りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ・・・NO2.275
「天然素材の魅力」第8回・・・評価・実績NO1の「ウリン」とは?
この項からは、アジア産の「ハードウッド類」を紹介します。まずは、最も評価の高い「ウリン」から。
<実績・信頼度NO1の「ウリン」>
「ウリン」に関する資料:原産地=ボルネオ島。樹種=クスノキ科の常緑広葉樹<学名=「Eusideroxylon(属) zwageri」。つまり、ハードウッド類では珍しく樹種まで特定できる木材>。平均気乾比重=0.96(多少バラツキがあり1前後と解釈した方が良い)。
「ウリン」はボルネオ島に自生する、クスノキ科の樹木ですが、同島はインドネシア、マレーシア、ブルネイの3国に統治が分かれ(南部・インドネシア、北部・マレーシア、ブルネイ)ているため、輸入元はインドネシアとマレーシアに分かれ(ブルネイは小国で、そこから「ウリン」が入ってくることは殆どない)、前者の場合は「ウリン」、後者の場合は「ビリアン」と言う名称が良く使われます。また近年は、輸入規制の関係でマレーシアからの輸入が多くなり「ビリアン」名が使われる頻度が高くなっています。
木材の特性としては、①:気乾比重が1近くあり重くて堅い+樹液にタンニンを多く含むと言う、ダブル効果で極めて腐りにくい(恐らく耐久性は「ハードウッド」中NO1) ②:ソリ・ヒネリが少ない ③:日本でも豊富な使用実績がある(1996年に輸入許可が下り、20年の使用実績がある) ④:価格はかなり高くなったが、それでも「イペ」よりは安い・・・など。つまり、高級品だが手の届く値段と言う条件も含め、最高評価の「ハードウッド」と言ってよいでしょう。eggの加盟店でも多くの施工実績があり、名実ともにNO1「ハードウッド」であると確信しています。それを裏付けるように、現地では「鉄木(アイアンウッド)」とも呼ばれています。
「ウリン」唯一の欠陥は、赤い樹液を大量に出し施工当初は周囲を汚すと言う点。しかし、前述の通り成分はタンニン(ポリフェノール)で、人体には無害、洗えば落ちると言ったもの。かつそれがより腐りにくい木材のとなる重要要素にもなっています。従って、欠陥とすること自体が間違いでしょう(ただし、砂岩・石灰岩・凝灰岩など、水を良く吸う素材とは、シミになるため一緒に使わない事)。
また、「ウリン」は学名が明確、自生状況その他の情報も豊富、伐採管理も比較的しっかりしている・・・など、現地からの情報も比較的多く、この面も信頼度を高める要因となっています。つまり<訳の分からない「ハードウッド」>ではないと言う事。だからこそ私たちは、信頼度NO1の高級エクステリア用木材として、「ウリン」を大切に使って行きたいものです。
そこで本日の一口アドバイス。
「ボルネオからの最高の贈り物・ウリン=信頼度NO1。だから現地では<鉄木>とも」
(みずき りょう)
樹木「ウリン」:あまり大木には育たないようだ
「ウリン」の葉
屋根材に使われた「ウリン」(原産地)
「ウリン」の原木(現地では「鉄木・アイアンウッド」とも・・・)
「ウリン」の板材(評価NO1のエクステリア用木材)
「ウリン」のハイデッキ(耐久性・強度等、全ての面で安心!)