みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,065

「プライベートガーデン研究」第31回・・・より積極的に重労働からの解放を!

「プライベートガーデン」がワンクラス上の暮らしを創出。これは紛れもない事実。そこから本当の楽しさやコミュニケーションが生まれるからです。でも、作業自体が重労働であれば、苦痛が先行し、ワンクラス上の暮らしどころではありません。

にもかかわらず、<楽しみ方>の教室や資料は多数あっても、<作業の軽減化>に関するテキストは殆ど存在しません。結果、<大好きなのに、あきらめざるを得ない>と言ったケースも。特に、高齢化社会・ハンデのある人に優しい社会を目指す以上、<作業の軽減化>にもっと前向きに取り組むべきです。そこで、この項からは<「プライベートガーデン」における作業の軽減化>について考えていく事にします。

<作業の軽減化にもっと真剣に取り組もう!>

前述したように<作業の軽減化>は極めて重要な問題。だからこそ、そのポイントを知りガーデンプランに取り入れるべきです。同時に、もっとお金をかけるべきです。少なくとも「贅沢」などと言って、この問題から目を背ける事の無いようにしたいもの。そのような意識が、結局ガーデンライフ自体を駄目にしてしまいます。

では、<作業の軽減化>のポイントは。実は、キッチン・ダイニング・洗面・バス等の屋内プランに多くのヒントがあります。この問題に関しては、エクステリアより屋内の方がはるかに進んでいるから。そして、屋内に学ぶべき点をキーワードとして列記すると、腰高・座って作業・優れた水廻り設備・合理的収納・短い移動距離・・・などを上げることが出来ます。言い換えれば、エクステリアでも上記キーワードに関する改善が出来れば、自然と<作業の軽減化>につながると言う事。

にもかかわらず、例えば<ガーデニング=重労働が当たり前>と言った意識が未だにまかり通っています。「そんなことは無い」と否定する貴方。では、なぜ未だにシンクが地面の高さに(あるいはシンク自体が無い)ある立水栓を使っているのでしょうか。<朝顔を洗う時、床の高さまで屈んで>なんて考えられないのに、屋外ではこんな非常識がなぜ常識になっているのでしょうか。もし<腰高シンクの水回りなど贅沢>と言った意識があるとすれば、それこそ時代錯誤と言うべきでしょう。

何度も指摘しているように、プライベートガーデンは文化のバロメーターで、暮らしに取り極めて重要なもの。にもかかわらず、少しの投資が贅沢と感じる人が多い。これが現実ですが、意識を変えて行かない限り、日本人と豊かな暮らしは、益々縁遠いものとなっていきます。

そこで本日の一口アドバイス。

「屋内での常識が、屋外では贅沢。こんな、時代錯誤感覚はもうお終りに!」

(みずき りょう)

31:キッチン

 

 

 

 

 

 

近年のシステムキッチン例・・・昔から<シンクは腰高>が当たり前(と言うより、地面の高さにシンクがあるキッチンなど存在しない)。加えて、足回りの工夫で<座って作業できる>ものも増えている。これ、贅沢ではなく常識に。

 

31:洗面

 

 

 

 

 

 

洗面廻り・・・キッチン同様、座って顔を洗ったり、シャンプーしたり、お化粧したり。勿論、水・給湯設備も充実。

 

31:腰高

 

 

 

 

 

 

屋外の水廻り設備(ニッコーエクステリア商品)・・・ようやく腰高(立ったまま)作業できるタイプのものが普及しだした。でも、未だに<贅沢>と言う人も?