みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,099

「納得!エクステリア講座」第32回・・・自然環境無視=危険で粗雑な作品!

引き続き、<見えない部分への対応≒意外に高いと感じる>と言うエクステリア(住まいの屋外空間)の特性について。今回は厳しい自然環境への対応について考証します。

③:厳しい自然環境への対応・・・について>

の勝利について前項で説明。実はこの2点も自然環境問題に含まれるもの。ただし、それ以外の、A:地震対策 B:雨・風対策 C:紫外線・温度差対策・・・もエクステリアにとり絶対に無視できない重要課題となります。結果として、屋内ではOKでもエクステリアでは使うべきではない素材や工事方法があると言う事。極端な例ではありますが、最近話題の(紙製)段ボールはインテリアでは興味深い素材ですが、エクステリアでは当然使用不可。また、物性が様々で全て不可ではありませんが、プラスチック系素材を使う場合も細心の注意が必要!

A:地震対策に関しては、素材や製品自体の強度への気配りも必要ですが、それ以上に基礎部分の処理が重要になります。ブロックやRC擁壁などの重量物は特に重要で、基礎部の処理は周辺の土処理も含まれる(土質によっては土壌改良・強化処理が必要になる場合もある)事も忘れてはなりません。

B:雨・風対策に関しては、強度と同時に<劣化・風化しにくい素材>を選ぶ必要があります。特に、天然石・焼き物・天然木に関しては、同素材でも劣化・風化しやすいものと、しにくいものがある事を忘れてはなりません。特に、天然木の場合その差が大きく、エクステリア向きの木材を選ぶ事が大切。また、施工方法によっても耐久性に差が出ます。その判断は一般ユーザーにはかなり難しく、レベルの高いプロにセレクトしてもらう事が最良の策と言えるでしょう。

C:紫外線・温度差対策に関しては、近年より大きな問題となっています。地球温暖化に伴い、その被害が顕著化している為。特に、プラスチック系商品(樹脂木やアルミラミネート材、等を含む)を使う場合は注意が必要です。厄介な事に、この問題に関しては、施工当初殆ど問題になる事はありません。しかし、夏場に支障が出る(例えば、樹脂木デッキが高温で曲がる・表面が熱くて乗れなくなる、等)・5年以上経過した段階で支障が出る(例えば、発泡樹脂系フェンスが白化orひび割れたり折れたりする。樹脂舗装がボロボロになる)。こんなケースも。

以上は自然環境対応のほんの一例。ただ、一見芸術的で評価の高い作品も、実用あるいは5年経過段階では散々な目に・・・こんな例も少なくありません。また、何度も指摘している通り、目に見えない部分の対策がしっかりしている作品ほど<(値段が)高く感じる>場合が良くあります。ただし、本当の価値を考えた場合、<目に見えない部分がしっかりしている作品の方が結局はお得>と言う事になります!

そこで本日の一口アドバイス。

「土・水・自然環境対策のしっかりした作品・・・結局それがお得で安心!」

(みずき りょう)

向後邸3

 

 

 

 

 

 

 

ブロックを使った門柱・・・原色を上手く配したハイセンスなデザイン。ただ、それだけではなくしっかりとした基礎・配筋である事の確認もお忘れなく!

 

杉柾やました③

 

 

 

 

 

egg-グループ一押しの<日本の樹「杉(スギマサ)柾」>を使ったデッキ・・・単に業界初のエクステリア専用国産木材と言う事ではなく、厳しい自然環境下でも自信を持って使えるよう厳重にセレクト!

 

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劣化した樹脂舗装・・・エクステリアで樹脂系商品を使う場合は特に注意を! 高温・強力な紫外線など、自然環境は年々厳しくなっている。