「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO1,015
「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・「アカシア」と「ニセアカシア」の関係?
外国から輸入され、日本で注目を集める、あるいは広く普及した「常緑樹」。2番目に登場するのは「アカシア」です。ただし、より古く(1873年)から日本に入り街路樹・公園木として普及した「ニセアカシア」と言う樹木があり、何を「アカシア」と呼ぶか混乱しているのが実情です。その真相も・・・
「アカシア」は、マメ目、ネムノキ科、アカシア属の常緑高木の総称です。原産地はオーストラリアでその種類は500種とも1,000種とも言われており、いずれにしても生命力の強い大発展を遂げている樹木類です。この点では、「ユーカリ」ほどではないにせよ、似た一面を持っています。
日本では「ギンヨウアカシア」と「フサアカシア」の2種が広く普及しており「ミモザ」と通称されています。ただ、正確に言うとこの呼称は間違いです。なぜなら、「ミモザ」とはギリシア時代から「オジギソウ」に使われている伝統的名称であるからです。
この2つの「アカシア」は庭木としても人気あり、シンボルツリーとしても広く普及しています。樹木の特色としては、①:小さな針葉が集まったような特有の葉をしている ②:葉の色が白味を帯鮮やか ③:3月頃に黄色で小さな花を群開させ美しい ④:成長が早く丈夫 ⑤:その分樹形が乱れやすく思い切った剪定が必要・・・などを上げることが出来ます。
「ギンヨウアカシア」と「フサアカシア」は外見・性質共に良く似ていますが、「ギンヨウアカシア」の方が葉、花とも小さく緻密な感じを受けます。日本人にはどちらかと言うと前者の方が好まれるようで、「ミモザ」と通称されている樹木も「ギンヨウアカシア」が大半を占めているのではないでしょうか。
問題は、「アカシア」と「ニセアカシア」の関係ですが、実は両者はマメ目ではるが、別系統の植物です。「ニセアカシア」は、マメ目、マメ科、ハリエンジュ属の落葉高木で原産地もオーストラリアではなく北米です。「アカシア」とは樹形、葉の形状が大きく異なるのも当然。しかし、「アカシア」より早く日本に入り、このため単に「アカシア」と呼ばれることが多く、より事態の混乱を招いています。「ニセアカシア」と言う呼称を使うようになったのもこのため。ただし、「ニセアカシア」と言う名前は知っていても、その根拠、正確な「アカシア」との相違を知る人は、意外に少ないのではないでしょうか?
そこで本日のひと口アドバイス。
「本当のミモザ、アカシアとニセアカシアの違い・・・貴方はこの質問に答えられるか?」
(りょう)
「ギンヨウアカシア」の樹形。
「ギンヨウアカシア」の葉と花。
「フサアカシア」の葉と花。
「ニセアカシア」。「アカシア」とは別系統の植物!