りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO868

 

「新築外構徹底研究 編」・・・住宅配置を含めたゾーニング

前項で、出来れば「住宅プランに入る前にエクステリアショップを訪れてください」と述べました。理由は、住宅の位置決めを含む「ゾーニング(大まかな配置を決めること)」は、住宅業者よりエクステリア専門店の方が得意であるからです。従って、住宅そのものにエクステリアショップが口を挟もうと言うものではありません。

では、なぜ住宅業者より、エクステリア専門店のほうが、全体の「ゾーニング」が得意なのでしょうか? それは、最適の「カースペース」、人の動きや水の流れを考慮した高さ調整、などの空間処理のプロであるからです。エクステリア空間をプランする以上、そのプロであることが必須条件となるからです。

もう少し具体的に説明しましょう。住宅を含めた「ゾーニング」で最も大きなポイントとなるのが「カースペース」です。細かなサイズ、ポイント当については、別項で詳述しますが、「カースペース」は住宅本体に次ぐ大きな空間です。それだけに、住宅本体と同時進行で位置・スペース決めを行う必要があります。

加えて、①:生活形態の変化により「カースペース」の基本サイズが変化した ②:多目的使用の「カースペース」が増え、固定的観念で設定すると、使い勝手が悪くなることが多い ③:「カースペース」関連のエクステリア商品が続々と開発され、その設置も考えてスペースを確保する必要がある・・・と言った時代変化が出てきています。

住宅業者も、当然「カースペース」に関する知識は持っています。しかし、あくまでも基本知識で、①:②:③に関してまでも対応することは極めて困難と言わざるを得ません。でも、エクステリア専門店が家本体の知識では、住宅業者に後れを取るのと同じで、これは当然のことでもあります。

ただ、古い観念で「カースペース」の位置とサイズを想定し、それに即して住宅配置を決定したため、全体プランに支障をきたすと言う例が、極めて多いと言うのが現実です。より端的に言えば、最適「カースペース」を取ることが出来ない場所に家が建ってしまっており、極めて使い勝手が悪い土地になってしまうことが非常に多い、ということです。

もちろん、敷地全体が狭くて仕方の無い場合もあります。しかし、そうではなく、裏のプライベートガーデンを確保するため、住宅を前に持ってきた。しかし、わずか50㎝の差で大失敗・・・と言ったケースもあります。「住宅配置」と最適「カースペース」の確保は同時進行で。この基本をくれぐれもお忘れなく。

エクステリア専門店を早く訪れると有利になる理由、次項では段差と基礎の関係について説明します。

そこで本日のひと口アドバイス。

カースペースの考え方が激変! それを無視した住宅配置で機能性に大きな支障が・・・」

(りょう)

 

 

 

 

 

 

ネットからお借りした外構プラン(平面図)。敷地に余裕があれば、「カースペース」の奥行きにもう少し余裕があったほうが良い。

 

 

 

 

 

 

ネットからお借りした段差のある外構プラン(平面図)。このような場合い「カースペース」の取り方は、お客さまの生活形態により大きく変わる。

 

 

 

 

 

 

ネットからお借りした外構プラン(パース)。「カースペース」の確保には予想以上に広い空間が必要であることが良く分かる。