りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,037

 

「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・名前にも注目! 「ホルトノキ」「キョウチクトウ」

身近に有りながらまだ紹介できていない「常緑樹」をピックアップしています。この項で取り上げるのは「ホルトノキ」「キョウチクトウ」

「ホルトノキ」は、アオイ目、ホルトノキ科、ホルトノキ属の常緑高木で、樹形が重厚であること、葉が長楕円形で硬いことなどから「ヤマモモ」に似ていますが、まったく別系統の樹木です。自生地は、本州西部、四国、九州、台湾、インドシナ半島など。名前が変わっているため、輸入木のように思われがちですが、日本の照葉樹林でよく見られ、各地の社寺では大木に育っているものも珍しくありません。

ではなぜ「ホルトノキ」と言う変わった名前になったのでしょうか? 諸説ありますが、A:「ホルト」とはポルトガルを指し、ヨーロッパからの輸入木と勘違いしたため B:江戸時代薬用に使われていたホルト油(オリーブ油)が採れる木と勘違いした・・・と言う2説が有力なようです。どちらもにしても誤解から生まれた名で、「ホルトノキ」にとっては迷惑な話です。

樹木の特色としては、①:葉は長楕円形で硬く艶がある ②:その葉は落下前に紅葉し、樹木の一部に絶えず赤が混じる ③:初夏に白く釣鐘状の花を咲かせる ④:丈夫で街路樹・公園木などによく使われる・・・などを上げることが出来ます。また、別名を「モガシ」(鹿児島県等)とも言われ、シイタケ栽培用の台木にも使われます。

「キョウチクトウ(夾竹桃)」は、リンドウ目、キョウチクトウ科、キョウチクトウ属の中高木です。どこにでも植えられており、馴染み深い樹木ですが、原産地はインドで、中国を経由し輸入されたものです。

樹木の特色としては、①:長楕円形で先端が尖った薄く硬い葉 ②:細く長く枝を伸ばし、樹高5m以上に育つ ③:基本種の花は5弁(ただし、八重咲きの園芸種もある)で、6月~8月に咲き美しい ③:花の色は、改良された園芸種の登場で、ピンク、白、黄色、など多様化している ④:毒性があり要注意・・・などが上げられます。

「キョウチクトウ」と言う名前は、葉が竹に、花が桃に似ているため付けられたといわれています。また、前述のごとく、葉や枝にかなり強い毒性があり、食すると、下痢、頻脈、運動失調、食欲不振、などに至り注意が必要です。従って、腐葉土などの肥料にすることも避けるべきでしょう。また、同じ親からの挿し木で増やしたものが多く、あまり受粉せず実を見ることが稀と言うのも、特性の1つでしょうか?

そこで本日のひと口アドバイス。

「誤解から生まれた名、ホルトノキ! インド生まれの、キョウチクトウ!」

(りょう)

 

 

 

 

 

 

 

「ホルトノキ」。街路樹等に多様!

 

 

 

 

 

 

「ホルトノキ」の花。特に目立つものではない。

 

 

 

 

 

「キョウチクトウ」の樹形。枝を長く伸ばす。

 

 

 

 

 

 

「キョウチクトウ」の花。白、黄色等も・・・