「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,847
「現代日本 外構・ガーデン事情 編」・・・激変するカースペースプラン④!
カースペースプランについて検証中です。この項では、A:アプローチ一体型、に続き、B:ユーティリティー型のカースペース、取り上げます。と言っても、あまり耳にしない言葉です。でも、そんなに難しいものではありません。生活機能を優先したカースペースと考えてください。
ユーティリティーとは、役に立つ、有益である、と言った意味の言葉です。住宅内部では、キッチン・洗面・バスなどのプランでよく使われます。でも、単独機能と言うよりは、機能+導線を考え、より使い勝手を良くした構成、そんなとらえ方が一般的です。エクステリアスペースにおいても、ほぼ同様の発想・定義と考えてもよいでしょう。ただし、スペースが大きいだけに、直接機能以上に導線がより重要になります。
具体的には、勝手口〜サブ的なアプローチ〜ゴミ収集場所、この導線をどうするかと言ったことが、エクステリアのユーティリティーとしてよくテーマに挙げられます。そして、通路を広めにとる、中継のゴミ置き場(ゴミ箱)の設置、簡易屋根の設置、目隠し機能、照明、などがプランのポイントとなります。
ユーティリティー型のカースペースも、ほぼ同じ発想と考えてください。まず、買い物等の荷物の搬入をどうするか。当然、出入りの中心となる勝手口近くにカースペースがあった方が良い(玄関からの搬入が中心などの例外もあるが)でしょう。同時に、荷物を運ぶため少し大きめの空間が求められます。となれば、このタイプのカースペースは通常の1台用では駄目と言うことになります。
その他には、屋根(カーポート等)があった方が良い。その屋根は勝手口に繋がっていた方が良い。車以外の収納・他の機能を考慮する場合はより大きな空間が求められる。簡単な水回り設備は必要か否か。どの程度の照明が必要か。どの程度の目隠し機能が求められるか。などのチェックポイントがあります。しかも、このような機能優先のカースペースを求める傾向は、近年急増しています。
また、機能優先であっても、デザイン的なまとまりも必要です。機能+デザインを考慮したプラン能力が求められる空間、それがユーティリティー型のカースペースと言えるでしょう。しかし、エクステリアのプランナーはどうしてもデザイン優先で、機能面が勉強不足と言う傾向にあります。一方、住宅業者は屋内機能の知識は豊富ですが、屋外となるとほとんどが門外漢、と言うのが現状です。従って、お客様の要望をそのまま絵にしただけ、そんなお粗末な対応も珍しくありません。
現代は車社会でもあります。当然、車と生活機能はセットで考えるべきです。カースペースもその延長上にあり、機能に関する知識、意識改革、商品(プラン)開発にもっと注力すべきでしょう。
そこで本日のひと口アドバイス。
「ユーティリティー型のカースペース? まだ言葉さえ定着していないお粗末な現状?」
(りょう)
重要な生活基盤「勝手口」
勝手口をベースとした生活導線とは?
生活導線とカースペースの関係