みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,329

 「現代住宅植栽考」 第49回・・・季節感たっぷりの便利低木3選③!

季節感たっぷりの便利低木、最後に登場するのはアベリア。多くの人が知る身近な低木ですが、何がアベリアかと質問されると、正確に答えるのは意外に難問。その訳は・・・

「住宅でも公園でも人気・アベリア」

アベリアとはスイカズラ科ツクバネウツギ属の総称で、東アジア、メキシコにおよそ30種が分布しています。従って学名は「Abelia(スイカネウツギ属)となります。しかし、これはあくまで学術的な定義。ガーデンの世界では一般的にグランディフローラと言う植物を指し、これは中国原産のキネンシス種〔A. chinensis〕とユニフローラ種〔A. uniflora〕を掛け合わせた園芸種です。しかし、最近では他の交配(園芸)種も出回るようになり、「アベリア=グランディフローラ+他の園芸種の総称」とするのが最も適切でしょう。

樹木の特色としては、常緑低木(半常緑とも。寒冷地では落葉するため)、樹高は2m程度、細い枝を長く伸ばす、葉は小さく光沢があり先細の長楕円形、小さな薄ピンク色の花を群開(ただし、園芸種が増え花色に変化も)、5〜10月と花期が長い、栽培・管理が楽・・・などを上げることが出来ます。要するに、花を長く楽しめ、栽培・管理も容易と言う事で、住宅用・公園用などの低木として多用されています。

また、グランディフローラ以外の主要な園芸種として、エドワード・ゴーチャー<花付きがよくて成長が遅いのが特長で、性質も強い。花色はピンク>、フランシス・メイソン<葉に黄色い縁取りが入る。花色は白>、サンライズ
<若葉は黄色い縁取りが入り、その縁取りが秋頃に赤・オレンジ色に変わる姿が美しい。花色は白>、コンフェティ
<葉に白い縁取りが入り、秋頃に赤く色づく。花色は白>、などがあります。

このコーナーでは、ユキヤナギ、コデマリ、アベリアの3種をピックアップしました。いずれも、管理が楽で、細い枝を伸ばし優雅、花が美しいと言った特性を持っているからです。またそれぞれの特性にプラスし、早春にユキヤナギが咲き、入れ替わるようにコデマリが咲く。少し時を経て夏が近づくとアベリアが咲き始め初秋まで楽しめる・・・と言った具合に、3種を組み合わせると、春〜秋までガーデンに花が絶えないと言う事に成ります。

花の美しい草花を組み合わせ、一年中花を楽しむ。これは、ガーデン好きに人々の特権。でも、ズボラ(失礼)な貴方でも、この3種を植えて置くだけで、殆ど手を掛けずに・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「初夏〜初秋まで花を楽しむ+葉変わり・花変わりの園芸種も=アベリア」

(みずき りょう)

49:樹形

 

 

 

 

 

アベリア(グランディフローラ)の樹形

49:葉と花

 

 

 

アベリア(グランディフローラ)の花と葉

 

49:エドワード・ゴーチャ

 

 

 

 

 

エドワード・ゴーチャー

49:フランシス・メイソン

 

 

 

 

 

フランシス・メイソン

49:斑入(ホープレイズ)

 

 

 

 

 

黄斑入(ホープ・レイズ)

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 公園に植えられたアベリア