みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,337

 「現代住宅植栽考」 第57回・・・知っておきたい「芝生」の真実④!

芝生について幅広い視野から検証中。今回がラスト(4回目)で、商品としての芝生の形、その張り方、管理方法等について確認しておきます。

「実務偏・芝生④」

商品として販売されている芝生はどのような形をしているのでしょうか? 種・POT苗・マット苗・育苗層一体型マット(ターフマット)などがあります。ただ、日本芝の場合(特に住宅用では)は30㎝程度の四角に裁断されたマット苗を使うのが一般的です。ただし、マット1枚のサイズは生産地によりかなり異なります。また、屋上やベランダ緑化用の場合は、育苗層一体型のマットが良く使われます。

続いて、上記の芝生マットの張り方。芝生の育苗で重要な事は、「陽当たり」と「水はけ」。従って、「陽当たり」の悪い場所では、芝生を使わない方が無難と言えます。次に「水はけ」ですが、こちらは人為的な対応が可能。もし、ベース(土壌)が粘土などで悪い時は、砂分が多いなど排水性の良い土を敷き、その上に芝生マットを敷くようにしてください。

続いてマットの並べ方(張り方)。日本では、マットを隙間なく敷き詰める「ベタ張」が一般的。隙間が少ないため、あまり時間をかけず美しい芝生張となるためです。ただし、マット苗をより多く必要としコストアップとなるため、一定のルールで隙間を開けた、「目地張」(マットの感覚を3㎝前後空けて敷く)、「市松張」(市松模様のように交互にマットを敷く)などを使う事もあります。ただ、面積の少ない住宅用では「ベタ張」にすべきでしょう。

最後に芝生の管理について。芝生管理は、芝刈・草取り・施肥・散水が4代ポイントとなります。新開発のTM9(ティーエムナイン)などを使えば、芝刈回数を減らしある程度管理を楽にすることは可能です。しかし、芝生グランドを美しく保つには、ある程度手を掛ける事が必須条件となります。ゴルフ場や競技場などでは、外観だけではなく、プレーに影響するので特にマニュアル化された綿密な管理が求められます。公園や住宅ではそれほど厳密では無くても、芝生を植える以上はどうしても一定の管理作業が必要になります。

最近は、このような管理作業を嫌い人工芝を採用するケースも増えています。品質の向上で、一見本物の芝生と見分けがつきにくい、耐久性に優れている・・・と言った商品も多数登場しています。ただそれでも、一般的には5年に1回程度の張替が必要。また、直接触れた時・周辺に与える環境保全を考えたとき、やはり天然芝をお勧めしたいのですが・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「芝生を美しく保つにはや一定の手入れが必要。でもそれだけの価値が・・・」

(みずき りょう)

57:種子(ケンタッキー・ブルーグラス)

 

 

 

 

 

芝生の種(ケンタッキーブルーグラス)

57:苗

 

 

 

 

 

 

芝生の苗:このように1本単位で販売されることはまず無い

57:ロールマット

 

 

 

 

 

芝生のロールマット苗

57:芝生広場(皇居前)

 

 

 

 

 

芝生広場(皇居前)