[(株)ライフアップ] 芝生の庭作り 姫高麗芝 

芝生の庭と言うと、憧れを持っているお客様も多いと思います。緑の芝生でお子様を遊ばせたり。。昼寝をしたり。。。自宅に公園のようなスペースができると思うと素敵です。

あと芝生には、土の流出を防ぐため法面等に芝生をうえて根を張らせるという機能的な一面もあります。

今回のプランは、夏場庭の土が雨で門扉からの流出がすさまじく、なんとかしたいというご要望。まずは雨水を処理する透水管を埋設し、芝生を植えて花壇を作るプランを製作しました。

 花壇と雨水処理、芝生と植栽工事云々の数十万円のプランなのですが、庭に植栽スペースを仕切ることとアイアンウッドで作る手作りのベンチを置くことで、少し、作りこんだ庭っぽく仕上がっています。

さて、表題の芝生。

ここでは特に姫高麗芝について。実は、メンテナンスが必要です。細かいことを言うと樹木だって施肥や剪定などなど年間のメンテナンスは必要なのですが、実際最近庭に使用される樹木は根付くまでの夏場の水遣りさえ忘れなければそんなに大きな問題は起こりません。知らない間に大きくなりすぎたということはあるようですが。。。

しかし、さてさて芝生。

これはある程度メンテナンスをしないと雑草が伸びたり、芝がはげたり・・とそれなりに問題がおこります。

そこでメンテナンスについてご説明。

①芝刈り

 

姫高麗芝の場合は、夏の芝生が良く成長する5~9月は少なくとも月4回、春・秋は伸び具合によりますが、2~3週間に1回くらいは刈っておいたほうが良いでしょう。月4回程度を目安に芝刈りをしてください。頻繁に芝刈りをすることで、芝が密になり、美しい芝生になるばかりでなく、雑草の侵入も防ぐことが出来ます。

また、芝刈りが出来ずに芝生が長く伸びてしまった場合は、一気に短く刈ってしまってはいけません。一度に刈らず、数回かけて徐々に低く刈っていきます。一気に短く刈ると、軸刈りになってしまい緑がなくなり緑の芝生に戻すのに時間がかかります。

全く伸びない冬は,もちろん刈る必要はありません。

芝が約3〜4cmまで伸びたら半分くらいの高さまで刈り込みます。春には枯れ葉の除去もかねて低く刈り込みます。あまり低く刈り込むと軸刈りになってしまいますので注意しましょう。

芝刈りの道具は、芝刈りばざみやバリカンでも芝刈りは可能ですが、ある程度の面積の芝生になるとさすがに手作業では大変です。是非、芝刈り機を使うことをお薦めします。芝刈り機は、電動でも手押しでも、どちらでも良いと思いますが、楽なのは電動タイプです。
刈りカスは竹ボウキやレーキで集めて処分します。刈り込み後、刈りカス(サッチ)を竹ボウキやレーキなどを使ってで綺麗に取り除いて下さい。放置しておくと病気の原因になります。

芝刈り機で刈りにくい端の細かな部分などには、芝刈りばざみやバリカンで刈り込みます。

最も手軽なのは芝刈りばざみを使って手で刈る方法ですが、庭の広さによってはけっこう疲れます。その点、電動のハンディバリカンはすごく楽です。端などの細かいところが綺麗に仕上がり、芝生全体の美しさがぐっと違ってきます。

②水遣り

春には3~4日に一度ぐらいで、夏場には基本的に毎日水やりをしてください。もちろんお住まいの地域や日当・風通しを考慮して頻度を調整してください。
とくに酷暑の時期、しかも雨の降らない日が続く時は、朝晩の水やりは欠かさないようにしてください。芝生は、湿気がありすぎても、乾燥しすぎてもうまく育ちません。とくに気温が高い状態で水が不足すると,枯れ始めますのでご注意を。

夏の日差しの強い日中の間は避けて、朝夕にたっぷりと水やりをして下さい。日中、気温があがってからでは、芝が蒸れて傷む可能性があります。
一番良いのは、朝晩、出来れば日の出前、日の入り後です。たっぷりとむらなく水をあげるのがポイントです。

③目土入れ

芝生を元気よくするメンテナンスの一つに「目土入れ」があります。目土入れとは芝生に3〜6mmの厚さに薄く土をかける作業のことをいいます。

芝生は横方向にも根を伸ばすため目土入れは芝生の萌芽を促したり、細く密な葉を形成するなど、さまざまなメリットがあります。また生長の悪い箇所の凹凸を修正することで、芝刈りも楽になります。目土には、排水性のよい山砂・川砂を使います。ホームセンターや園芸店でも購入できます。

競技場のように、すごくきれいな芝生にしたければ適宜目土が必要になりますが、一般家庭レベルなら数年に一度でも十分です。部分的に芝を修復した時や芝生の凹みが気になるとき,またエアレーティングの後などに随時行うくらいでも、芝生の維持は可能だと思います。

時期的には、日本芝の場合は3月〜4月の芝生が青くなるまでの時期、西洋芝の場合は9月〜10月頃に行えばベストです。目土した後、肥料も与えるとベストです。最近は肥料入の目土が販売されています。これを利用すると便利です。

④除草

除草は、基本的にこまめに芝の状況を確認し、手で雑草を抜くのが一番良い方法です。特に夏の時期には成長が速いため、こまめに除草する必要があります。大切なのは雑草が小さいうちに根元から完全に手で抜くことです。芝生の中に違った草が生えているとすぐ分かりますので見つけたらその場で抜くようにすると良いでしょう。
しかし、根が深い雑草が多い場合や、芝庭が広い場合などは、手抜きでは限界があります。そういう場合は除草剤を使うと良いでしょう。手で除去できない場合に限り、除草剤を使用します。基本的には「芝に使える除草剤」を選びます。通常の除草剤だと、芝まで枯らしてしまう可能性がありますので、購入時には十分注意してください。あとイネ科の雑草類は除草剤が効かないこともありますのでご注意を。

⑤エアレーション

エアレーションとは芝生に穴を開けて空気を入れて酸素を与える作業です。
芝生は植えてしまうと二度と耕すことが出来ないので、芝生を植えて時間がたち土が固まってしまうと通気性が悪くなります。土が固まってしまうと芝生の面に水分が溜まってしまうので、芝生の成長に良くありません。
この場合、地中に空気を送るために穴をあけるエアレーションという作業が必要になります。エアレーション作業はゴルフ場のグリーンなどでもよく行われている芝生の手入れです。

綺麗に育った芝生に穴を開けてしまうのはとまどうかもしれませんが、エアレーション作業をすることで、更にきれいな芝生が出来ますので、年に1回はエアレーションをした方が良いでしょう。

芝生は密生して生えているので、芝生の根や茎がからみ合ったり、人が歩いて土が踏み固められると土の通気性が悪くなります。
このまま放置しておくと、土のなかの空気(酸素)が少なくなり、根の成長が進んでくれません。また水はけも悪なり表面から水が染みこまない状態になってしまうので、芝生にはよくありません。
このような踏み固められた状態の芝生にローンスパイクなどで、穴を開けることにより芝生の根に空気(酸素)を与えて芝生を元気にします。更に、芝生は古い根をることで、根の発育が刺激されて成長が活発化する特徴があります。この場合は、スライシングという作業で根切りをするのですが、エアレーションをすることで同時に根切りの効果も期待できます。エアレーション作業は時間がたってじわじわと効果が現れてきます。地味な作業ですが綺麗な芝生を作るためには必要な作業だと思います。

エアレーション作業は、ローンスパイクやローンパンチを使って芝生に等間隔で穴を開けていきます。およそ深さ10cm程度、直径1〜2cmの穴を、15〜20cmの等間隔で穴を開けていきます。
ホームセンターなどで販売されているローンスパイクは、約10cm程度の間隔で刃がついており、足で踏みながら芝生に突き刺して行きます。価格もだいたい2,000円もあれば購入出来るので、購入しておきしょう。ローンスパイクで穴をあけたら、トンボなどをつかって目土を穴の中に入れていきます。エアレーション作業で出来た穴を埋めると同時に、土壌の通気性や排水性などが改善され、穴の中に新しい茎や根が生えてきます。また、目土を入れることでバクテリアを活発化させ、サッチの分解も促進してくれます。

ざっとこんな感じです。ちょっと面倒な気もしますが、一度チャレンジしてみる!という感覚で、芝生の庭作りを試してみても良いのでは??もし、芝生は面倒だと方は、グランドカバー植物を植えるという手もあります。実は今進行中の現場はそれです。そちらはまた完工時アップしますね。