「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,043
「常緑樹の魅力徹底追及 編」・・・クロベ属、コノテガシワ属の代表!
ヒノキに近いコニファーの高木を紹介しています。この項で取り上げるのは、クロベ属とコノテガシワ属の代表的存在、「エメラルド」と「エレガンテシマ」。
「エメラルド」は、ヒノキ科、クロベ属の高木です。「クロベ」の別名は「ネズコ」で、基本種は木曾五木にも指定されており、ご存知の方も多いでしょう。ただ、樹形・葉は「ヒノキ」と非常に良く似ており、専門家でないと区別は難しいでしょう。「エメラルド」はクロベ属の中でも、「ニオイヒバ」と呼ばれる系統の園芸種です。
「ニオイヒバ」の仲間は葉が平べったくて柔らかいのが特徴で、「エメラルド」はその名が示すとおり、鮮やかな葉の色がセールスポイント。つまり、グリーン系コニファーの代表的存在です。また、丈夫で成長も旺盛で、5m程度まで育ちます。
「ニオイヒバ」の仲間はコニファーとして評価が高いものが多く、他の高木としては、夏になると葉が黄色味を帯びる「ヨーロッパゴールド」、樹形が円錐形で美しく10m以上に育つ「ピラミダリス」などが著名です。
「エレガンテシマ」は、ヒノキ科、コノテガシワ属の高木で、5m程度まで育ちます。コノテガシワ属は中国原産の樹木で、クロベ属の中に含めると言う分類方法もあります。ただ、葉に特筆すべき特徴があり、独立属として扱うべきでしょう。その特徴とは、葉は極めて扁平で、垂直に伸び、表裏が無いというもの。
通常、樹木の葉は陽光を効率よく受けるため、水平方向に伸びます。このため、自然と表裏の役割が異なるようになり、色や形状も異なっています。ところが、何を勘違いしたのか、コノテガシワ属の樹木だけは、垂直に葉を伸ばしたため、両面で陽光を受けることになり、表裏の区別も無くなったのでしょう。
また、「エレガンテシマ」の名前は広く知られています。このため、「コノテガシワ」=「エラガンテシマ」と勘違いしている人もいるようですが、これは誤り。あくまでもコノテガシワ属の代表種ということです。
また、コノテガシワ属は樹形(特に葉)に特色があるため、多用されているコニファーの代表種でもあります。「エレガンテシマ」の他には、日本の造園業者が改良した矮性種の「センジュ(千手)」、矮性種で黄色系の「オーレアナナ」、夏はシルバー系、冬は紫系の葉色になる「パープルキング」などが比較的良く知られています。
そこで本日のひと口アドバイス。
「鮮やかなグリーン葉が魅力、エメラルド! コノテガシワの代表、エレガンテシマ!」
(りょう)
ニオイヒバの仲間「エメラルド」。
「エメラルド」の葉。鮮やかな緑色!
コノテガシワの代表格「エレガンテシマ」。
「エレガンテシマ」の葉。扁平で表裏が無い!