りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO954

 

「落葉樹の魅力、徹底追及 編」・・・夏をあでやかに飾る「フヨウ」!

身近にあり、しかも花の美しい落葉樹を取り上げていますが、今回は「フヨウ」を紹介します。

「フヨウ」は、アオイ目、アオイ科、フヨウ属の落葉低木です。原産地は中国で、日本では沖縄、九州、四国に自生。つまり、落葉樹ではありますが、暖かい地域の植物です。ただし、花の美しさが好まれ、古くから日本の幅広い地域で栽培されています。このため、「サルスベリ」と共に、夏を彩る代表的「落葉樹」となっています。

また、樹木ですが寒冷地で栽培すると冬は枯れてしまい、翌年また芽を出し、大型の宿根草のような様相を呈します。そこに、種を残すための植物の生命力を感じます。

他の「フヨウ」の特徴としては、①:樹高は1.5m~3m程度 ②:花はピンクで10㎝~15㎝と大きくあでやかでしかも群開する ③:花期も7月~9月と長く夏中楽しめる ④:果実はさく果で毛に覆われている ⑤:葉は互生し表面に白い短毛がある ⑥:葉の形状は手のひらのようで3~7の浅い裂け目がある・・・などを上げることができます。

変種・近縁種として良く知られているものでは、「スイフヨウ」(花が朝咲きで最初白く後にピンクに変化する)、「アメリカフヨウ」(米国アラバマ州の原産で、20㎝以上の大きな花を咲かせる)などがります。また、最近は多くの園芸種、交配種も出回っており、花の形状がかなり違ったものもあります。

また、フヨウ属の植物には花の美しいものが多く、世界の比較的暖かい地域で栽培され親しまれています。日本では「ムクゲ」(次項で取り上げます)、熱帯・亜熱帯のものでは「ハイビスカス」「ケナフ」などが特に有名です。

「芙蓉」と言う漢字名については、一部誤解が生じていることも有ります。なぜなら、「芙蓉」とは「ハス」の花の美しさをたたえる言葉でもあるからです。従って、ここで言う「フヨウ」「木芙蓉」と書き区別する場合もあります。

「フヨウ」はどちらかというと暖地向きの落葉樹です。従って、関東以西などでは数少ない、夏をあでやかに彩る植物として多く栽培され人気も抜群。当然のことながら、暑さ、夏の強力な陽光にも強く、葉焼けすることも殆どありません。低木であるため、シンボルツリーにはなりにくいのですが、地球温暖化が進む昨今、益々栽培頻度が高まっていくのではないでしょうか?

そこで本日のひと口アドバイス。

「サルスベリと並ぶ夏の花フヨウ! 酷暑、強烈な陽光にも強い温暖化時代向き樹木!」

(りょう)

 

 

 

 

 

夏の主役「フヨウ」!

 

 

 

 

 

 

大きくあでやかな「フヨウ」の花。

 

 

 

 

 

 

 

 

「フヨウ」の葉。手のひらのような形。

 

 

 

 

 

 

 

 

同じフヨウ属の「ケナフ」。他に「ハイビスカス」も。