「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO937
「落葉樹の魅力、徹底追及 編」・・・日米の心をつないだ「ハナミズキ」!
「落葉樹」の魅力について検証しています。そして、日本を代表する「落葉樹」(ケヤキ、カツラ、ブナ、ウメ、サクラ)について述べました。ただ、これらの「落葉樹」は「カツラ」を除き、あまり最近のご家庭のガーデンと関係が深いとはいえません。そこで、この項からは、現代の外構・ガーデンで人気の「落葉樹」を取り上げます。まずはシンボルツリーとして人気の樹木から・・・
シンボルツリーとして人気の「落葉樹」第一号としては「アメリカハナミズキ」を紹介します。人気が高い上に、日米をつなぐ物語がそこにあるからです。
「アメリカハナミズキ(花水木)」はミズキ科、ミズキ属、ヤマボウシ亜属の落葉高木です。この分類でも分かるとおり「ヤマボウシ」とは極めて近い関係にあります。ただ、「ヤマボウシ」が日本を含むアジア原産であるのに対して、「アメリカハナミズキ」はその名が示すようにアメリカから輸入された樹木です。
「サクラ」に関して、日米をつなぐ有名な話があります。1912年、日本の「サクラ」がワシントンに送られました。そして、アメリカもその「サクラ」を大切に育て、今では同地のポトマック湖畔は世界的にも有名な「サクラ」の名所になったからです。実は「アメリカハナミズキ」はその返礼として、1915年にアメリカから送られ、現在に至っています。そして、今では日本を代表するような花の美しい「落葉樹」にまで普及し定着しましています。
「アメリカハナミズキ」は、単に「ハナミズキ」、また「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれることがあります。後者に関しては前述の「ヤマボウシ」に似ていることによる、呼称であることは言うまでもありません。
樹木としての最大の魅力は、何といっても花が美しいことです。「八重ザクラ」が終わる4月終盤~5月初旬に、白または赤い花を群開させます。「ヤマボウシ」と異なり、葉が出る前に花が咲くので、より目立つのも「アメリカハナミズキ」の特徴です。また、秋の紅葉、赤い果実(食べられない)も魅力で、この点もシンボルツリー・街路樹などとしての人気の秘密にもなっています。
樹形に関しては、やや枝が曲がって出る、成長すると樹皮に特有のひび割れのような模様が入る、などの特色があります。ただ、極端な癖ではなく、花の時期でなければ、一般の方が「ヤマボウシ」と見分けるのは難しいかもしれません。いずれにしても、魅力的「落葉樹」であることに間違いは無く、日米の架け橋となった、歴史に思いをはせながら観賞するのも・・・
あでやかな花を咲かせた「ハナミズキ」(赤花)。
秋の紅葉しかけた葉と果実。
花のアップ(赤花タイプ)
花のアップ(白花タイプ)
そこで本日のひと口アドバイス。
「日米の架け橋となったアメリカハナミズキ! 花の美しさと歴史に・・・乾杯!」
(りょう)