りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,112

 

「フロントガーデン徹底研究 編」・・・「バリアフリー」の基準を知ろう!

「門廻り」「アプローチ」のプランニングポイントについて検証しています。この項では、関連性の深い「バリアフリー」基準を提示しておきます。これからの「門廻り」「アプローチ」はこの基準を参考にプラン作成・設計が行われるべきであるからです。

「門廻り」「アプローチ」で最も関連が深い「バリアフリー」基準は「スロープ」です。ただし、多数の資料をチェックしてみると、基準に多少のバラツキがあることに気づきます。従って、そのバラツキを考慮したうえで、基準値を提示しておきます。

「バリアフリースロープの基準値」・・・①傾斜角度:7%~8%以下(10mの水平距離で70㎝~80㎝以下の段差) ②幅:120㎝~130㎝以上(手摺設置部別) ③踊り場:約50㎝上がるごとに1ヶ所設置。以上です。さらに基準値ではありませんが、滑りにくい土間にする、手摺を付ける、言った点も重要項目となります。

これは公的スペースの基準で、個人住宅に直接当てはまるものではありません。しかし、プラン作成上絶対に必要な知識です。お客様は参考資料として下さい。店舗スタッフは基礎知識として必ず覚えておくこと。同時に、想像以上に厳しい基準であることに気づきます。当然住宅ではこの基準が守れない場合もあります。そんな時、どの程度までのアレンジが可能でしょうか?

難しい問題ではあります。ただ、経験上の参考値として、角度10%以下、幅110cm以上と言う数値を提示しておきます。これ以上の傾斜角度、狭い幅は、使い勝手が悪く、時には危険でもあるからです。しかし、現実のプランを見ると、より急な傾斜・より狭い「スロープ」が多く見られます。このような場合は別のプランを考えるべきでしょう。

「スロープ」以外では、2つの「バリアフリー」プランが考えられます。1つ目は、介助者がいることを前提とした階段の設置、2つ目は、昇降機またはリフトの設置です。

1:については、実は最も有効で現実的なプランです。階段の蹴上げ8㎝以下、ステップ110㎝角(手摺設置の場合は+αのサイズ)以上が目安となり、介助者が車椅子を押す場合は、スロープよりこのような階段の方が楽である場合も珍しくありません。また、「バリアフリー」とは直接関係の無い「アプローチ」プランもこの数値を参考にすべきでしょう。

2:の昇降機(階段にレールをつけ電動で昇降)、リフト(段差を垂直昇降)に関しては、まだ設置率が多いとはいえません。しかし、敷地が狭い住宅では、スロープ以上に現実かつ有効な「バリアフリー」化手段です。もっと商品知識を身につけるべきでしょう。

いずれにしても、「バリアフリー」は極めて身近な問題です。少なくとも「門廻り」「アプローチ」プランを作成する時、その基準をベースに使い勝手・安全を考慮すべきです。

そこで本日のひと口アドバイス。

「スロープの基準を知ろう! 角度は?、幅は?、踊り場設置の目安は?・・・」

(りょう)

 

 

 

 

 

「スロープ」の基準値とは?

 

 

 

 

 

 

椅子式の「昇降機」。

 

 

 

 

 

 

 

 

リフト(垂直昇降機)。