みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ NO3,035

「世界のガーデン」第四章:イラン以外のペルシャ式庭園④

 

第17回:グラナダ編②「ヘネラリフェ」と「アルバイシン」

 

前項ではグラナダにある「アルハンブラ宮殿」を取り上げました。同宮殿程有名ではありませんが、実は同じ市街にもう2ヶ所ペルシャ由来のエリアがあります。「ヘネラリフェ」と「アルバイシン」です。両地区とも、「アルハンブラ宮殿」とセットで1984年に世界遺産に指定されており、ここで紹介しておきます。

「ヘネラリフェ」

「ヘネラリフェ」はムハンマド3世(在位1,302〜1,309年)時代に別荘として建設された建物と庭園で、「アルハンブラ宮殿」の北に位置する太陽の丘にあります。しかも、元々「アルハンブラ宮殿」とは渓谷をまたぐ歩道で結ばれていたとのことで、深い関連性があった建造物でもあります。

また、規模はそれほど大きくありませんが、建物・庭園(中庭)共にイスラム様式を色濃く残しており、文化・歴史遺産・芸術性などの面で高い評価を受けており、「アルハンブラ宮殿」とセットで訪れる観光客も多数います。

特に、建物内の中庭にある「ペルシャ式の庭園は」<アセキアの中庭>と呼ばれ、細長い池を囲むように花壇・噴水・柱廊などがあり珠玉の空間となっています。しかも、保存状態も極めてよく、創建当時の面影が色濃く残されています。

今日の姿になったのは、1931〜1951年にかけて行われた補修作業後。歴史を大切にしながらも、地元の川で産出する白と黒の石を使ったモザイク歩道も加わりより素晴らしいエリアとなっています。

ヘネラリフェ

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヘネラリフェ」のメイン空間とも言える<アセキアの中庭>

H噴水

 

 

 

 

 

 

 

 

噴水

 

H階段

 

 

 

 

 

 

 

太陽の丘に向かう階段

 

H側面

 

 

 

 

 

水路

 

 

「アルバイシン」

「アルバイシン」とは、「アルハンブラ宮殿」の西側にある丘陵地帯でムーア人(アフリカ在住のイスラム教徒)支配したエリアの事。当然の事ながらイスラム色の強く残った歴史エリアとなっています。

この地区は、白壁の建物と石畳が特色で、イスラム式の浴場(ハマムーン)・グラナダ考古学博物館・モスク(イスラム教の教会)を改造したサン・サルバドール教会などがあり、特有の雰囲気を作り出しています。

Aアルハンブラより

 

 

 

 

 

「アルハンブラ宮殿」から見た「アルバイシン」エリア

 

Aモニュメント

 

 

 

 

 

 

 

町中のモニュメント

 

A通路

 

 

 

 

 

 

 

石畳の通路

 

A街並み

 

 

 

 

 

「アルバイシン」の街並み