りょうさんの:エクステリア&ガーデン・ひと口メモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデン・ひと口メモ」・・・NO1,017

 

「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・庭木として人気の「シラカシ」とは?

この項からは、2回にわたり「カシ」について検証します。と言っても、「カシ」と言う呼び方は慣習的なもので、学術的に何を「カシ」と呼ぶかは判然としません。少なくともカシ属の総称と言った意味ではありません。

「カシ」をもし定義するとすれば、ブナ科の常緑高木で、慣習的に「カシ」の名が付けられている樹木の総称・・・といった回りくどい表現になるでしょう。属で言うと、コナラ属が主体ですが、マテバシイ属、シイ属、アアカガシ属(コナラ属、アカガシ亜属とする説も)の樹木の中にも「カシ」の名が付くものがあります。また、クスノキ科の樹木にも「カシ」の名が着けられているものがありますが、これは例外と判断して良いでしょう。

ただし、私たちの身近にあり、庭木にも良く使われているものとなれば、「シラカシ」「アラカシ」「アカガシ」「ウバメガシ」の4種が主体。そして、これらはいずれもコナラ属(前記のごとく「アカガシ」には異説も)の樹木です。

住宅の庭も含めると、庭木として最も多用され人気があるのが「シラカシ(白樫、白橿)」です。「カシ」の仲間では葉が細く、樹形が一番繊細であることがその主要因と考えて良いでしょう。従って、「シラカシ」は公園木等に使用する場合は高木扱いが殆どですが、最近の住宅では、シンボルツリー以外の使い方が多いようです。

写真を参考にしていただければ分かりますが、敷地境界などに並べて植えるケースが目立ちます。ただ、比較的背か高く枝がまばらですので、目隠しを目的とした生垣とは少し目的が異なります。ここでは、あえて「列植(れっしょく)」と表現しておきます。

「シラカシ」の特色としては、葉が細長く樹形もスッキリしている、成長すると樹高は20mに達する、比較的寒さに強い、10月ごろ「コナラ」と良く似た実(どんぐり)を着ける、価格が安い、材が白く極めて硬質(従って、木刀等で有名)・・・などを上げることが出来ます。

「シラカシ」に続き、身近で良く目にするのが「アラカシ(粗樫)」です。ただし、樹形がやや重いため、住宅の庭木として使う頻度はかなり減少しています。従って、公園など公共スペースで目にすることの方が多い樹木でもあります。写真を参考にしていただければ一目瞭然ですが、葉がやや丸みを帯より粗い鋸状、樹皮もやや粗目と言った点が特徴で、全体に重さ・荒さを感じさせます。おそらくこのような印象から「アラカシ」の名が付けられたのでしょう。

そこで本日のひと口アドバス。

カシの仲間では樹形スッキリ派シラカシ! 主木より列植で住宅でも多様!」

(りょう)

 

 

 

 

 

 

 

良く見かける「シラカシ」の列植。

 

 

 

 

 

 

細長い「シラカシ」の葉。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アラカシ」の樹形。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アラカシ」の葉。鋸葉で丸みがある。