みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,107

「納得!エクステリア講座」第40回・・・これが最新のアプローチプランだ!

現代のアプローチについて検証中。この項では、機能・デザインについて、具体的にプランポイントを提示しておきます。

第13章 外観重視から機能重視のアプローチへ②

現代のアプローチは歩きやすさが最優先されます。従って、広い・短い・滑りにくい・階段は低くゆったり・(夜も)明るい・・・と言った点が重要視されます。ただし、だからと言って、デザイン性を忘れてはその価値が半減されます。アプローチは玄関・門廻り・道路を結ぶもので、最も目立つ場所にあるからです。

逆に言えば、以上を満足させるプラン・資材選択が<良いアプローチを創る>事につながると言う事。前項とも多少ダブりますが、幅(広さ)は90㎝以上・階段の蹴上げ高は15㎝以下・ステップ幅(奥行)は30㎝以上だが出来る限りゆったり・濡れても滑りにくい仕上げ材を使う・凸凹しつまずきやすい仕上げ材は避ける・水が溜まらないように細心の注意・ハイセンスな仕上がり・・・などがプランポイントとなります。

例えば、外観的には優れたものが多く貼石等が良く使われますが、<つまずきやすい・滑りやすい>ものも少なくなく、より慎重な資材選択が必要になっています。逆に、30㎝角以上の大型サイズが安価になった・品質が向上した・デザイン面でも優れたものが多数登場した・主流のモダン系とコーディネートしやすい、などの条件から、大型タイルが多用されるようになりました。

ただし、カースペース土間と異なり、アプローチはあまり強度面を気にする必要がありません。加えて、平米数も少ないため、多少の高額材料も使用可能。従って、上記条件を満たすものであれば、かなり幅広い材料選択が可能です。

また、近年はバリアフリーを意識するのもアプローチの常識! 従って、頑丈な手すりの設置・スロープの基準等を知っておく、といった事もプラン作成上の必須条件となっています。例えば、スロープの公的基準は、傾斜角8%未満・幅120センチ以上・5mごとに踊り場・・・などとなっています。しかし、住宅でこの基準を満たす事はまず不可能です。従って、筆者の場合は、幅1m以上・傾斜角度10%以下を目安としています。

いずれにしても、その店・その担当者自体の基準を持つ事が大切。逆に、お客様側から言えば、スロープ等が必要な場合、即可能か否か・不可能であればその代替方法(リフトの使用・特殊階段の設置、等)を提示してくれる店・担当者を選ぶ事が一つの選択ポイントとなります。

そこで本日の一口アドバイス。

「アプローチのバリアフリー化にもっと意識を! それが優れたプラン作成の元に!」

(みずき りょう)

 

40:多種材

 

 

 

 

 

 

 

ガレージ一体型のゆったりアプローチ・・・このような場合、間の抜けたデザインになりがち。だから、複数仕上げ材を組み合わせ変化を付ける事も!

 

40:デザイン性

 

 

 

 

 

 

 

天然石の敷石(インド砂岩)を使ったアプローチ・・・デザイン性+歩きやすいさ+滑りにくい、を意識。幅もゆったりと!

 

40:階段

 

 

 

 

 

 

 

インド砂岩と植栽を有効活用したアプローチ階段(大型のインド砂岩使用)・・・ワンクラス上の外観。そして、あるきやすいゆったり幅と奥行き。勿論、滑りにくくて安全。