みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,096

「納得!エクステリア講座」第29回・・・緊急報告!ブロックはなぜ人命を奪う③?

<欠陥商品と認定し使い方を限定せよ!>

恐ろしい事に、過去に造られ欠陥現場で甚大な事故が起きるだけではなく、今後造られる現場でも甚大な事故が起き続ける。これが<ブロックの実態>と言わざるを得ません。その理由(前項参照)、ご理解いただけたでしょうか。

つまり、過去100年間<ブロックは人命を奪い続けてきました>が、このままでは<今後も人の命を奪い続ける>と言う事。繰り返しになりますが、<施工基準の順守>を呼びかけるだけでは、決してそれを防ぐことは出来ません!

ではどうすれば、最低でもこれから作られる現場で重大なブロック事故を防ぐにはどうすべきでしょうか。それは、2つのルールを作り・守ること以外にありません。1つは:<ブロックを欠陥商品>であると言う認識の徹底! 2つ目は:(欠陥商品であるゆえに)極めて限定した使い方しかしない! 以上です。

以上を前提に、egg では<「スタンダード・ブロック」の使用範囲基準>を設けました。正直、加盟企業が100%この基準を守ってくれるか否かは分かりません。しかし、繰り返し呼び掛けて行きます。また、お客様にも理解を求めていきます。

egg の<「スタンダードブロック」使用範囲基準>

1:土留め上の継ぎ足し施工・・・3段以下とする(それ以上は、フェンス・板塀などにする)

2:土留め部分・・・高さ1m以下(それ以上高い場合は「型枠ブロック」「RC擁壁」等を使う)+過剰気味の基礎・厚さ・配筋

3:ブロック塀・・・高さ1.2m未満(それ以上高い場合は、全体or 上部をフェンス・板塀等にする)

4:門柱・・・高さ1.6m以下+過剰気味の基礎・厚さ・配筋。高さ1.6mを超える場合(ただしマキシム高さ1.8m)はL型とする。

5:ブロックに対する基本的判断基準・・・可能な限り使わない、あるいは少なく・低く使う。

以上です。

要するに、<欠陥品>であるがゆえに<使用できる範囲を極めて狭くする>と言う事。確かに、ブロックは便利で安いエクステリア資材です。しかし、代替品は無数にあります。樹木(植栽)、フェンス類、天然木の板塀、型枠ブロック、RC擁壁・塀・・・ そう、エクステリア(住まいの屋外空間)において、無理にブロックを使う必要などないのです。

にもかかわらず使い続けると言う事自体、エクステリア関係者の怠慢と言わざるを得ません。ただし、ブロックと略称していますが、あくまで「スタンダード・ブロック」のこと。他に優れた(コンクリート製の)ブロックがあり、それらは対象外。念のため・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「ブロックは欠陥品=(だから)使用範囲を厳しく限定! これ以外に無い!」

(みずき りょう)

29:倒壊現場

 

 

 

 

 

 

倒壊した土留め上ブロック・・・子のように危険な現場は過去のもの? いや、今後も造り続けられる可能性大! だから、<施工基準の順守>を呼びかけるだけでは駄目。

 

29:土留め上

 

 

 

 

 

 

土留め上の目隠し天然木フェンス・・・継ぎ足しブロックは2段(しかも新規継ぎ足しは1段のみ)。その上には「スーパーフェンスライト」を使った天然木フェンス。

 

29:門柱

 

 

 

 

 

 

ブロック(表面は石貼)+天然木(ウリン)を組み合わせた門柱・・・門柱もブロックを使う場合は高さ1.6m以下に。しかも幅も出来るだけ狭く。このように、他素材と組み合わせればよりハイセンスに・安全に!