りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,149

 

「世界のガーデン、日本のガーデン 編」・・・各国、各様のガーデンライフが・・・

イギリス、フランス以外のガーデン事情について・・・といっても、決定的な違いがあるわけではありません。ただ、それぞれの地域性、国民性に合わせ、ヨーロッパの人達は、ガーデンライフを大いに楽しんでいることだけは事実。その背景には、プライベートタイムを大切にする、家庭でパーティーを開く習慣が定着している、ガーデンを大切にすると言う伝統がある・・・と言った事情によるものでしょう。

この項を最後に、ヨーロッパを離れた地域のガーデンへと目を転じますが、最後に、ヨーロッパの3大庭園様式と、現代のガーデンの特性をまとめておきます。

庭園様式という意味では、ギリシャ・ローマ、それに一部ペルシャの文化がベースとなったと考えるべきでしょう。そして、14世紀頃からイタリアで「テラス式」「露段式」と言われる幾何学的な庭園が造られるようになりました。

それを、フランスの支配者階級が16世紀頃から自国に持ち込むようになるが、どうもしっくりこない。そこで、より広大な「平面幾何学式庭園」というものを考案しブームとなり、全ヨーロッパへ。しかし、イギリス人だけはこのような人工的空間に違和感を感より自然に近い「風景式庭園」というものを生み出し、これが「イングリッシュガーデン」へと繋がっていく。ざっとこんなところです。

一方、現代のガーデン事情を見ると、自然感覚で住宅にも取り入れやすい「イングリッシュガーデン」が、ヨーロッパ全域に影響を及ぼしました。さらに画家「クロード・モネ」が「モネの庭」というイメージを作り上げ、1つの憧れとなりました(ビオトープ等にもモネの影響があるのかもしれない)。

これらを原点とし、地中海エリアでは「プロヴァンス風」とも言われる南欧スタイルのガーデン、フランス北部では「バルビゾン」をイメージするカントリースタイルのガーデン、ドイツや北欧では冷涼な気候に合わせたハーブガーデン、などが多く造られるようになり、地域にあった多くのガーデンスタイルが出来上がった。ざっとこんなところでしょう。

そして、ヨーロッパではガーデン文化をさらに盛り上げるような「フラワーショー」「ガーデンショー」も各地で盛んに行われています。また、ショーに出品・入賞し有名になったガーデナーも多数登場しています。同時に、日本では想像できないような巨大なガーデンセンターが、豊富な樹木、草花、資材、商品の供給元となり、誰もがガーデンライフを楽しめる市場・環境を作り出しました。

でも、その全ての原点となっているのは、自宅でタップリと時間をかけエンジョイするという、ヨーロッパ人のライフスタイルです。一方、私たち日本人は、過去、そのようなライフスタイルを持ちながらも、忘れかけようとしています。だからこそ、世界のガーデン事情をもっと知り、ガーデンライフをもっと楽しむことが大切ではないでしょうか・・・

そこで本日のひと口アドバイス。

「ゆったりとした時の流れ! それがヨーロッパ流ガーデンライフの原点!」

(りょう)

 

 

 

 

 

スウェーデンのハーブガーデン(修道院)

 

 

 

 

 

スペインのガーデン住宅(1930年築造)

 

 

 

 

 

 

 

ドイツのガーデンセンター(ディンガー)