みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ・・・NO2,289

「天然素材の魅力」第22回・・・現代の「敷石」その代表的素材③!

板石を敷き詰めるタイプの「敷石」で、現代の住宅に使われる代表的石材を紹介中です。これまでは、和風色の強い「御影石」「大谷石」を取り上げましたが、今回からは洋風住宅によく合う「石英岩」「インド砂岩」を紹介。まずは「石英岩」から。

「石英岩」とはその名の通り「石英」を主成分とする岩石の事です。そして、「石英岩」は硬質で風化しにくい、世界中で産出し安定供給が可能、このため価格も比較的安価、様々な表情(色・表面)があり美しい・・・などエクステリア用石材として多くの魅力を持っています。結果として、急速に普及度が高まり、エクステリア用の主力石材となっていますので、ぜひ覚えて置いて下さい。

「石英岩」=石英を主成分とした岩石(石英=二酸化ケイ素<SiO2>が結晶化し出来た岩石。英語名=クオーツ。高度に結晶したものが水晶)。主成分<SiO2>の粉は「珪砂」と呼ばれ一般的なガラスの原料でもある。このため「石英岩」も硬質で光沢がある。ただし、水晶のように大きな単体結晶では無く、小さな結晶の集合体が殆どで透明度は低い。その分不純物が多く、逆に多様な色彩(表情)を生み出し、それが石材としての魅力を増している。また世界中で産出し、中国・ブラジル・ギリシャ・トルコなど多方面から輸入されている。

以上のような状況もあり、ここで取り上げている「敷石」用だけでは無く、薄板を使った乱形・方形の「貼石」用としても広く普及しています(使用頻度はむしろ「貼石」の方が多い)。

デザイン面で見ると、光沢・豊富なカラー・近年に普及度が急速に高まった・・・などの条件も手伝って、やはり洋風住宅中心に使用されています(和風住宅に合わないと言う訳では無い)。さらに、比較的安価、石灰岩系石材と比較すると色落ちが少ない(風化が少ない)、などのプラス条件も重なり、主力石材(というよりも、近年でが恐らく使用量トップ)となっています。

ただし、広い空間に敷き詰めると、くどく重苦しさを感じさせる石材でもあります。つまり、<せかく「石英岩」をぜいたくに使ったのに、悪趣味な外構に>と言った事にもなりかねない素材でもあると言う事。だからこそ、他の素材と組合す、使用ポイントを良く考えより効果的に使う、などの工夫が必要な石材と言う事も出来るでしょう。いずれにしても、天然石を使う以上、「石英岩」を無視することは出来ない。そんな存在でもあります。

そこで本日の一口アドバイス。

「美しく耐久性も抜群。それが石英岩。ただし、使いすぎると<悪趣味>にも・・・」

(みずき りょう)

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「石英岩」の原石

 

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「石英岩」の鉱脈
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写真左:「水晶」(「石英」の大きな結晶)
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写真下:「石英石」の「敷石」