みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,328

 「現代住宅植栽考」 第48回・・・季節感たっぷりの便利低木3選②!

「季節感たっぷりの便利低木」、ユキヤナギに続いてはコデマリを取り上げます。

「陽春とともに・コデマリ」

コデマリ(小手毬)はバラ科シモツケ属の落葉低木で、別名をスズカケとも。学名は「Spiraea(シモツケ属) cantoniensis」で、この名前からも中国中南部原産の植物であることが分かります。

樹木の特性としては、樹高は1.5m程度、枝が細く先端部が垂れ下がる、葉は小さく互生し細長い卵型、3月後半~5月初旬に純白の花を咲かせる、その花は小さく手毬のように丸く纏まり群開する(言うまでも無く、この花の形態からコデマリの名が付いた)、秋には紅葉・冬には落葉し四季の変化を楽しむことが出来る・・・などを上げることが出来ます。なお、花弁の数化多い八重タイプもあり、組み合わせ次第では変化を楽しむことも可能。

また、コデマリは丈夫で、寒さにも強く管理も楽(あまり大きくならず、剪定もほとんど必要ない)であるため、古くから庭木(低木)・切り花用・公園木などとして多用されてきました。

分類を見ると、バラ科シモツケ属となっており、前項で紹介したユキヤナギに近い樹木であることが分かります。このため、丈夫で管理が楽と言う性質、枝の伸び方、小さな花の1つ1つは良く似ています。しかし、花の付き方が大きく異なるため、かなり違った印象を受けます。加えて、ユキヤナギより花期が少し遅く(ユキヤナギの花が消えた頃コデマリが咲き始める)、使い分ける事で季節の変化を味合う事も出来ます。

なお、別名のスズカケは江戸時代からの古名で、中国原産でありながら、長い間日本人に親しまれて来た樹木で有る事が分かります。また、オオデマリと言うよく似た花姿の植物がありますが、これはスイカズラ科の樹木でまったくの別種。

そこで本日の一口アドバイス。

「ユキヤナギと入れ替わるように見事に開花する優良低木=コデマリ!」

(みずき りょう)

48:八重

 

 

 

 

 

八重咲のコデマリ

48:樹形

 

 

 

 

 

 

コデマリの樹形:細い枝を伸ばし先端部が垂れ下がる

 

48:花

 

 

 

 

花:手毬のように群開

 

48:蕾

 

 

 

 

 

 

 

48:実と葉

 

 

 

 

 

48:シモツケ

 

 

 

 

 

コデマリの近樹種シモツケ