みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ・・・NO2,994

「天然素材の魅力」第27回・・・主役「ソルンフォーヘン」「石英岩」!

<「ソルンフォーヘン」&「石英岩」の特性>

「貼石」の素材について検証中。前項ではドイツ南部産の「ソルンフォーヘン」(別名「ジュラストーン」)を取り上げました。では、この貼石の特徴は? 評価は?

「ソルンフォーヘン」の長所としては、①:産出量が豊富で、価格が安く安定供給が可能 ②:クリーム系の明るい色調で、南欧風などの住宅によく似合う・・・と言う2点を上げることが出来ます。その一方で、「石灰岩」であるため、ある程度吸湿性があり、③:汚れやすく寒冷地での使用にはあまり適していない ④:白く変色(色落ち)する・・・と言う短所も持っています。

このため、10年以上前まで「ソルンフォーヘン」は<洋風住宅用「貼石」の主役>でしたが、人気は下降気味。実は、③④について欧米では殆ど欠陥と解釈されることはありません。「天然素材」の場合経年変化するのは当然で、むしろ、その変化を楽しむべきであるため。ただし、日本(特に現代住宅)では経年変化を嫌う傾向が強く、それが人気ダウンの主要因となっています。ある意味、悲しい事です。

「ソルンフォーヘン」の人気落ちにはもう1つの大きな外的要因がありました。それは、経年変化の少ない「石英岩」の登場です。要するに、10~5年ほど前に、主役が「ソルンフォーヘン」~「石英岩」に入れ替わったと言う事。そして、現在では「石英岩」が使用頻度NO1の石材となりました。では、「石英岩」とは。既に、「敷石」のコーナー(「天然素材の魅力」シリーズ・第22回)で説明済みですので参照して下さい。

実は、「石英岩」は「敷石」で使うより「貼石」として使うわれる頻度の方が高い石材です。加えて、⑤:硬質で吸水性が極めて少ない ⑥:世界中で産出し、その分色調も豊富 ⑦:価格も安く安定供給が可能 ⑧:乱貼・方形貼の両方対応出来る・・・など多くの長所を持っています。

⑤〜⑦についてもう少し補足。⑤に関しては、変色・汚れが少ない、凍結融解しにくく寒冷地でも使用可能、と言った長所に繋がります。⑥⑦⑧に関しては、比較的安価で、装飾性の強い現場(南欧調、アールデコ調、など)〜シンプル系の現場(シンプルモダン系、和モダン系、等)対応が可能となります。以上の条件を考えると、使用頻度NO1と言う現状も当然と言えるかも知れません。

ただ、「石英岩」は<使いすぎるとくどくなりすぎる>と言う欠陥もあります。価格の割には豪華さがあり、この面では良いのですが、一歩間違うと悪趣味となってしまいます。

そこで本日の一口アドバイス。

「特性の異なる、ソルンフォーヘンと石英岩。それぞれの特性を活かし有効に使おう!」

(みずき りょう)

 

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「石英岩」の方形貼

 

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「石英岩」の乱形貼(乱貼)

 

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「石英岩」を使ったピンコロ調加の加工石材

 

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乱貼用の「石英岩」