「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,236
「日本庭園と日本外構 編」・・・「等々力渓谷」に造られた日本庭園?
この項からは、「重森美玲」「中根金作」作庭以外の昭和の庭園を紹介します。まずは、「等々力渓谷」何に造られた日本庭園から・・・
「等々力渓谷」とは東京都の多摩川水系に属する「谷沢川」が作り出した都心近くの渓谷。従って、都民の手軽な憩いの場として多くの人が訪れます。その恵まれた自然条件を活かして造られたのが「等々力渓谷日本庭園」で、作庭家・飯田十基(イイダジュウキ。1890〜1977年。雑木の庭をメインテーマとした作庭家)1973年の作品。
「等々力渓谷日本庭園」は自然条件を活かした庭で、飯田十基に相応しい晩年の代表作とも言えます。頂部に書院(茶室・休憩所)があり、その周辺の露地的空間、書院へ至る段差のあるアプローチ・水路(遺水)、その下流の池、等から成り立っており、実際には同園の訪問者は、庭園入口の門〜書院へ至る散策を行いながら、自然味あふれる景観を楽しむことに成ります。従って、造り込まれた日本庭園とは一線を画する空間を体現する事が出来ます。
また、書院前の延段・燈篭・回路・階段・小川・滝・池などは、作庭当初の景観を尊重した管理が行われており、40年以上の経年変化を重ねることで、より深みを増した情景を創り出しています。ある意味、露地・新話風と言ったイメージに近い空間と言えるのではないでしょうか?
そこで本日の一口アドバイス。
「雑木の庭・飯田十基の代表作。そして、自然を活かした名庭=等々力渓谷日本庭園!」
(みずき りょう)
等々力渓谷と日本庭園案内図
等々力渓谷遊歩道入口
等々力渓谷遊歩道
等々力不動尊
日本庭園入口
入口付近の竹林
小川(遺水)
小滝と燈篭
頂部にある書院(茶室・休憩所)と露地風空間
山頂部にある芝生広場