「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO913
「+α の外構・ガーデン 編」・・・+α のシンボルツリー、記念樹!
より大きな満足と、暮らしに役立つ外構・ガーデン。それには、植栽が大きな役割を果たします。しかも、小さな、小さな、グリーンスペースが、全体の雰囲気を和らげ、極めて重要な脇役となることが珍しくありません。
この項では、同じ「植栽」の一環として、「記念樹」について考えて見たいと思います。「記念樹」とはその名が示すとおり、何かを記念して植える樹木のことです。ただし、ご家庭の外構・ガーデンの場合は、新築時に植えたシンボルツリー、ガーデンリフォームの時に植えたシンボルツリーが、自動的に「記念樹」となる場合いも少なくありません。
従って、ここでは何かの切っ掛けで植える主木全てを、「記念樹」の範疇に含めておきます。そして、このような大切な樹木は外見だけではなく、ご家族のメモリアルとして選んでいただくことをお勧めします。同時に、タグをつけ樹種、植えた日時、身近なコメント、等を記入してみてください。時の経過と共に、その1本の樹木が様々な歴史を語ってくれます。
同時に、「記念樹」とはそれだけ大切なもので、樹種選びにも思いっきりこだわってみてはいかがでしょうか? そう、もっとマニアックなもので良いのでは・・・ 参考のために、ここでは3種の「記念樹(シンボルツリー)」を紹介しておきます。
まず、常緑樹をお好みの方のために「ハイノキ」を紹介しておきます。ハイノキ科、ハイノキ属の樹木で、類似種の少ない木でもあり、近畿以西で主に九州に自生しています。お勧めの理由は、樹形が重い常緑樹の中にあり、非常に繊細な姿をしているからです。まだ、お値段は高めですが、少しずつ人気も高まってきています。
写真を参照してください。手前が「ハイノキ」、後ろが「ソヨゴ」。両者ともスッキリ派の人気者ですが、やはり「ハイノキ」に軍配が上がります。「シマトネリコ」も魅力的ですがあまりにもポピュラー。ここは、もう少しマニアックに・・・
2番目のお勧めは「ブンゲンス・ポプシー(和名:コロラドトウヒ)」。北米原産で、マツ科、トウヒ属の樹木です。トウヒの仲間は、世界中に広く自生していますが「ポプシー」は青白色の葉を持つ特筆すべき存在です。コニファーの中で最も白い葉を持つ樹木ともいわれ、特別扱いされることも珍しくありません。
樹形は「モミ」にも似ており、生きたクリスマスツリーとしても最適。イルミネーションされた「ポプシー」が夜空に青白く浮かび上がる姿は、格別で実に神秘的でもあります。
3番目は落葉樹派にお勧めの「カツラ」。特に珍しい樹木ではありませんが、樹形の美しさはNO1! カツラ科、カツラ属で独立性の強い樹種で、しかも日本の固有種です。丸く小さめの葉、細く広がる枝、まさに落葉樹の繊細さを極めた姿と言えます。また、赤と黄色が混在した紅葉の美しさにも出色したものがあります。
北海道、東北などの冷涼な気候を好み、「カツラ」は北国の山中で育ち大木となります。日本人は古くからその存在を珍重し、「桂離宮」など歴史的な固有名詞にも、多数その名が登場します。また、長野「善光寺」の指定樹木にもなっています。なお、大きくなりすぎるのでは、と言った声も聞かれますが、暖地では成長が遅くその心配もありません。
そこで本日のひと口アドバイス。
「シンボルツリーを超えた記念樹を! だから、もっとマニアックに、もっとこだわって選ぼう!」
(りょう)
「ハイノキ(手前)」と「ソヨゴ(後ろ)」。共に人気の常緑樹だが、樹形の繊細さでは「ハイノキ」に軍配・・・
「ハイノキ」の苗木。
「ブンゲンス・ポプシー」。コニファーで最も白い葉を持つ人気種。クリスマスツリーにも最適で「記念樹」としてぜひ1本!
「ポプシー」の白い葉。
「カツラ」は日本の固有種で、スッキリした樹形の多い落葉樹の中でも、姿の美しさはNO1 ! 紅葉も抜群!
「カツラ」の若木。