りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,072

 

「エンジョイ サマーガーデン 編」・・・プロが作る屋上緑化(ベース編)!

「屋上緑化」について検証しています。前項では「簡易屋上緑化」としてDIYで出来る方法を提示しました。この項からは、もう一歩進め、プロが作る「本格屋上緑化」(または、プロとのコラボレーションで作る「本格屋上緑化」)について考えて見ます。

では、「簡易」と「本格」のボーダーラインはどこで引けばよいのでしょうか? 残念ながら明確な線引きがあるわけではありません。ただ、大型の植物を地植えにする場合い、あるいは地上とよく似た本格的ガーデンを屋上やベランダに作る場合は、プロに依頼するか、少なくともベース部分をプロに依頼すると言う、コラボレーション形態にすべき、と言うのがりょうさん論です。

では、「本格」と「簡易」の決定的差はどこにあるのでしょうか? ズバリ、①:防水・排水面 ②:透水・保水面 ③:重量のチェック・・・の3点です。つまり、殆どが見えないところにあるということです。

①:については、どの屋上やベランダでも処理が施されています。しかし、既存住宅の場合は老朽化等で不完全な場合もあります。このため、「屋上緑化」の依頼を受けた場合は必ず+αの防水処理を施します。新築の場合でも、同じことをするか建築会社と連絡を取り、適切な防水処理を行ってもらいます。排水についても同様です。適切な水勾配が確保されているかをチェックし、不十分な場合は追加処理を行います。

②:に関しては、適切な植物の生育環境作りと重量問題に密接に関係します。通常は、透水・保水資材を防水処理が行われた屋上・ベランダ平面の必要部分に敷き詰めます。ただ、透水・保水資材はマット状の物、大きなパネル状の物、方形の小さなパネルを連結する物、など多数の商品が開発されています。また、素材も樹脂、無機材、混合材、など様々。現場条件によりどれを選ぶかもポイントの1つとなることは言うまでもありません。

③:に関しては、建物との関係上、できるだけ軽量化を図るべきであることは当然。このため、土は通常「軽量土」を使います。ただ、それ以外にも土の量を減らす資材、平面用・立面用の特殊パネル、など様々な「屋上緑化資材」があり、プランに合わせ最適な選択を考えます。

表現を変えるならば、この3点さえクリアできれば、あとはプロの助言を聞きながら、一般のお客様が「本格屋上緑化」を仕上げたり、管理していくことは可能でもあるということ。つまり、全体プランを作成し、上記3部分をプロに依頼し、そして残りは自分で仕上げると言う、コラボレーションで本格的な「屋上緑化」をご家庭で作り上げることも出来ると言うことでもあります。

そこで本日のひと口アドバイス。

「防水・排水、透水・保水、軽量化・・・これが屋上緑化では腕の見せ所!」

(りょう)

 

 

 

 

 

屋上の「防水工事」。

 

 

 

 

「透水・保水マット」の1例。

 

 

 

「透水・保水工事」(ベース工事)。

 

 

 

「透水・保水工事」(軽量土入れ)。