している事も珍しくありません。また、巨木に成長し、クスノキ、ケヤキなどとともに、著名な大木が全国に点在しています。

以上のような理由により、ケヤキ・クスノキが比較的温暖な地域の日本を代表する落葉樹なら、カツラ・ブナは比較的寒い地域の日本を代表する落葉樹・・・そのような印象を強く受けます。

分類を見ると、カツラはユキノシタ目カツラ科カツラ属の落葉高木となります。つまり、かなり独立性の強い樹木と言う事。現に、カツラ科自体が1属(カツラ属)のみで、そのカツラ属もカツラ・ヒロハカツラの2種のみとされています。学名は「Cercidiphyllum(カツラ属) japonicum」で、如何にも日本代表と言ったイメージ。

樹木の特色としては、雌雄異株、樹形がスッキリしている、葉が丸くハート形に近い、枝が非常に細い、成長すると樹皮に特有のヒビワレを生じる、紅葉が美しい、暖地ではそれほど成長は早くない・・・などを上げることが出来ます。そしてこの特色の中に、住宅用の庭木(シンボルツリー、等)として高い人気を維持し続けている理由が隠されています。要するに、樹形が美しく特色がある。加えて、ケヤキやクスノキほど成長が早くないと言う点がポイント。

ではなぜこのような特色が出来上がったのでしょうか。それには明確な理由があります。冷涼地帯をカツラは好むことにより、貴重な陽光を受けるため、細く繊細な枝を効率よく広げスッキリ樹形となったと言う次第。同時に、冷涼地帯+渓流と言った環境を最も好むため、暖地の住宅では生育環境が悪く、成長スピードも遅くなります。カツラには可哀想ですが、人間には好都合と言ったところでしょうか・・・

また、カツラは代表的な落葉樹であるため、銘木としても珍重されてきました。最も有名なものが、将棋盤・碁盤。また、長野の善光寺では同寺院のシンボル的樹木(寺を造る木材としても)として大切にされてきました。ちなみに、有名な参道の並木も実はカツラです。以上の記述でも分かる通り、外見的な側面に加え、カツラは日本人に取りロマンを秘めた樹木と言う事も出来ます。余談ですが、筆者が最も好きなシンボルツリー、それカツラです。

最もカツラには誤解も。「桂」は日本では「カツラ」。しかし、中国では「桂(ケイ)」=「キンモクセイ」であるからです。従って、「月」と「桂」を対比した名文・名シーンが多く存在しますが、これは「月」対「キンモクセイ」が正しく、各所で混乱が見られるようです。

そこで本日の一口アドバイス。

「冷涼地帯+渓流。そこに、人気シンボルツリー・カツラの秘密が・・・」

(みずき りょう)

38:株立

 

 

 

 

 

 

 

カツラ(株立)

38:大木

 

 

 

 

カツラの大木

38:紅葉

 

 

 

 

紅葉したカツラ

38:葉と幹

 

 

 

 

 

 

葉と幹肌(共に特色がある)

38:和池の大カツラ

 

 

 

 

 

 

和池の大カツラ(兵庫県・香美町):樹齢1,000年以上・幹周16.4m・樹高38m)

38:和池の大カツラ②

 

 

 

 

 

 

和池の大カツラ②:カツラは冷涼な気候(標高700m)と渓流付近を好む

38:銘木

 

 

 

 

 

 

カツラの無垢材(銘木)

 

38:将棋盤

 

 

 

 

 

 

カツラの将棋盤

みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,317

 「現代住宅植栽考」 第37回・・・オーソドックス派のシャラ・エゴ②!

シンボルツリーの人気種。2つ目の落葉オーソドックス派としてこの項では「エゴノキ」を取り上げます。

「なぜか中途半端?・エゴノキ」

エゴノキはツツジ目エゴノキ科エゴノキ属の落葉高木で、北海道〜九州・沖縄と非常に幅広い地域の雑木林に主に自生しています。つまり、「どのエリアでも庭木として、最も育てやすい樹木の一つ」と言えるでしょう。ただし、分類を見ても分かるように、比較的仲間の少ない孤独?な樹木でもあります。

少し、エゴノキに比較的近い樹木分布にこだわってみましょう。エゴノキ科の植物は北半球の温帯〜亜熱帯に広く分布し、11〜12属120〜170種があるとされています。そのうち日本には2属5種が自生しているとの事。この分類を見ても分かるように、日本では比較的近縁種が少ない独立性の高い樹木でもあります。学名は「Styrax(エゴノキ属) japonica」。つまり、エゴノキ=エゴノキ属の日本代表。そんなイメージでしょうか。

樹木の特色としては、葉は楕円形で比較的小さい、樹皮は木目細かく滑らか、樹形は比較的スッキリ、5月頃に白い可憐な花を咲かせる、薄緑色の実を付ける・・・などを上げることが出来ます。つまり、スッキリ系樹形で、花も、実も楽しめると言う次第。シンボルツリー用樹木として長い間人気を維持している理由がそこにあるわけですが、なぜかNO1にはならない。欠陥は無いが際立った特色も無い。そんなイメージがあります。エゴノキはどこにでも植えられていますが、意外にその名を答えられる人は少ないのでは・・・

ただ、古くから慣れ親しんだ樹木であるため、様々なエピソードも。まず名前の由来ですが、果実にはエゴサポニンと言う成分があり、口に含むとエグミがあるため。昔はその毒性を利用して魚の捕獲に使ったと言った伝えも。ただし、含有量が少ないため、効果を疑問視する見解もあります。

また、エゴノキはチシャノキorチサノキなどとも呼ばれ、伊達騒動を歌舞伎演目にした「伽羅先代萩」に登場するチサノキ=エゴノキであったとの事(Wikipedia)。ただ、一般的にチシャノキ(萵苣の木)と呼ばれている樹木はムラサキ科の落葉高木でまったくの別種。前出の「伽羅先代萩」登場樹木も筆者はこちらと勘違いしていました。

余談ですが、ものすごく暇な人は、エゴノキの実を口に含み(少量にする事)どの程度のエグミがあるか、大量にその実を集め魚が捕獲できるか、試してみては・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「長所はいっぱいあるのに、なぜかNO1になれないエゴノキ・・・これ誤解?」

(みずき りょう)

37:樹形

 

 

 

 

 

 

エゴノキの樹形(株立)

37:樹形2

 

 

 

 

 

花を咲かせたエゴノキ

37:花と葉

 

 

 

 

 

花と葉

37:実

 

 

 

 

 

 

実(エゴサポニンと言う成分を含む)

37:幹

 

 

 

 

 

幹(樹皮は木目細かく滑らか)

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