みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,061

「プライベートガーデン研究」第27回・・・役に立たない「目隠し」が多い理由?

プライベートガーデン・「ガーデンステージ」に対する「目隠し」の重要性について検証中。この項では、役に立たない「目隠し」と、実際に役立つ(充分な効果を発揮する)目隠しの違いについて述べます。

<一般的クローズ外構では不十分な「目隠し」効果!>

2:<「目隠し」自体の失敗>。

「目隠し」の効果には2つの要素があります。第1要素は、<実際に外部から見えない事>。第2要素は、<使用者の安心感>。つまり、実際に見えなくても、見えるのではないかと言う不安感があれば、「目隠し」としては不適格であると言う事。だからこそ、「目隠し」には十二分と言える程の配慮が必要と言う事に成ります。

実際に、「目隠し」(あるいはそれに相当する物)は存在するが、役に立たないと言ったケースは山ほどあります。その最も顕著な例が豪邸のクローズ外構。高さ2mの塀+大型門扉+シャッター系のガレージ用ゲート。このような住宅の場合、フロントガーデン部に「ガーデンステージ」(例えば、タイル土間&ガーデンルーム)を設置しても何の問題もなし? 答えはNO! もし、門扉がロートアイアン製であった場合、ゲートがパイプシャッター製であった場合、角度によっては「ガーデンステージ」が丸見えとなる事の方が多いからです。一般的なクローズ外構ならなおさらで、既存の塀・目隠しタイプのフェンス等はほとんど役に立ちません。

つまり、プライベートガーデン・「ガーデンステージ」プランを作成する場合は、どの様な敷地条件であっても、状況を再チェックし、「目隠し」プランをセットする必要があると言う事。結論から言うと、90%以上の確率で何らかの「目隠し」対策が必要です。

では、「目隠し」プランのチェックポイントとは。1:「ガーデンステージ」等の場所と「目隠し」の距離チェック、2:高さと幅のチェック、3:目隠し度のチェック・・・以上3点です。

1:については、殆ど意味が理解されていません。しかし、十分な高さ・幅の「目隠し」が存在しても、距離が離れる程効果はダウンすると言う事。従って、前述の豪邸等の場合も、殆ど(部分的)補助「目隠し」が必要となります。なお、距離が近いほど「間隠し」効果はアップしますが、その分重苦しさもアップする為、「ガーデンステージ」等と「目隠し」の設置距離についても、十分なチェックが必要になります。

では、2・3の意味とは? それは次項で。

そこで本日の一口アドバイス。

「高い塀があるから目隠しの必要なし・・・こんな誤解が失敗につながる事も!」

(みずき りょう)

 

27:クローズ

 

 

 

 

 

 

 

重厚な塀・・・重厚な塀を持つクローズ外構。このような場合「目隠しの必要なし」? いや、それは勘違い! 「角度を変えれば丸見え」なんてことも。だから、補助「目隠し」がいる場合も珍しくない。

 

27:目隠し

 

 

 

 

 

 

「ガーデンステージ」&「目隠し」・・・「ガーデンステージ」と「目隠し」は元々セットで考えるべきもの。しかし、この基本を忘れたプライベートガーデンプランも多数ある。結果は言うまでもなし。

 

27:パターン

 

 

 

 

 

「ウリン」を使った「目隠し」(展示場)・・・単に「目隠し」と言っても、様々なパターンがある。従って、出来る限り外見的にもハイセンスで納得の行くものを!