写真:板葺の宮 りょうさんブログより
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「私はエクステリアのプロです」と言う人のためのメールマガジン
egg-WORLD 4月号 Vol:1409
Word添付ファイル方式 配信無料 配信お申し込みは info@niwagatari.com
編集・発行:egg-藤田哲夫 〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ヶ丘町2-1-4-104
egg-ニュース
4月は大阪・千葉で「開発PT会議」「egg–定例会」開催!
西日本地区は「特別研修」で全員集合! 無料体験参加者募集中!
「egg–開発PT会議」
*開催日時:4月17日(木) 10:00〜12:00
*開催場所:(財)大阪市教育会館(パル法円坂)・7号室(3F) 大阪・森ノ宮
「egg–西日本地区定例会・スタッフ研修」
*開催日時:4月17日(木) 13:00〜17:00
*開催場所:(財)大阪市教育会館(パル法円坂)・7号室(3F) 大阪・森ノ宮
(「特別研修」で経営者+スタッフ全員集合&徹底ディスカッション!)
「egg–東日本地区定例会・スタッフ研修」
*開催日時:4月24日(木) 13:00~17:00
*開催場所:E&G HIRANOYA
URL http://www3.alpha-net.ne.jp/users/hbunten
eggに関する情報はホームページで URL http://www.niwagatari.com
体験参加・商品説明のお申込み、お問い合わせは E-mail info@niwagatari.com
メールマガジン「egg-WORLD」に関するお知らせ
私はエクステリアのプロです、という人のためのメールマガジン・・・「egg-WORLD」は「egg-NEWS」「エクステリアショップ運営」「同ショップのための接客」「エクステリアの技能」「その他」にテーマを絞り、エクステリアのプロに役立つ情報提供を行っております。ご期待ください。
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平成26年2月の新設住宅着工戸数 (最新情報!)
総戸数:69,689戸(+0.1%) 持家:22,891戸(-0.4%)
「総戸数」
*2月の新設住宅総着工戸数:69,689戸(前年同月比+1.0%、18か月連続の増加)
*2月の新設住宅着工床面積:6,004千㎡(前年同月比-2.4%)、18か月ぶりの減少
*季節調整済年率換算値:919千戸
「利用関係別個数」
*持家:22,891戸(前年同月比-0.4%、18か月ぶりの減少)
*賃貸住宅:27,744戸(前年同月比+24.7%、12か月連続の増加)
*分譲住宅:18,385戸(前年同月比-20.9%、3ヶ月ぶりの減少)
○分譲マンション:8,674戸(前年同月比-33.5%、3月の増加から再び減少に)
○一戸建分譲住宅:9,645戸(前年同月比-4.9%、2ヶ月連続の減少)
「地域別戸数」
*首都圏:総戸数(前年同月比+1.1%)
○持家(前年同月比-3.3%) ○賃貸住宅(前年同月比+24.9%)
○分譲住宅(前年同月比-15.5%)
・分譲マンション(前年同月比-23.4%)
・分譲一戸建住宅(前年同月比-3.8%)
*中部圏:総戸数(前年同月比-1.4%)
○持家(前年同月比-3.1%) ○賃貸住宅(前年同月比+33.9%)
○分譲住宅(前年同月比-33.0%)
・分譲マンション(前年同月比-68.0%)
・分譲一戸建住宅(前年同月比-7.0%)
*近畿圏:総戸数(前年同月比-13.3%)
○持家(前年同月比-10.3%) ○賃貸住宅(前年同月比+7.3%)
○分譲住宅(前年同月比-31.0%)
・分譲マンション(前年同月比-43.6%)
・分譲一戸建住宅(前年同月比-12.4%)
*その他の地域:総戸数(前年同月比+8.5%)
○持家(前年同月比+4.9%) ○賃貸住宅(前年同月比+28.9%)
○分譲住宅(前年同月比-19.6%)
・分譲マンション(前年同月比-41.4%)
・分譲一戸建住宅(前年同月比-0.1%)
egg-の詳細はHPで! URL http://www.niwagatari.com
エクステリアのショップ展開で成功するための必読書!
「エク・サス 改訂版」
ここに掲載する「エク・サス改訂版」は2009年発行の「エク・サス」を現状に合わせ加筆・修正したものです。
みずき りょう
NO9
「マーケティング編」
第8章 販促に対する無知が、成功への巨大な壁に・・・
「販促」を拒否する企業さえ存在する不思議な世界
この項ではマーケティングの一環として「販促」と言うものにスポットをあてる。
まず、「販促」を考える前提とし、小売業には不可欠のものであることを確認しておきたい。この当たり前の常識が、エクステリア業界では無駄使いと考えられているような風潮さえあるからだ。
例えば、数千万円もの資金を投入しショップをスタートさせても、オープン時にチラシを折り込んだまま何もしない、仮に以後PRを行っても、地元のリビング紙等に月に数万円の広告を行うだけ・・・と言った非常識な行動が各所で見られる。一般の小売業では考えられない愚行だが、むしろそれが正論であるかの印象さえ受ける。
展示場はお金をかければ、それに応じて立派なものが出来上がる。しかし、販促費はいくら投入しても、形として何も残らない。形が無いから無駄に思える。これが、小売経験の無いエクステリア業者が共通して持つ思考だ。しかし、断言しておく。たとえ1億円投入して展示場やショップを作っても、そんなものは殆どのユーザーは知らない。1万坪のショッピングセンターでも、積極的なPR活動を続けるのは、絶えず情報を流し続けなければ、すぐ忘れられてしまうからだ。まして、エクステリアやガーデンの専門店など、販促活動を停止したその瞬間から、ユーザーの記憶から急速に消えていく。この事実を認識し頭にたたき込んでおくことが、ショップ展開を行う上での前提条件と心得るべきだ。
次に、「販促」とは、最初から予算取りし計画的に行うものであることを、再確認しなければならない。逆に言うなら、自分の懐具合で短絡的に行う広告など、「販促」とは呼べないと言うことだ。例えば、年1回や2回行う宣伝活動、月平均10万円以下の広告費など「販促」活動の範疇には入らないと言うことを、認識しなければならない。
もちろん、下請けの片手間で年1,000万円でも2,000万円でも直接受注できればOKというのであれば問題は無い。しかしそれは、ショップを軌道に乗せ、企業を発展させ小売り体制を確立すると言う、この「エク・サス」の目的の範疇外と言わざるを得ない。
「販促予算」の基準
それでは、小売展開で成功するにはどの程度の「販促予算」を計上すべきであるのか。結論から言おう。年間販売計画の、3%~7%が適正な販促予算と言える。もう少し分かりやすく言うと、年商1億円が目標であれば年間300円~700万円、同2億円が目標であれば同600万円~1,400万円となる。ただし、売り上げが増えれば販促費のウエイトは低くなるし、店舗の知名度が低い新しいショップの場合はより多くの販促費を計上する必要があることは言うまでもない。また、1店舗で2億円以上の販売実績が既に有るショップ、2店舗以上を持ち合計で3億円以上の実績を持つ企業の場合は3%を多少下回っても良い。
一方、年間300万円以下の予算では、殆どインパクトが無く「販促」と呼べる企画や宣伝活動を行うことは不可能だ。
上記の条件から、以下のような結論と、適正販促予算の基準を引き出すことが出来る。
1:年商5,000万円以下の販売計画は成立しない。
(300万円以上の販促予算が計上困難で、将来性の有る計画を作成できない)
2:同8,000万円が目標の新規オープン店・・・年間販促予算400万円~560万円。
3:同8,000万円が目標の実績があるショップ・・・同300万円~400万円。
4:同1億円が目標の新規オープン店・・・同500万円~700万円。
5:同1億円が目標の実績があるショップ・・・同300万円~500万円。
6:同1.5億円が目標で20%以上のアップを目指すショップ・・・同600万円~700万円。
7:同1.5億円が目標でそれに近い販売実績があるショップ・・・同500万円~600万円。
8:同2億円が目標で20%以上のアップを目指すショップ・・・同700万円~800万円。
9:同2億円が目標でそれに近い販売実績があるショップ・・・600万円~700万円。
おおよそ、このような「販促予算」の適正ラインを設定することが出来る。
この数字を見たとき、あなたは何を感じるか。
① ばかばかしくて、そのような予算を計上することなどできない。
② 金額の大きさに大きなショックを受けたが、出来る範囲で検討する。
③ 納得のいく予算で、その範囲で効率のよい販促を考える。
④ これではとても足りないので、より派手な宣伝活動を行う。
仮に、①~④の答えの中で、①と答え人は、残念ながらショップ展開での成功は極めて困難だ。片手間としての小売は出来ても、この分野で成功する確率はきわめて低いと言わざるを得ない。
②③に場合は、経験上の相違で受け止め方が異なるだけで、適切なノウハウ提供者がおり適切な展開を行えば、成功の可能性はかなり高い。
④の場合は、急成長の可能性を持つ。しかし、泡沫で終わる危険性が高く、かつてエクステリア業界にもこのような企業が何社かあったが、現存するところは皆無に近い。
残念ながら、エクステリアや住宅関連企業は、圧倒的に①の答えを出す企業、経営者が多い。だが、この場合は「小売への参入はやめるべきだ」と言う解答を出さざるを得ない。
「販促」に対する基本条件
ここで引き出される最初の結論は、「小売で成功するには、大きな販促予算が必要で、片手間で出来るような分野ではない」ということだ。
この結論を誤解し「危険な分野だ」「大きな資本が無いと出来ない」と言った間違った判断を下す経営者が多いが、それは違う。
なぜ「危険ではない」と言えるかだが、すでに細かな販売ノウハウは確立され、綿密な販売計画のもとでの参入・展開が可能であるからだ。もちろん、所定の販促費を投入しても、利益を確保することが出来る。また「大きな資本を必要としない」理由は、現状では強力なライバルが少なく、先手を打ち早期参入すれば小資本でも軌道に乗せることが可能であるためだ。
ただし、最低300万円以上の販促予算を使うとすれば、片手間では出来ないことも事実だ。では「片手間」とは何を指すか。それは「専従者」がいないと言うことに他ならない。つまり、巨大な展示場、巨大な資金投入、大勢のスタッフ、がいても直接担当が下請けと兼務であれば、成功の確率は確実に落ちる。逆に、小スペース、小資金、少人数、であっても「専従者」がおり、適切な販促活動を行えば成功率は非常に高くなると言うことだ。
次に、300万円以上の「販促予算」を適切に使うための必須条件として、「年間予算取り」と「その着実な実行」が必要という第2の結論を導き出すことが出来る。
具体的には、まず年間**円の広告宣伝費を使う、と言う予算取りと同計上が必要となる。次に、1年間でどのような使い方をすると言う計画がいると言うこと。子供に説明するような常識的確認事項だ。しかし、この子供の常識が通用しないところに、エクステリア関連企業の深い病巣がある。
簡単に言うと、予算を計上し計画を立てても、それを実行しないからである。例えば、年間8回のチラシを、毎回5万部折り込むと言う計画を立てたとする。オープン時に予想以上の反響があり、急に忙しくなった。このため第2弾のチラシを遅らせることにした。その後、何ヵ月後かに第2弾、第3弾のチラシを打ったが、反響が少なかったため以後の折込を見合わせることにした。さらに、1回30万円~40万円もかかるチラシ代がもったいないと考え、リビング紙の5万円程度の広告に切り替えた。
こんな話は枚挙に暇が無い。もちろん、こんな状況で「販促予算を計上した」とは言わない。
「予算取り」「計画」とは、少なくとも1年間はその通り続けることを指す。それは前記の「子供でも分かる」ことだ。
つまり、「販促に対する基本条件」とは以下の極めて簡単な3原則のことである。
① 300万円以上の金額で、年間の広告宣伝費をあらかじめ決定する。
② 同予算のおおよその使い方を決める。
③ 予算と使い方の計画が決まれば、チラシの場合い原稿の内容や一部の折り込エリア変更と言った微調整以外に計画を変更しない。
「販促」の大幅な見直し、変更は最低1年間その計画を実行してから、そのデータを元に行うと言うこと。最悪は、1回1回の結果に振り回され、基本路線がぐらつくことだ。「販促」とは、そのような短絡的なものでは無いし、そんなことで小売展開が成功するわけが無い。もちろん、何百万円と言うお金を、その時々の経営者の感覚で使うこと自体が、大きな間違いと言える。
「販促」の目的とポイント
具体的な「販促」の方法を提示する前に、まずその意味と目的を確認しておく。もちろん、「販促」とは、その言葉通り「販売を促進するための活動」のことだ。一般的には商品を売るための宣伝活動のことを言う。
しかし、その活動には様々な意味と目的がある。それをもう一度整理しておく。
1:「販促の対象」
① 営業エリアに住む全てのユーザー。
② 同エリア内の、購入の可能性の有る限定したユーザー。
③ 過去に購入実績の有る、顧客(カスタマー)。
2:「販促の意味」
① 店舗、ブランド、業態など、ベースとなる知名度のアップ。
② 商品を売るための直接的PR。
③ 取扱商品、分野の素晴らしさを伝えることによる市場規模の拡大。
おおよそ以上のような項目となろう。
つまり、販促には「市場の育成」「店舗(企業)自体のPRと知名度アップ」「直接的売り上げ確保のためのPR」「顧客の他店への流出の防止(競合店対策)」など、様々な意味を持つ。今売るためのPRが最大の目的であることは否定しないが、それだけが「販促」の目的では決して無い。
この事実を再確認し、同時にその重要性をしっかりと認識できてこそ、上記のような予算化と、計画的宣伝活動の実施が可能となる。逆に、その意味と役割の大きさを把握できていないから、即効性だけで判断し方向性がブレたり、すぐ予算を削ったりしてしまうわけだ。また、今売れているから、忙しいから販促活動を停止するといった、お客様や市場の意思を無視し、自分だけの都合で判断が先行したりするわけだ。
このような、短絡的な意識では、例え短期的に売れてもすぐ下降線を辿ることになる。少なくとも、安定的な成長と、強固な販売体制を確立することなど出来ない。
まず「嘘の神話を否定」することが大切
「販促」に対し最も注意すべきは、嘘の情報に踊らされてはならない、と言うことも指摘しておく必要がある。
これは、ショップ展開全体の情報に関してもいえることだが、特に「販促」に対しては「嘘の神話」がまかり通っていることが多い。
その最も極端なものが、「良い店を作れば販促不要」「チラシは費用がかかるわりに効果が薄い」と言ったものだ。このような言動には何の根拠も無い。
また、間違った「ホームページ神話」も最近良く耳にする。これは、ホームページの効果が薄いと言っているのでは決して無い。しかし、ホームページは単独での効果は極めて限定されている。総合的店舗力、様々な企画、それに多くのネットワークシステムとのタイアップなどが組み合わされ、始めて有効に作用する。
「特効薬神話」と言うものも、エクステリア業界で見られる。**の原稿でチラシを打てば爆発的ヒット間違いなし。この原稿でリビング紙に5万円の広告を載せるだけで、5ヶ月先まで仕事がいっぱい。このようなものだ。
また、少し視点は異なるが、エクステリアやリフォーム業界独特のもので、「メーカーチラシへの依存」と言うものも有る。
以上のようなものが、まったく効果が無いとは言わない。現に、1回、あるいは極めて短期間に限定すれば、意外と効率よく受注に結びつくことも有る。しかし、販売規模が極めて小さい場合いや、短期間限定の効果でしかなく、このような短絡的な思考で「販促」を考えるのは間違いだ。
つまり、「販促」には一定規模を上回る予算取り、長いスパンでの計画的予算投入、意味をしっかりと理解し効率的な予算の振り分けとその研究・・・なくして十分な効果を上げることができないと言うこと。にもかかわらず、「販促」予算を無視し成功できると考える企業が現存する。
特に、エクステリア業界の場合は、「販促」に対する誤った考え方、誤った取り組み方が、ショップ展開での失敗の最大の原因となっていると断言できる。この事実を直視し、この問題にあなたも真剣に向き合ってほしい。
この項では「販促」の基本と、エクステリア業界の現状にメスを入れた。それでは、具体的に「販促」をどのように考え、いくらお金をかけ、どのような活動を行えばよいのか、そのあり方を明確に提示していくことにしよう。
チラシだけが販促ではない。勿論ホームページだけでも。でも、チラシとホームページ、あるいはDM、等は単なる販促の品種が違うと言う事ではない。それぞれの特性を持ち、それぞれ役割が異なると言う事だ。従って、その意味を十分に把握し、どう使い分け、どう組み合わせるかで効果に大きな差が出る。
つづく
5月は既存住宅需要に重点を置いた堅実なセールを!
*4、5月の積極策が夏を乗り切り、ライバル店に差を・・・
ある程度、消費税に絡み市場は冷え込む。4月よりその影響は減るが、特に新築外構に関しては、V字回復を望むことは難しい。かといって、春の需要期~夏の不需要期への転換期となる5月に消極策を取ると、2014年中盤~後半に悪影響が出て、年間販売実績を大きく落とすことにもなりかねない。だからこそ、5月も積極策を継続し、その時期にふさわしいセール・企画・販促活動を行うことが大切。
ただ、3月に年間最大規模の「春のBIGセール」を実施したショップが多いだけに、あまり派手なイベントを5月にも行うのは困難。従って、4月に続き実質性を重視し、問い合わせ確保を主目的とした企画とすること。
具体的には、中・小の「ガーデン」「既存外構」プランを前面に押し出すこと。「ガーデン」に関しては、天然木デッキ+周辺リフォーム。それに伴う、ガーデンルーム、テラスルーム、テラス等の訴求。植栽をベースとしたプラン。さらに、同プランにオリジナル(差別化)素材(工法)等が加われば、効果がより高まる。
「既存外構」に関しては、掃き出し窓前の木製目隠し+植栽。それに絡む、グリーンカーテンプラン。カースペースの拡張プラン等が有効。
ただし、プランの訴求だけでは、集客力が極端に落ちる。従って、グランドカバーを中心とした葉物苗の物販、人気の常緑樹市(シマトネリコ、ハイノキ、ソヨゴ、常緑ヤマボウシ、オリーブ、サルスベリ<夏に強い落葉樹>、等)なども企画に加えること。また、季節に恵まれたこの時期は「外構・ガーデン・オリジナル商品等」の作品(現場)見学会も有効。
以上のような企画を組に合わせることで、極端な派手さ、集客は困難であっても、セールの効果を高めることが出来る。
また、5月のセールが中盤以降にずれ込む場合は、サマーセール、夏先取りセールの様相が強まる。この場合は多数の問い合わせを確保するのは困難ではあるが、オーニング、パラソル、ガーデンファニチャー、水栓設備、雨水タンク、等の夏物商品を加えることも重要なポイントとなる。
*5月・「陽春・夏先取りフェア」の企画ポイント。
1:新築外構のウエイトを抑え「ガーデン」「既存外構」の訴求に重点!
○「ガーデン」=デッキ廻り、植栽プラン、グリーンカーテン、他
○「既存外構」=掃き出し窓前の目隠し、カースペース拡張、ヒートアイランド現象に強い透水性土間、照明プラン、他
2:集客&企画ポイント
○一味違うグランドカバーベースの葉物苗販売
○常緑樹、夏にも強い落葉樹等、植栽プランと植木市
○外構、ガーデン、オリジナル商品等の現場(作品)見学会
接客に関するキーワード・・・NO9
「ホームページで自己主張せよ!」
アドバイザーは自分の得意(専門)分野を持つことが大切。特に、経験頻度の浅い人にとっては、短期間でエクステリアの全てを把握することなど不可能に近い。しかし、お客様にプロであることを認めてもらうこと、自分自身がプロとして自信を持つことが、成長のための極めて重要なポイントとなる。では、具体的に何をすべきか。多種多様な方法があるが、極めて有効なものとして、ホームページの活用をここでは勧めておく。
その具体的方法は、まず自店のスタッフ紹介欄等に必ず写真・イラストなどを入れ、自己紹介を行っておくこと。そこから、自己主張の第一歩が始まるからである。逆に、プロである以上自分の存在をシークレットにすることは許されない(ただし、本名の提示を嫌う場合はワーキングネームでもOK)。
次に、自分の得意分野、あるいは得意分野にしたいと思うテーマについて、ブログ・新着情報・専用コーナー等に連載記事を掲載する事。この時、知識がついてから書く、ではなく、書きながら知識をつけると言う意識を持つことが大切。これにより、同部門のスキルを自然に上げることが出来、かつ、そのための資料を作成することにつながる。勿論、同記事をダウンロードすれば、いつでもオリジナル資料として有効活用できる。
「ホームページは、自己PRと得意分野のアピールにも最適!」
スキルアップのためのキーワード・・・NO9
「工事工程表を自分で作成せよ!」
外構やガーデンと言う分野を把握するには、自分で図面を描くことが絶対に必要。また、図面を描けない人間など存在しない(ただし、図面のレベル差はある)。では、なぜ自分で図面を描く必要があるのか。プラン・現場状況の打ち合わせ、現調、敷地図・配置図等でおおよその現場状況を把握することは可能。従って、ラフプラン作成・概算価格の提示、等も可能。ただ、詳細確認、間違いのチェック等は、自分で図面を描き始めて出来る。それ以上に重要なことは、図面を描くことでスピーディーに知識を深めることが出来るため。
同じようなことが、積算、工程表作成についてもいえる。
今回は、工程表作成を取り上げるが、これは現場に詳しい人間しかできないと思っているアドバイザーが多いが誤解。誰でも作成できる。現場進行のおおよそのストーリーを表にしたものが工程表であるからだ。
その時に1つのポイントがある。まず、マクロ的視点でとらえること。同時に、1日10万円計算でまず全工事日程を確定すること(100万円の工事なら、実働日数10日)。この期間をまず表に書き込み、内容を追加すればよい。そして、これにより自信が生まれる。
「受注金額÷1日10万円=実働工事日数! この公式を忘れずに!」
新・スーダラ雑感:第9回
愛奇、ヤマボウシ3面相・・・その正体とは?
この「新・スーダラ雑観」をお読みの頃、ひょっとするとソメイヨシノは満開の段階を終えて、葉桜となりつつあるかもしれない。しかし、日本はまさに春爛漫。次から次へと人気の樹木、草花が花の美しさを競い続けるであろう。その中でも、最近特に興味を引くのが、街路樹としても、庭のシンボルツリーとしても、超人気の三姉妹。ハナミズキ、ヤマボウシ、常緑ヤマボウシ、である。
でも、元々日本育ちはヤマボウシのみ。ところが、平成の世となりヤマボウシの人気を抜き去る勢いで、あらゆるところで目にするようになったのが、よりあでやかなハナミズキ。でも、彼女たち?はそれだけでは満足せず、21世紀に突入したころから、冬でも葉を落とすことのないヤマボウシに極めてよく似た樹木が登場し、たちまち人気者となった。そう、常緑ヤマボウシなる彼女だ。
でも、ハナミズキ、ヤマボウシ、常緑ヤマボウシの正体とはいったい何なのか? 漠然とは把握していても、その正体・真相を知る人、あるいは彼女たちの本当の関係を知る人は意外に少ないのではないか。少なくともおっさんは、愛すれどある意味奇怪な三姉妹の真実の姿、真実の関係を、白日の下にさらさねば気がすまなくなってきた。それこそが、探偵「みずき りょう(いつの間に探偵になったかは自分でもわからないが)」の使命だと思うようになった。だからこそ、春~陽春の主役3姉妹の謎に迫る・・・乞うご期待!
と言う事で、読者の意志は無視して、ハナミズキ、ヤマボウシ、常緑ヤマボウシ、とはどのような樹木かを比較し、そこから謎を解き明かしていくことにする。
「ハナミズキ(花水木)」(別名:アメリカヤマボウシ)
北米大陸東海岸に幅広く分布する落葉高木。分類的には、ミズキ科、ミズキ属、ヤマボウシ亜属、ハナミズキ(種)となる。これを見てもわかる通り、日本のヤマボウシとは極めて近い関係にある樹木。学名は「Cornus(ミズキ属) florida」。つまりフロリダ地方等でとくに有名な樹木であったと推定される。
樹木の特色としては、①:4月中旬~5月初旬頃(日本の場合)白・ピンク等の美しい花を咲かせる ②:ただし花として鑑賞しているのは、花びらではなく総苞(ヤマボウシの仲間共通の特色) ③:秋に赤い集合果を着ける(食用にはならない) ④:樹皮は灰褐色で、成長すると細かなひび割れが入る・・・などを上げることが出来る。
また、ハナミズキは1912年にソメイヨシノを送った返礼に、アメリカから1915年に送られてきた、日米を結ぶ記念樹としても著名。昔は高価であったためか、どこででも目にするような存在ではなかった。ただ、平成に入ったころから急速に普及率が高まり、日本でも代表的な春~陽春を彩る樹木となったことは衆知のとおり。
ただ、ネット等で画像情報を調べても、殆どが日本の物ばかり。返礼木であった以上、アメリカを代表する存在であったと推定されるが、それにしては本国での情報があまりにも少ない。加えて、アメリカではセントラルパークに植えられている程度で、目にすることがあまりないと言う。逆に、最近は日本のヤマボウシの方が良く普及し、どこでも見られる。こんな報告も入ってきている。
どこの国でも、新しいもの、珍しいものに目を奪われ、伝統的樹木は忘れられてしまう事もあるということか・・・
「ヤマボウシ(山法師、山帽子)」」
日本の本州以西(南)、朝鮮半島、中国に分布する落葉高木。分類的には、ミズキ科、ミズキ属、ヤマボウシ亜属、ヤマボウシ(種)となる。学名は「Cornus(ミズキ属) japonica」でハナミズキのフロリダに対するジャポニカと言う対比が面白い。学術的にも片やアメリカ代表のヤマボウシ、片や日本代表のヤマボウシと認めていると言う事か・・・
樹木の特色としては、①:花は5月~6月にかけて咲き、ハナミズキより遅く、基本色は白(最近は淡いピンク等もある) ②:ただし花として鑑賞しているのは4枚の総苞 ③:夏の終わり~9月頃に赤い果実着けるが、集合花にはならない ④:実は食用になり美味 ⑤:葉は対生し波打つ・・・などが上げられる。分類と同じく樹形・葉はハナミズキに似ている。従って、花期以外は見分け方が難しいが、樹皮に入るヒビが少し粗く、枝はやや直線的。従って、よく観察すれば落葉時でも見分けがつくようになる。
また、最近は品種改良された園芸種も出回るようになった。実の大きなビッグアップル、斑入り種、ピンク系の花、などがその代表的存在。
「常緑ヤマボウシ」
実は単一の樹木ではない。暖かい地方(アジア)に自生する常緑樹でヤマボウシの近樹種の総称。ホンコンエンシス、ヒマラヤヤマボウシの2系統が代表。ただし、普及前に雑混し系統が分かりにくい樹木もかなり販売されている模様。今回は、ホンコンエンシス、ヒマラヤタマボウシ、について確認しておく。ただし、資料に混乱も多く、学術的にどの程度正しいかは不明。
「ホンコンエンシス」
東南アジア原産の常緑高木。分類的には、ミズキ科、ミズキ属、ホンコンエンシス(種)となる模様。学名は「Cornus(ヤマボウシ属) hongkongensis」と推定される。
樹木の特色としては、①:常緑系のヤマボウシとしては花が大きめで白い ②:葉も丸みがある ③:「月光」と言うブランドの花つきが良いタイプの樹木が良く流通している・・・等を上げることが出来る。
「ヒマラヤヤマボウシ」
中国南部~ヒマラヤ地方が原産(従って、ホンコンエンシスよりやや西方原産の植物と推定される)の常緑高木。分類的には、ミズキ科、ミズキ属、ヒマラヤヤマボウシ(種)となる模様。学名は「Cornus(ミズキ属) capitata」と推定だれる。
樹木の特色としては、①:常緑系のヤマボウシとしては花が黄色みを帯び、比較的小さい ②:葉も細長い ③:ホンコンエンシスよりはやや貧相に見えるものが多い・・・等を上げることが出来る。
この他、中国原産と推定されるガビサンヤマボウシと言う樹木も流通している。しかし、明確な記述が殆どなく、樹木の特色、ホンコンエンシスと同系統なのか、ヒマラヤヤマボウシと同系統なのか、また別系統なのか極めて不明確。
以上で三姉妹の説明と比較を終える。
さて、三姉妹を比べ、あなたはどう感じられたか。何も感じない。それぞれ魅力的で、相違・生い立ちなどどうでも良い。なるほど、正論かもしれない。人気の美人三姉妹がいるだけでOK。過去など無関係。納得のいく見解であるからだ。
ただ、おっさんのようなまじめ人間?(本当は単なる詮索好き、日陰にスポットをあて喜ぶ悪趣味だけかも)は、いつも「何故」と言う疑問を持ってしまう。だから、調べてみなければ気が済まなくなる。ハナミズキ、ヤマボウシ、常緑ヤマボウシについても同じ。春~陽春のスター三姉妹だけに、彼女たちの本当の姿が知りたかった。
また、おっさんは仕事柄植物には人並み以上の興味を持っている。そして、樹形・育て方・花言葉、等の一般的知識とは一線を画した、藪にらみ的な知識・エピソード等に特に興味を持っている。これまた、少々性格にゆがみがあるためか・・・
そんなわけで、ハナミズキには人並み以上の思い入れがある。「florida」と言う学名を持つアメリカを代表する樹木(現在はその地位がかなり変化している可能性もあるが)。ソメイヨシノと共に、日米の懸け橋となった。などのエピソードがその艶やかな姿の背景にあり、ロマンを秘めているからである。
逆に、常緑ヤマボウシはどうしても好きになれない。誰が彼女を連れてきたかは知らないが、常緑樹のシンボルツリーは人気がある。それなら、ヤマボウシの葉が落葉しなければ売れる。そんな功利主義が見え隠れするからだ。だが、これも偏見か・・・
(みずき りょう)
「egg-WORLD」2014年4月号 編集・発行:egg-藤田 哲夫
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