「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,032
「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・日陰に強い高木ユズリハ、カクレミノ!
日陰にも対応できる「常緑樹」を紹介しています。この項で取り上げるのは、中・高木としても使える「ユズリハ」と「カクレミノ」。
「ユズリハ」は、ユズリハ目、ユズリハ科、ユズリハ属の常緑高木です。つまり、かなり独立性の強い樹木と言えます。かつては、花の形が似ているとのことで、トウダイグサ科の扱いでしたが、構造が異なることが分かり、別分類としたようです。また、「ユズリハ」と言う名は、春先若葉が出た後、下方の前年の葉が役目を譲るように落下することから付けられました。
「ユズリハ」は、日本では福島県以西(南)の本州、四国、九州、沖縄とかなり広い範囲に自生しています。また、近樹種として矮性変種の「エゾユズリハ」、小型の「ヒメユズリハ」があります。世界的には、韓国、中国に自生しており、暖地を好む樹木ではありますが、ある程度耐寒性もあるようです。
「ユズリハ」の特色としては、①:日陰にも対応できる ②:雌雄異株で樹高は10m程度 ③:葉は細長く20cm程度で、らせん状に着く ④:花は花被がなく葉脇から花序を出して咲く・・・などを上げることが出来ます。そして「ユズリハ」は、新葉~旧葉への移行がスムースに行われることが縁起が良いとされ、庭木や正月の飾り物としてよく使われることも、覚えておいてください。
「カクレミノ」は、ウコギ科、カクレミノ属の常緑亜高木です。本州の西部、四国、九州、沖縄に自生しており、比較的大きく成長し、かつ日陰に強い樹木の代表的存在でもあり、庭木、街路樹、公園木などとしても広く使われています。
「カクレミノ」の特色としては、①:日陰でも対応できる ②:葉は小木のときは切れ込みがあるが、成長すると楕円形になり形状が大きく変化する ③:花期は6~8月で両性花と雄花が入り混じって咲く ④:果実は1㎝程度で黒紫色・・・などを上げることが出来ます。
上記項目を見ても分かるとおり、外見上の最大の特色は、小木と成長木とでは、葉の形状がまったく異なると言うこと。このため、小さな庭木しか知らない人は、「カクレミノ」と言えば切れ込みのある葉と思っているようですが、この認識は正しいとは言えません。なお、「カクレミノ」の樹液には「ウルシ」と同成分の「ウルシオール」が含まれ、かぶれることがあります。この点についてはくれぐれもご注意を!
そこで本日のひと口アドバイス。
「縁起の良い樹木?ユズリハ! 日陰に強い中・高木として有名なカクレミノ!」
(りょう)
「ユズリハ」の細長い葉。
「ユズリハ」の新葉と花。
ある程度成長した「カクレミノ」。
「カクレミノ」の中木。幼葉と成葉が混在。