りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO1,012

 

「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・重厚な樹形の和製ベリー「ヤマモモ」!

スッキリ樹形、あるいは最近人気の「常緑樹」を紹介しました。続いては、古くから主木として使われてきた「常緑樹」を紹介します。最初に登場するのは、重厚な樹形+食べられる果実と言う「ヤマモモ」です。

最近は、スッキリ樹形の雑木に人気が集中。逆に、どっしりとした重みを感じる樹木が敬遠される傾向にあります。しかし、本来「常緑樹」はどっしりとした安定感が売り物であるはずです。そして、現代の例えばモダン系や南欧風の住宅においても、それらの特性を活かすことは可能です。

重厚なシンボルツリーを中心にし、廻りを軽めの低木、カラーリーフなどで演出すれば、より個性的なガーデンが出来ます。しかも、 「常緑樹」は夏の暑さ、半日陰等に強いものが多いと言うメリットもあります。

「ヤマモモ(山桃)」はヤマモモ目、ヤマモモ科、ヤマモモ属の常緑高木です。この分類を見ても、近樹種の少ない特異な系統の植物であることが分かります。また、成長すると樹高20mに達することもあり、幹も太くなります。重厚な樹形の代表的樹木と言えるでしょう。名前の由来は、桃に似た果実(ただし「モモ」はバラ科で、まったく別系統の植物)を着けることによります。ただし、その実はベリーと呼ぶべきもので、桃に似ているとは思われないのですが・・・

「ヤマモモ」は中国・日本が原産地で、西日本以西(南)に自生しています。つまり比較的暖地を好む樹木と言うことです。その他の特徴としては、雌雄異株、3~4月に花を咲かせるが目立つものではない、葉は細長く厚みと光沢がある、6月頃に赤紫色の小さな実を大量に着ける・・・といったことを上げることが出来ます。なお、外見は「ホルトノキ」と似ていますが、まったくの別種です。

このように、特徴を列記すると分かるように、「ヤマモモ」は重厚な樹形と和製ベリーともいえる果実が魅力の植物です。その実はそのまま食べても、ジャム・果実酒などにしても美味しく、楽しみの多い樹木でもあります。

「ヤマモモ」は純和風庭園と言うより、少しラフな感じの庭にシンボルツリーとして良く植えられました。そして、大切に育てられ記念樹的な役割を果たしたものも少なくありません。つまり、幼木よりも一定の大きさに育ってこそ本当の魅力を発揮する樹木でもあります。最近は、あまり庭木として使われませんが、その魅力を見直す価値は充分にあります。

そこで本日のひと口アドバイス。

「じっくり育て重厚な樹形! 果実の収穫も楽しむ和製ベリー、それがヤマモモ!」

(りょう)

 

 

 

 

 

 

 

重厚感のある樹形が魅力「ヤマモモ」。

 

 

 

 

 

 

「ヤマモモ」の花(雌株)。

 

 

 

 

 

 

「ヤマモモ」の果実。まさに和製ベリー!