りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO916

 

「+α の外構・ガーデン 編」・・・「アプローチ」に必要な工夫?

+α のある外構・ガーデンとはどのようなものか。今回のテーマは「アプローチ」です。

「アプローチ」とはメインの道路と玄関を結ぶ通路のことです。従って、まず「歩きやすい」と言う機能が最優先となります。一見当たり前のことです。しかし、これが意外に難しい課題ともなります。理由は、デザイン上の優先事項と矛盾する点があるからです。

もう少し分かりやすく説明しましょう。デザイン面で優れた「アプローチ」とは、遠近感がある、自然観がある、といったものが良いとされています。より具体的に説明しましょう。やや長めで10mの「アプローチ」作るとします。機能性からいえば、広く、直線的で、手摺などもあれば最高です。

一方、デザイン優先で考えると、カーブがあったほうがよい、幅は広すぎないほうが距離感を出せる、途中植栽・コンテナ・ガーデングッズなどで演出し全体が見えにくいほうが良い・・・と言ったことになります。悪意に解釈すれば、わざと歩きにくくしているようにさえ感じられます。

しかし、人が住むスペースである以上、機能性に優れ、かつデザイン性や、精神的な満足感も求められます。となれば、+α のある「アプローチ」とは、住む人の条件に合った機能性を備え、なおかつ美しく暮らしに潤いを与えてくれるものでなくてはなりません。そう、意外に難しく、高いプラン作成能力が要求されるわけです。

そのヒントとして、今回は、①:注目すべき舗装工法「エコペイブ」 ②:オアシスともなる小さな「花壇」 ③:コンテナによる演出・・・の3種を紹介しておきます。

①:「エコペイブ」・・・ハニカム補強材と砂利を組み合わせた、理想的な舗装工法です。透水性、半永久的耐久性、抜群の強度、完璧に近いエコ材、と言った特性を持ち、主にカースペースに使われます。しかし、この作品では、「アプローチ」に繋がる自転車・バイク置き場に使用されています。そして、このような場合い、特に透水機能が大きな威力を発揮します。

 

 

 

 

「アプローチ」の延長スペースに使われた「エコペイブ」。

 

 

②:小さな花壇・・・機能性と同時に、「アプローチ」には潤いが求められます。当然、その潤いをもたらす最もオーソドックスな方法が「植栽」です。しかし、行き過ぎると歩きやすいと言う基本機能を妨げることもあります。従って、この作品はあえて「花壇」を小さめに作っています。勿論、住む人の参加型「アプローチ」でもあります。

 

 

 

 

あえて「小さめの花壇」にした、お客様参加型「アプローチ」。

 

 

③:コンテナ・・・こだわりのテラコッタをあえて演出に使った「アプローチ」。地上の樹木、草花で潤いのスペースを確保するのも勿論悪くありません。でも、もっとコンテナなども上手く使ってみたいもの。特に、テラコッタはこだわってみるだけの価値がある一品でもあります。ガーデングッズも含め、もっと私達は小物を上手く使うべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

こだわりの「テラコッタ」! これ1つ有るのと無いのとでは大違い。

 

 

そこで本日のひと口アドバイス。

「デザイン優先か機能優先か? 優れたアプローチとは、矛盾する2つのポイント融合が・・・」

(りょう)