りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO931

 

「落葉樹の魅力、徹底追及 編」・・・ロマンと樹形NO1落葉樹「カツラ」!

この項で取り上げる「落葉樹」「カツラ(桂)」です。カツラ科、カツラ属の落葉高木で、朝鮮半島、中国の一部にも自生しているようですが、事実上日本の固有主と言って良いでしょう。

「カツラ」はほぼ日本全域に分布しています。ただ、どちらかと言うと東日本以東(北)の、渓流地帯などに多く冷涼な気候を好みます。従って、天然木の場合は北国の代表と言ったイメージが強い樹木でもあります。長野県の善光寺を象徴する樹木でもありますが、まさにピッタリのイメージです。

樹形が個性的で、繊細であることも「カツラ」の大きな特色です。その秘密は、小さめの丸い葉、細い枝、などにあります。特に、枝は短枝、長枝に分かれ2つが入り混じって伸びます。これは、北国の陽光を効率よく吸収するためで、一箇所に葉が重なり重苦しくならない大きな要素となっています。

従って、庭木、特にシンボルツリーとしても高い人気を持っています。特に、株立ちの若木の姿は美しく、スッキリ樹形NO1と言っても過言ではないでしょう。ただ、花は葉が出る前の4月ごろ咲きますが、それほど目立つものではありません。これは、風花(花粉の交配を風で行う)あるためでしょう。

花と比較し、紅葉の美しさは特筆すべきものがあります。黄葉と紅葉が入り混じり、特有の色づきを見せるからです。しかし、かなりの冷え込みが必要で、最近は都市部の「カツラ」の紅葉があまり目立たなくなってきているような気がします。

「カツラ」は大木になる「落葉樹」としても有名です。樹高30m、幹の直径2mを超える巨木も各所に見られます。このため、庭木には不向きと思っている人も少なくありません。ただ、一般エリアの住宅地は決して「カツラ」にとり、気温が高すぎ快適な環境ではありません。少しかわいそうな気もしますが、このため庭木「カツラ」の成長は決して早くありません。

「カツラ」は木材としても多くの魅力を持っています。香りが良い、耐久性がある、木目が美しい、などの特性を持っているからです。このため、建築材、家具材、鉛筆用材、などに良く使われます。より有名なのが、将棋盤、碁盤で、現在も高い人気を誇っています。

だが、「ケヤキ」などと同様に、木材として使える樹木が激減しています。従って、管理に細心の注意を払いながら、貴重な自然からの贈り物として、大切に維持していくことを忘れてはなりません。

 

 

 

 

 

 

 

最大と言われる「権現山の大カツラ」(山形県)。

 

 

 

 

 

 

 

「カツラ」はスッキリ樹形NO1(左奥)! その秘密は?

 

 

 

 

 

「カツラ」の花。あまり目立つものではない。

 

 

 

 

紅葉した「カツラ」の葉。

 

そこで本日のひと口アドバイス。

「冷涼地を代表する落葉樹カツラ! スッキリ樹形NO1の秘密もそこに隠されている!」

(りょう)