りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,119

 

「フロントガーデン徹底研究 編」・・・「積算書」の構造と注視すべき部分!

引き続き、外構の「積算書」について検証します。前項では、「積算書」は本質的に不備な部分を持ち、かつ、作為によりお客様が判断しにくい内容に作ったものもあると指摘しました。かといって、「積算書」そのものが無意味と言うわけではありません。プランや価格構造の大筋を把握するための重要な資料であるからです。従って、ここでは「積算書」の基本構造について説明しておきます。

「積算書」の表記方法は、エクステリアの場合かなりバラツキがあります。それだけ統一性に欠けるということです。それを前提に、本のチェックポイントが2種あることを覚えて置いてください。①:大筋のチェック ②:重要項目の個別チェック・・・です。

まず、①:大筋のチェックから。そのためには、「積算書」の流れを知っておくと便利です。そこで、外構工事の「積算書」の基本構造を提示しておきます。

「外構・積算書」の基本項目(工種)と個別項目

A:前項目・・・工事のための測定・位置・高さ決め、準備に関するもの・・・水盛り・遣(や)り方・他(位置・高さ決め)、養生(商品・周辺等の保護)、他

B:土工事・・・土を掘ったり、捨てたりするための項目(表記の方法に最もバラツキのある項目)・・・掘削・スキトリ、残土処理、重機使用料、重機回送料、土以外の残材処理、他

C:基礎工事・・・門柱・塀・土留め等の基礎。擁壁の場合は本体・基礎込みの見積もりが多い。また、D:以下の項目に編入し部分別に提示する場合もある・・・土留めの基礎、門柱の基礎、塀の基礎、他

D:カースペース工事・・・カースペースに関連する工事・・・カースペース土間、カーポート・ガレージ、自転車置き場、ゲート、車止め、他

E:門・塀工事・・・門廻りと塀に関連する工事・・・門柱(例:ブロック積み工事、モルタル下地工事、塗装仕上げ工事、スリット工事、装飾タイル工事、他)、門廻り関連(門扉、ポスト、インターホン、門灯、配線、他)、塀(門柱に準じる)、フェンス、目隠し、他

F:アプローチ・・アプローチに関する工事。特に、階段等の段差処理に注意・・・階段ベース、階段・アプローチ土間、スロープ、手摺、他

G:周辺工事・・・ガーデンスペース、付帯物設置、等・・・花壇、ガーデンライト、デッキ、テラス、その他ガーデン全般、他

H:植栽、補足商品、経費、等・・・A~Gに含めにくい工事、商品、項目・・・樹木、草花、ミゾブタ(グレーチング、等)、電柱移動、歩道補正、各種マス関連、メーター関連、残材処理、諸経費、等

以上が「積算書」の大まかな流れと項目です。そして①:大筋のチェックの中で特に重要な部分が、A~C(見えない部分)です。この部分については「積算書」云々ではなく、口頭や別資料で内容を良く確認することをお忘れなく!

そこで本日のひと口アドバイス

積算書の流れと不確かさを知ろう! A~Cの内容確認をしっかりと行おう!」

(りょう)

 

 

 

 

 

 

「水盛り・遣り方」:高さと配置の決定。

 

 

 

 

 

 

掘削工事:土工事の1項目。

 

 

 

 

 

 

ブロック工事:特に基礎と配筋が重要。