りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,145

 

「世界のガーデン、日本のガーデン 編」・・・「モネの庭」が意味するものとは?

「平面幾何学式庭園」(フランス式庭園)について、様々な角度から検証しました。では、現代のフレンチガーデンとの関係は? 勿論、巨大な規模と徹底した管理が必要な「平面幾何学式庭園」が多数造られているわけではありません。むしろ、より自然な形の「イングリッシュガーデン」的なものが多く、特に住宅に関してはその傾向が強いことは言うまでもありません。ただし、部分的な刈り込み、トピアリーなどにその面影を残しています。

また、現代のフレンチガーデンを語るとき、1人の人物と、2つのエリアを取り上げないわけにはいきません。1人の人物とは「クロード・モネ」。2つのエリアとは「バルビゾン」と「プロヴァンス」です。その理由をこの項からは探っていきます。まずは「クロード・モネ」と言う人物から・・・

「クロード・モネ」は言うまでもなく、フランスの著名な画家です。彼は1840年~1926年、86歳と言う長い人生を送りました。そして、印象派を代表する画家で、生存時代から現代まで、絶えず高い評価を得てきました。印象派の画家の中にはゴッホに代表されるように、比較的短くしかも不幸な生涯を終えた人も少なくありません。しかし、「クロード・モネ」はそうではありませんでした。

彼は、青年時代、壮年時代、晩年と少しずつ画風を変えていきました。ただし、どの時代の作品も穏やかで美しく、鑑賞者を引き付けます。やはり、恵まれた生涯が画風に繁栄しているのでしょう・・・

ガーデンと「クロード・モネ」の関係が深まるのは43歳以降のことです。この頃彼は、フランスのジヴェルニーと言う地に居を構えます。そして、池を中心に据えた庭を造ります。それが有名な「モネの庭」です(画廊と庭は現存し、今も多くの人が訪れる)。同時に、彼はこの庭が余程気に入ったのか、睡蓮を配した池の風景、あるいは睡蓮の絵を多数描くようになります。それが、一連の作品「睡蓮」であることは言うまでもありません。

また、「クロード・モネ」は日本の風景を非常に好むようになります。従って「モネの庭」や「睡蓮」と言う絵画にもどこか日本的印象が強く繁栄されています。「平面幾何学式庭園」とは対極にあるようなガーデン・絵画ですが、これもまたフランス芸術の代表的側面であり、かつ日本人のファンが極めて多いという現状と深く関係しているのでしょう。

「モネの庭」は極めて有名で、かつ世界のガーデン好きの憧れでもあります。従って、それに近いものが世界中で作られています。しかし、フランスが正式に「モネの庭」と言う名称使用を許可したのは、ジヴェルニーの本家本元と、高知県北川村の「モネの庭、マルモッタン」だけ。一度、第2の本物を見学してみては。なお、マルモッタンとはパリのモネ作品を展示している美術館の名前です。

そこで本日のひと口アドバイス。

「クロード・モネと、睡蓮と、モネの庭と・・・日本人とも関係が深い至宝!」

(りょう)

 

 

 

「クロード・モネ」(1899年撮影)

 

 

 

 

 

 

「印象・日の出」(モネ30代の作品)

 

 

 

 

 

 

晩年に「睡蓮」を多数描く

 

 

 

 

 

 

「モネの庭 マルモッタン」(高知県北川村)