りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,737

 

「外構の本質を知ろう 編」・・・少しレトロなアールデコ系外構!

引き続きアールデコ系の「外構」について考えます。前項で指摘した通り、アールデコの特性は、機能性と適度な装飾性を兼ね備えていると言うこと。中世・近世~現代への橋渡し役となった注目すべきデザインとも言えます。

「外構」においても当然同じ特性を追求すべきで、自然とレンガやタイルを仕上げに使うことが多くなります。従って、デザイン的な魅力と同時に、耐久性と言った面でも優れた作品が多いのも、副産的な特徴と言えるでしょう。ただ、それだけではアールデコ系の長所を十分引き出すことは出来ません。そこで、よりこだわりたいのが、門扉、フェンス、小物類です。

最近は、門扉、フェンス自体を使わない「外構」も珍しくありません。しかし、アールデコ系の場合は、オープンスタイルを除き、元々「外構」のメイン商品でもあった両者が極めて重要な役割を果たします。特に、鋳物・ロートアイアン製の門扉、フェンスが良く似合うため、特注も含め最新の注意を払い選んでください。勿論、それが大きな楽しみでもあります。ただ、あまり装飾性の強い製品は悪趣味に見えてしまうこともあります。住宅、「外構」全体のデザインにもよりますが、比較的シンプルなものの方が良く似合います。

同じ視点で、照明、ネームプレート、ポスト、インターホン(インターホンカバー)、等の小物にもこだわる必要があります。照明に関してレトロで装飾性の強いもの、逆にモダンなもの、でちらでもOK。それだけに選び方が難しくなります。ネームプレートも同じで、様々なコーディネートが可能です。その中で、門扉、フェンス等と合わせ、アイアン系の製品を選ぶのもお勧めです。

アールデコ系「外構」の小物で、選び方が一番難しいのがポストです。最近多用されるポストはモダン系のものが多く、違和感が強すぎます。にもかかわらず、装飾性の強いポストも意外と似合いません。そこで、最もシンプルな口金タイプの埋め込み型ポストを使うことが多くなりますが、何か一工夫欲しいような気がします。

このように、アールデコ系の「外構」の場合い、装飾性が強すぎるとセンスが悪くなってしまいます。かと言って、モダン系に近づきすぎてもその特性を活かすことが出来ません。どちらかと言うとシンプルなものの方がコーディネートしやすいのですが、無難なだけではこのようなデザインを選ぶ意味がありません。だからこそ、住む人の個性とセンスが最も活かされる上級のデザインとも言えるでしょう。

前項では、アールデコを代表する建築物と食器類の写真を掲載しました。それ以外にも、同系デザインの秀作が多数現存し、高い評価を受けています。それらの資料を集め、楽しみながらより優れたアールデコ系の住宅、「外構」造りにチャレンジする。そんな楽しみもあるのではないでしょうか・・・

そこで本日のひと口アドバイス。

「装飾性&機能美。両者ともコーディネート可能な上級デザイン=アールデコ!」

(りょう)

 

 

 

 

 

アールデコ系の輸入住宅

 

 

 

 

 

 

アールデコ系のクローズ外構

 

 

 

 

 

 

 

 

ロートアイアン製の門扉