りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,308
「現代住宅植栽考」 第28回・・・作業自体が楽しい、と言うガーデン?
プライベートガーデン造のポイントについて検証中。この項では「作業自体が楽しいガーデン」にすることの重要性について述べます。
プライベートガーデンの場合、例えば洗濯物を干すといった日常生活とセットになった作業もありますが、それにプラスするものが無いと意味がありません。つまり、「楽しむ」と言う事が極めて重要になります。ガーデニング・くつろぎのひととき、バーベキュー、ペットや家族との語らい・・・すべてそうです。
しかし、そこに落とし穴も。例えば、バーベキューコーナーを造ったとします。本来バーベキューは楽しいもの。だから、どんどん使い楽しむはず。しかし、1〜2回使って放置したまま。こんなケースが目立ちます。そして、その最大に原因は、作業性の悪さにあります。もう少し具体的に言うと、準備やあとかたづけの多くを屋内のキッチンでしなければならないため、奥様一人に負担がかかり、大不評、と言う次第。
プライベートガーデンの植栽についても、似たような事が良くあります。折角エクステリア専門店に依頼して、お気に入りのコーナーを造った。しかし、+α分のセルフで楽しむガーデニングが、作業がしんどくて十分出来ない。だから、ちっとも楽しくない。だから、半分放置したまま。このような現実です。昨今は高齢化が進み、このような傾向がさらに増しています。
だからこそ、これまでに提示してきたお気に入りのプライベートガーデンを造る時、「作業自体が楽しいガーデン」であることも忘れない事! そして、作業自体が楽しいガーデンの最大のポイントは「作業が楽にできるガーデン」であると言う事。具体的には、腰高(場合によっては座ったまま)で作業が出来る事が極めて重要です。そして、花壇・菜園等の腰高プランを「レイズドベッド」と言います。本来は園芸療法から生まれたプランですが、プライベートガーデンの場合は、絶対にこの発想を取り入れるようにしてください。むしろ必需品と考えるべきでしょう。
その延長として、水回り設備も腰高プランにする事をお忘れなく。フロントガーデンの場合は、ごく一般的な立水栓で殆ど支障をきたす事はありません。しかし、プライベートガーデンの場合はシンク・作業台が腰高であることが極めて重要になります(補足事項:蛇口はホース専用を加え2ヶ所or2口・同国産製品使用<輸入品は飲料用として不向きなものがある>)。
このようなプランを多くの人は贅沢と言います。しかし、倹約する事が一番高くつくこともあります。だからこそ、プライベートガーデンプランには「少しの贅沢」が必須条件となります。
そこで本日の一口アドバイス。
「プライベートガーデンには<レイズドベッド>と言う発想が絶対に必要!」
(みずき りょう)
本格的な「レイズドベッド」。このようなタイプであれば、腰を伸ばしたまま作業できるだけではなく、座ったまま・車椅子でもOK。水廻り設備もセットされているのでさらに便利!
簡易タイプの「レイズドベッド」。このように簡単なものもある。また大型のテーブルをセットし、その上に適度なプランター等を設置するだけでもOK!
プライベートガーデンに設置された、腰高シンクタイプの水栓設備。「腰高シンク+同作業台+2ヶ所or2口・国産蛇口+ホース掛けorホースリール収納可能」と言う水廻り設備が理想的!