りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO1,912

 

「現代日本 外構・ガーデン事情 編」・・・ガーデンのデザイン「中東風の魅力」!

プライベートガーデンのデザイン・パターンについて検証中。この項では中東風について述べます。

中東風のガーデンは、ペルシャ式庭園に端を発しています。そして、この様式が登場したのは紀元前のことで、中国の庭園様式とともに、世界で最も古いガーデンデザインと言えます。そして、中国庭園は後に日本庭園発生の起源となり、ペルシャ庭園はヨーロッパ庭園発生の起源となりました。

様式としての特色としては、サラセン式と呼ばれる建物や塀で囲まれた庭園(後にパティオへ)、中央の池(噴水)、十文字の水路(水路により4つに分けられたガーデン)、幾何学的構成&デザイン・・・以上4つを上げることができます。そして、後にイスラム文化が地中海沿岸のヨーロッパ諸国に強い影響を及ぼします。アルハンブラ宮殿に代表されるように、このエリアに多くの中東風庭園(建築物)が作られたからです。そして、この様式がヨーロッパの幾何学式庭園の原点となり、イタリアの露段式庭園~フランスの平面幾何学式庭園へと受け継がれていきます。一方東方においては、インドのタージマハルが中東式庭園の最高峰として現代に受け継がれています。

また、中東式のデザインは、南欧風同様日本人にもファンが多く、あこがれの一つにもなっています。従って、リゾートホテル、店舗、などでは建物、ガーデン全体を中東風のデザイン・パターンで統一された作品も多数あります。ただし、住宅では全てを中東風に纏めることは稀で、プライベートガーデン限定、あるいはプライベートガーデンの一つのコーナー限定といった使い方が主流と考えてよいでしょう。

中東風のプライベートガーデン(あるいはコーナー)を造るには、白を基調とした明るい色彩構成、トルコブルーに代表されるタイルの使い方、華奢とも思われる繊細な全体構成、同幾何学模様、そして何より水の使い方がポイントとなります。見方を変えれば、プライベートガーデン内に人工的なオアシスを造ることが中東風の基本と考えてもよいのではないでしょうか。

たとえば、塀の内側に小さな池を造る。そして壁栓をセットする。さらに、周辺をお客様とプロ(エクステリアショップ)が協力して、様々な資料を参考にしながら中東風デザインにまとめる。こんな具合です。勿論、デザインだけではなくそれにふさわしいガーデンファニチャーを揃え、あなただけのパティオに仕上げ、そこでくつろぎ楽しむことも大切でしょう。

いずれにしても、中東風のプライベートガーデンの場合は、水を有効に使うなど、高度な作庭技術を必要とします。当然、DIYで仕上げられるのはごく限られた人だけで、お客様の思いとすぐれたプロ(エクステリアショップ)のコラボレーションが極めて重要なポイントとなることは言うまでもありません。それだけにまた一味違った満足感も・・・

そこで本日の一口アドバイス。

「砂漠の中の人工的オアシス・・・思いを込めてあなたのガーデンに!」

(りょう)

 

 

 

 

 

アルハンブラ宮殿の中庭の一つ

 

 

 

 

 

 

 

タージマハル

 

 

 

 

 

 

 

プライベートガーデンの中東風コーナー