りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO1,014

 

「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・熱帯地方を救うか?「ユーカリ」

「常緑樹」の魅力に迫るこのシリーズ。この項からは、外国から輸入され注目を集めている樹木を紹介します。まずは「ユーカリ」類から。

「ユーカリ」とは、フトモモ目、フトモモ科、ユーカリ属の樹木の総称です。フトモモの仲間は殆どが熱帯・亜熱帯に生息しています「ユーカリ」の主な自生地もオーストラリアで、暖地を好む樹木です。ただ、極めて対応能力に優れた植物で、日本でも寒冷地を除けば充分育ちます。ユーカリ属は500種、変種を入れると800種以上とも言われ、この点だけを見ても繁殖力の旺盛さが分かります。また、大半が常緑高木ですが、品種により樹形にはかなり相違点があります。

日本での栽培・販売状況を見ても、入ってきたのが比較的新しい、種類が多く葉の形だけでも様々、学術面はともかく園芸的には資料が極めて少ない・・・などの事情で、丸葉、細葉、葉の大きなタイプ、などが「ユーカリ」として漠然と売られていることも珍しくありません。ただ、最も葉の小さな丸葉タイプ「ポポラス」の幼木は、樹形が魅力的で、低木・コンテナ植物扱いでよく販売されています。また、細葉の「レモンユーカリ」には芳香があり、ハーブ的な扱いをされることもあります。

しかし、「ユーカリ」は前述のように極めて対応力に優れた植物です。成長も世界屈指と言われるほど早い植物です。このため、3~5年で大きくなりすぎて・・・こんな話も良く耳にしますので、ご注意下さい。

ただし、この生命力は大きな魅力でもあります。「ユーカリ」の植樹により、荒廃した熱帯雨林の再生、砂漠の再生が試みられ、大きな成果を上げつつあるからです。また、生命力を物語ものとして、「ユーカリ」の種子は通常の状態では発芽せず、火災が発生し仲間が消失したとき始めて目を出す、と言うエピソードが良く語られます。人工的に発芽させる時もフライパンで種子を焼くとか・・・

その他の「ユーカリ」の特性としては、毒性を持つ(コアラはこの毒を消し去る能力を持ちユーカリを食べる)、樹脂に芳香がありアロマオイルとして使われる、成長すると樹皮がはがれサルスベリのような木肌となる、木材として多用される、などを上げることが出来ます。エクステリア材として有名(硬質でハードウッド扱いされることも)なジャラ材も細葉タイプの「ユーカリ」です。

成長しすぎ、と言う難点はありますが、「ユーカリ」を庭木として使うケースも増えてきています。また、公園などでは良く見かけるようになりました。私たちもその特性を良く知り「ユーカリ」の魅力をさらに引き出して行きたいと考えています。

そこで本日のひと口アドバイス。

「オーストラリアからのプレゼントユーカリ! その特性を良く知り有効に使おう!」

(りょう)

 

 

 

 

 

 

 

「ユーカリ」の典型的な樹形。成長が極めて旺盛!

 

 

 

 

 

「ユーカリ」の木肌。樹皮がはがれサルスベリに似ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

丸葉タイプの「ユーカリ」。日本でも人気!

 

 

 

 

 

 

「ユーカリ」の花。