「木の文化」は、まだ生きている(飴村雄輔著) 連載第1回

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はじめに①

昨年、大阪府内の山麓の製材所を訪ねた時、桧の大きな丸太が何本か寝かせてありました。「これで何を挽くのですか」と尋ねたら、「何を挽いても売れないんです。もうバイオかチップ用に処分しようかと思います。」と言われました。最近、大きな丸太は小径木よりむしろ割安で売買されるようになったとの話で、理由は大型設備を持つ製材所がすくなくなり、その分大きな丸太を挽くには経費も掛かるとの事、手間をかけてじっくり育てたはずの大径木はかえって売れなくなったと言います。したがって山も間伐を進めるより、丸太径の大小関係なく皆伐して木質バイオマス様に売りさばく方が、より効率的手段となってきたという話でした。そして、バイオマス燃料用の専門の森の畑づくりも一部地域では進み始めているというのです。木材林業のかなり切迫した惨状を聞かされ、言葉を失いました。

標準構造材が集成材となりつつある今は、柱材等、大きな断面の無垢材の製材品は必要とされる事も少なく、その集成材も多くは輸入材ですから、内地材の製材製品の需要はかなり減っていて価格相場がすっかり下がってしまったとの事でした。

たとえ市場経済の実体がどう変わったとしても、何十年も世話をして育ててきた良材を、このような用途で安易に細かく潰してしまうのは、切なくむしろ罪悪感さえ感じます。木材林業の本質の品質原則からすれば、もはや健全な自然の道理から外れてしまっている気がします。

戦後の拡大造林計画から70年、林業はいよいよ末期的な状態にきていると痛感しました。プレカットが登場して住宅建築も急速に工業化が進む中、時勢に押されて天然木材の需要が徐々に減っていくのを諦観してきました。国内の貴重な木材資源が建築用材として求められず、人工林のほとんどが放置状態になりつつあるのは知っていましたが、内地木材の供給元にこのような事態が起こってくるとは思ってもいなかったので、現実は強い衝撃と同時にある種の危機感を覚えました。

 

若いころにある宮大工の棟梁と出会い、木の使い方で多くの事を学ばせて頂きました。師に限らず、当時の大工棟梁と呼ばれる人は皆「木の魔術師」のような存在でした。彼等の手にかかると木材もたちまち強く、美しく、その素材の特性を表現していきます。それに魅せられ、天然木にこだわって「ものつくり」をしてきた者として、今の山(林業)の実態を知るにあたり、これは看過できないという衝動にかられました。

自身は教わった伝統木造軸組の基本原理を駆使して、今まで建築や外構工事を行ってきましたが、はからずも2011年に家業であった木材販売の会社を父から引き継ぐことになり、木材流通業界、すなわち木材商を営む方々とも交流を持つようになりました。以後、今の木材業界の実態を知るにつれて、この流れの延長上に天然木材が活躍できる市場は益々狭くなっていくであろう事は容易に予測できました。

「木材屋は絶滅危惧種です!」とわざと自嘲しながら話す木材業界の人達を横目に、何らかの手を打たないと木材業界は本当にダメになる、と言う思いをずっと抱いてきました。

物が豊かになったこの時代、建築業界も必然的に分業が進み業種も増えたので、かつての材木屋さんの多くは個々に時流に合っているものを器用に取り込んで、実際たくましく生きているようです。ただ、この豊かさに漬かったままでいられる時代だからこそ、実は本当の危機を皆が見過ごしてしまっているのでは、という恐ろしさを感じ始めています。

確かに木材を見直すセミナーやイベント、広報活動は、各地域でも活発に行われています。ただし実際には、例えば木を何に使えるか、また、どの様に使うのが効果的か、という具体的な説明や議論には至っていないのが現状ではないかと思うのです。

 

(写真はイメージです)

州内の森

2月の「egg-西日本地区定例会」 無料体験参加者募集中!

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2020年、egg-加盟店が主要商品として更なる拡販を目指す「杉(スギマサ)柾・ハイグレード(ノンビス)タイプ」

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ノンビス工法アップ

 

令和2年2月の「egg-西日本地区定例会」

無料体験参加者募集中!

 

*開催日時:2月6日(木) 13:00〜17:00

*開催場所:「浪速区民センター」 大阪市浪速区稲荷町

 

無料体験参加 のお申込み・お問い合わせは下記 E-mail から・・・

E-mail info@niwagatari.com

 

 

会報新春号 発送準備中です。

年に4回 工事をさせていただいり お見積もりをさせていただいたお客様に

ダイレクトメールを送らせていただいています。

エクステリアの専門家が教えてくれるオリジナルの記事や

当店のおすすめなどを 載せています。

ただいま 新春号の発送準備中です。

100通ほどは 経費削減のため 私が 配達いたします。

お楽しみにしていてください(^-^)

速報 2月の「egg-東日本地区定例会」 東洋工業関東工場見学!

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「ホームクリエ」の「オリジナル・ログハウス」・・・1月9日「egg-東日本地区定例会」にて

 

2月の「egg-東日本地区定例会」 無料体験参加者募集中!

*開催日時:2020年2月19日(水) 13:00〜17:00

*開催場所:東洋工業(株)・関東工場(ショールーム)

〒301-0852 茨城県竜ケ崎市向陽台3丁目4番1

TEL0297-64-6388 FAX0297-64-6390

 

無料体験参加のお申込み・お問い合わせは下記 E-mail から・・・

E-mail:info@niwagatari.com

 

egg-ニュース オリジナル「ログハウス」完成! ホームクリエ

国産スギを使った純国産「ログハウス」

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石川県産の杉材を使った純国産「ログハウス」(外景)

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流木を使ったオリジナル照明

 

「ホームクリエ」(東京都羽村市)が昨年からチャレンジしている純国産スギを使ったオリジナル「ログハウス」の第1号施工例が完成! これを祈念し新年早々に現場見学会も実施したが、多くの見学者があり、「ログハウス」に対する関心の高さが改めて確認された。

1月9日(木)には、今年第1回目の「egg-東日本地区定例会」が「ホームクリエ」にて実施されたが、同会を活用し「ログハウス」も見学。改めて、加盟店スタッフがその素晴らしさを確認。

 

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