「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,121
「フロントガーデン徹底研究 編」・・・「オープン」「セミクローズ」「クローズ」の選択
「積算書」や「図面」は大切だが、より重視すべきはエクステリア専門ショップを訪れ(店のスタッフを呼ぶのではなく、お客様自身が店を訪問する)、フェイス・トゥ・フェイスの関係を作ること。ご理解いただけたでしょうか? また、来店せず多数の相見積もりを取ることなど殆ど意味が無いことも、ご理解願えたでしょうか?
この項からは、がらりとテーマを変え、「フロントガーデン」の、「オープン」「セミクローズ(セミオープン)」「クローズ」と言う3つのスタイルと、現在日本でよく使われているデザインタイプについて検証してみたいと思います。まずは、3つのスタイルから。
「オープンスタイル」とは言うまでもなく、塀や門扉を設置しない「フロントガーデン」のことです。敷地が極端に狭い大都市部の分譲一戸建住宅(殆どが敷地30以下)などは、構造上からどうしても「オープンスタイル」を選択せざるを得ません。また、洋風化が極端に進んだ15年~10年程度以前は、1つの流行ともなり、多少敷地に余裕がある住宅でも「オープンスタイル」の「フロントガーデン」が多数作られました。住宅展示場の、モデルハウスの影響も大きかったと思います。
狭い敷地の「オープンスタイル」の場合は、「門廻り」+「カースペース」。これだけになります。従って、「門廻り」にこだわることと、そこにいかに機能を上手く集約させるかがポイント。一方、敷地に余裕がある「オープンスタイル」の場合は、間の抜けたデザインになりやすいので、「門廻り」「モニュメント」「パーゴラ」「樹木」等で高さのポイントを作ることが大切です。
「セミクローズスタイル」とは「門廻り」以外にも、必要部に限定しフェンス、スクリーン、目隠し、等を設置する「フロントガーデン」のこと。近年は「オープン」よりも「セミクローズ」が主流となりつつあります。
お洒落でオープン的な感覚を残しながらも、必要に応じたプライベート保護を心がけると言う、最も合理的な選択の結果ともいえます。ガーデンライフをもっと楽しみたい。そんな人にとっても「セミクローズスタイル」は極めて有効。ただ、機能性・お洒落感覚・コストを充分に考慮した目隠しの選択が非常に重要になります。
「クローズスタイル」は言うまでもなく、30年以上前の住宅の主力でした。というよりこの時代は「フロントガーデン」=「クローズスタイル」と言ったほうが正しいでしょう。「和風」「和洋折衷」と言った住宅が主力であった時代のことです。
「クローズスタイル」とは、言うまでもなく敷地全体を塀やフェンスで取りか組む形式のこと。豪邸などの場合い、現在もこのスタイルが多いのですが、やはり少数派となりつつあります。また、「クローズスタイル」であっても、「門廻り」「塀」等をセットバックし、「カースケース」重視+重苦しさの排除、と言ったプランが多くなっています。
そこで本日のひと口アドバイス。
「オープンスタイル~セミクローズスタイル全盛の時代へ? さて貴方は・・・」
(りょう)
「オープンスタイル」:「門廻り」へのこだわり。
「セミクローズスタイル」:適度な目隠し。
「クローズスタイル」:重苦しさの排除に工夫。