メルマガ「egg-WORLR・6月号」完成 無料配信スタート!

 

 

 

 

 

 

 

高松塚古墳壁画:白虎(りょうさんブログより)

 

*下記掲載原稿は、データ処理の都合上、レイアウト等が現物と異なります。ご了承ください。

 

「私はエクステリアのプロです」と言う人のためのメールマガジン

egg-WORLD 6月号 Vol:1411

Word添付ファイル方式  配信無料     配信お申し込みは info@niwagatari.com

編集・発行:egg-藤田哲夫 〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ヶ丘町2-1-4-104

 

 

egg-ニュース

6月:大阪・東京で「開発PT会議」「egg定例会」開催!

無料体験参加者募集中! 

egg開発PT会議」

*開催日時:6月19日(木) 10:00〜12:00

*開催場所:(財)大阪市教育会館(パル法円坂)・8号室(3F) 大阪・森ノ宮

egg西日本地区定例会・スタッフ研修」

*開催日時:6月19日(木) 13:00〜17:00

*開催場所:(財)大阪市教育会館(パル法円坂)・8号室(3F) 大阪・森ノ宮

egg東日本地区定例会・スタッフ研修」

*開催日時:6月26日(木) 13:30~17:30

*開催場所:週刊エクステリア・東京オフィス 東京・神田

会場URL  http://www.exterior.co.jp

 

eggに関する情報はホームページで URL http://www.niwagatari.com

体験参加・商品説明のお申込み、お問い合わせは E-mail info@niwagatari.com

 

 

メールマガジンegg-WORLDに関するお知らせ

私はエクステリアのプロです、という人のためのメールマガジン・・・「egg-WORLD」は「egg-NEWS」「エクステリアショップ運営」「同ショップのための接客」「エクステリアの技能」「その他」にテーマを絞り、エクステリアのプロに役立つ情報提供を行っております。ご期待ください。

「egg-WORLD」のお申し込み(無料)はE-mailで! info@niwagatari.com

 

egg-ニュース   

平成26年4月の新設住宅着工戸数 (最新情報!)

総戸数:75,286戸(-3.3%) 持家:23,799戸(-16.1%)

「総戸数」

*4月の新設住宅総着工戸数:75,286戸(前年同月比-3.3%、2ヶ月ぶりの減少)

*4月の新設住宅着工床面積:6,496千㎡(前年同月比-6.9%)、3ヶ月連続の減少

*季節調整済年率換算値:90.6万戸

「利用関係別個数」

*持家:23,799戸(前年同月比-16.1%、3ヶ月連続の減少)

*賃貸住宅:31,177戸(前年同月比+12.0%、14ヵ月連続の増加)

*分譲住宅:19,710戸(前年同月比-7.8%、3ヶ月連続の減少)

○分譲マンション:8,902戸(前年同月比-16.9%、3ヶ月連続の減少)

○一戸建分譲住宅:10,737戸(前年同月比+1.7%、4ヶ月ぶりの増加)

「地域別戸数」

*首都圏:総戸数(前年同月比-9.1%)

○持家(前年同月比-19.8%) ○賃貸住宅(前年同月比+13.0%)

○分譲住宅(前年同月比-25.9%)

・分譲マンション(前年同月比-47.1%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比-2.2%)

*中部圏:総戸数(前年同月比+0.1%)

○持家(前年同月比-11.9%) ○賃貸住宅(前年同月比+5.8%)

○分譲住宅(前年同月比+18.5%)

・分譲マンション(前年同月比+15.9%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比+20.2%)

*近畿圏:総戸数(前年同月比+16.9%)

○持家(前年同月比-17.8%) ○賃貸住宅(前年同月比+53.4%)

○分譲住宅(前年同月比+13.7%)

・分譲マンション(前年同月比+25.4%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比+0.8%)

*その他の地域:総戸数(前年同月比-6.1%)

○持家(前年同月比-15.4%) ○賃貸住宅(前年同月比+1.1%)

○分譲住宅(前年同月比+7.7%)

・分譲マンション(前年同月比+14.5%)

・分譲一戸建住宅(前年同月比+2.1%)

 

egg-の詳細はHPで!   URL http://www.niwagatari.com

 

エクステリアのショップ展開で成功するための必読書!

「エク・サス 改訂版」

ここに掲載する「エク・サス改訂版」は2009年発行の「エク・サス」を現状に合わせ加筆・修正したものです。

みずき りょう

 

NO11

「マーケティング編」

第10章 「チラシ」と「ホームページ」の特性と役割

まず、チラシの基本を知る

 この項では「チラシ」と「ホームページ」の特性と、その有効利用方法について述べる。

 最初に「チラシ」であるが、まず、基本的特性を明確にしておく。なぜなら、まったくセオリーを無視した配布を行い、エクステリア業界では効果が云々されていることが多く、それがあまりにも大きな誤解につながり、ショップ展開への足枷となっていることが多いからだ。

 では、チラシの基本原則を列記する。

①  エクステリアショップの1店舗・1回(もしくは1クール)の適正配布枚数は、5万枚~12万枚で、これより少ない折り込み部数の場合は、ショップ存続に必要な効果を上げることが困難。

②  「店舗(展示場)」が存在し、「各種セール・企画」などと連動することが、チラシで成果をあげる重要条件。これがないと効果は大幅にダウンする。

③  したがって、メーカーチラシは少なくとも主力販促とはならない。

④  一定のエリア、一定のペースで計画的に打たなければ、充分な効果を上げることができない。

⑤  チラシ折込には、1回25~40万円程度の費用が必要。したがって、最低でも年商7,000万円程度の販売計画を作らないと、定期使用は困難。

以上である。

 この原則を無視し、原稿の内容や効率の良し悪しを議論しても、何の意味も無いことをまず認識して欲しい。

 ①に関しては、多少エリアにより差はあるが、チラシはその地域の有力紙全紙に折り込んだ場合い「人口÷2.5=折込部数」が基準。したがって、1店舗当りの対象人口20万人前後を最適とするEXショップの場合い、「20万人÷2.5=8万部」となり1店舗1回8万部が基本ベースとなる。実際には、店の規模・条件等によりこの基準をもとに調整するわけだが、5万枚以下の狭いエリアではEXショップの存続は困難で、折込の意味がなくなってしまう。

 ②に関しては、「面の販促」の基本でもある。見積もり依頼の目的客しか来店できない、電話問い合わせしか期待できない、と言った無店舗に近い状況で折り込んでも、成果は極めて限定的なものとなり、効果が大幅に落ちることは言うまでも無い。

 ③に関しては、「論外」と言わざるを得ない。片面は白紙で、自由に使えるものもあるが、そんな中途半端なことを行うなら、オリジナル版を制作したほうがはるかによい。

 ④に関しては、EXショップはすべて「地域密着店」であり、同じ場所に繰り返し打つと言うのが、基本であることは改めて指摘するまでも無い。しかし、この原則さえ守られていないケースも時々見かける。チラシを基本販促とする場合は、特例を除き、年間6回以上折り込むことが必要となる。

 ⑥  に関しては、B-4版の場合い、制作部数にもよるが、折り込み料金を含め通常1部4.5~6円程度の費用が要る。となれば安めに算定しても1回8万部、年間8回で、「4.5円×8万部=1回36万円」「36万円×6回=216万円」と言う予算が必要になる。確かに大きな負担だ。しかし、セオリーを守れば必ず折込の成果は上がるし、仮に年商1億円の計画ならば、多少他の販促費がかかっても、すでに提示したショップの販促予算基準「年商の3%~7%」内にも収まる。

 

チラシの特性と効率。

 では、チラシは「有効」で「効率がよい」のか。その効果は落ちているのではないか。

最低でも、年間200万円以上のお金を使うのである、それが気になるのは言うまでも無い。結論を述べよう。1つ目の答えは「有効である」だ。2つ目の答えは「現状では特殊エリアを除き、チラシ以上に効率の良い販促手段が見つからない」だ。

 チラシの有効性については、EX業界の有力店のデータによりすでに証明されている。それは、eggの加盟店においても同じだ。従って、目の前の必要金額に恐れをなすことなく、自信を持って予算投入して欲しい。

 同、効率性については、「エリア内に非常に優秀で我々に適合するフリーペーパー、リビング紙誌」がある場合いは、そこに大きな予算投入を行い広告掲載したほうが良い場合がある。しかし、そのようなものは極めて少なく、殆どのエリアでは困難と言うのが偽らざる現状である。また、チラシ効果は新聞の定期購読部数の落ち込みで、多少落ちている。しかし、印刷革命で製作費が大幅ダウンし、コストパフォーマンスと言う面では、大きなマイナスは見られない。

 要するに、チラシを打つことは有効で、お金はかかるが大半の店舗ではそれ以上に効率の良い販促が見つからない・・・と言うのが現実の姿であると言うことだ。

 また、「明確なエリア設定」「いつでもどこでもどのタイミングでもOK」「豊富な情報の提供」など、他の販促では困難な長所も多数持っている。以上のような事実を考える時、ショップを新規オープンする時、オープン後あまり時間が経っておらず販売実績が不十分なショップ、さらにエリアシェアを上げ売り上げを伸ばそうとしているショップは、チラシを使うのが、最も有効であることは間違いない。

 

効果的チラシとは・・・。

 では、いったいどのようなチラシを作れば、最も効果的であるのか。

 この点については、少なくともエクステリアと言う世界では、セオリーはないと言わざるを得ない。「何が良いチラシであるのか」と言う一般論は存在する。もちろん、eggでもチラシ作りの研究は行っているし、すべてセオリーを否定しようとは思わない。しかし、以前であれば通用した原則は通用しない。現在では、時代・エリア・店の個性に適合した、個性的なチラシを作ることの方が大切であることを強調しておく。

 では、世間で言う(あるいは一昔前の)チラシ作りのセオリーとは。

①  集客商品、競合店対策商品(一般的には目玉商品)が掲載されている。

②  主力部門の商品は、競合店より多く載せる。

③  商品の内容、価格が明確に記載されている。

④  抽象的ではなく、具体的で分かりやすく、しかも簡明な表現を行う。

⑤  商品及びコーナーには、A:集客用、B:主力、C:大型&未来、D:営繕・サービス、   の4部門があるが、A,B主体の構成を行う。

 大筋は以上のようなものである。

 もちろん、このような原則を知っていて損は無い。役に立つこともある。しかし、ここか   ら、以下のような否定的原則が生まれ、駄目なチラシの代表として、下記のようなことがまことしやかに述べられている。

ア:商品の具体的記載、価格の載っていないチラシは効果が薄い。

イ:「イメージチラシ」は駄目。

ウ:文章の多い「うんちくチラシ」は、読む人が少なく自己満足に過ぎない。

エ:商品点数が多いチラシがよく、少ないチラシは駄目。

など・・・。

 だが、少なくとも最近のエクステリアショップでは、これらの「駄目なチラシ」が、一般に効果的といわれているタイプより、大きな成果を上げていることが珍しくない。もちろん、egg加盟店でもそれは証明されている。

 そこで、現実のデータに基づいた、最新の「egg原則」を改めて提示しておく。

egg原則①:チラシは、その店、スタッフ、経営者の個性を尊重し、まずそれを強調したスタイルを考える。

egg原則②:そのスタイルは、比較的バランスの取れた一般タイプ、センス優先のハイイメージタイプ、文章優先のうんちくタイプでもOK。ただし、自店とエリアの特性をよく吟味し決定する。

egg原則③:店舗の案内、現在行われている企画、ホームページとの連携を重視した「連動型チラシ」とする。従って、どのようなスタイルであれ、店舗企画・イベント・店のポリシーなどが必ず記載されていること。

 以上のたった3点である。随分世間で言われていることとは異なるが、この原則を守れば、効果が上がることは事実である。繰り返すが、これは事実であり机上の空論を述べているのではない。

 ただし、「自信を持ち」「計画的に」「定期的に」「基準に合った部数と回数」を維持することが、チラシを使用する前提となることだけは、忘れないでいただきたい。

 

「ホームページ」の特性と有効活用方法

 続いて「販促」の中で「ホームページ」の位置づけと役割について考えてみたい。

 「販促」には「面の販促」「面と点の中間の販促」「点の販促」があると書いたが、「ホームページ」=「面と点の中間の販促」と言う事になる。なぜなら、確かに情報は幅広く提供されているが、「そのページにアクセスし開いて見る」と言う、受け手のかなり強い意思を必要とするからだ。これは、チラシを見る、看板を見る、新聞やテレビの広告を見る、と言った行為とはかなり異なる。

 この点が、「個性」「少量」「マニアック」等には強いが、「マスセールス」「大きな売り上げ」「見込み客確保」と言った面に弱いと言う特性につながっている。

 したがって、「ホームページ」単独で、目的に合う売り上げと利益を上げているのは、プロバイダー等を除けば、「特殊・小規模企業」に殆ど限定されている。この事実は、本家のアメリカでも直面している、最も深刻な課題でもある。

 現に、エクステリアショップにおいても、「ホームページ」主体で、大きな売り上げと利益を確保しているところは、むしろ例外と言うべき少数派に過ぎない。

 誤解の無いよう再確認しておくが、だから「ホームページ」を軽視しようと言うことでは決して無い。コスト面、情報量、タイムリーな変更、ケータイサイトとの連動も含めた将来性、などどの面を見ても、最重要視すべき販促手段であることは間違いない。

 当然、一般ユーザーを対象とするショップであれば、「ホームページ」を持つことと、その活性化を図ることは、必須条件といわざるを得ない。そして、「ホームページを持つ」と言う段階は、大部分のショップがすでにクリアしている。しかし、活性化という面では、まだまだ研究不足であることは、否定できぬ事実だ。

 egg加盟店においてもそれは同様で、レベル差はあるが、まだまだ強化しなければならない多くの課題が残されている。

 

ホームページも「連動型」さらには「グループ型」であることが必要!

 ここでは、「ホームページ」を強化・充実することに対する、2つの基本課題だけを提示しておく。

 1番目の基本課題は、「ホームページ」は単独でその効果を云々するのではなく、企業全体の活動との「連動型」で考えると言うことである。チラシでも同じようなことを提示したが、「ホームページ」の場合は、さらに幅広い連動を考えないと、我々のような分野・スタイルの企業では充分な効果を期待することが出来ない。「面と点の中間の販促」と言う基本特性が、それを明確に物語っている。ネット販売で直接成果を求めることも悪くは無いが、そこに固執すれば大きな落とし穴がある。

 つまり、店の基本理念から始まり、スタッフの考え方・個性、企業・店舗の説明紹介、変化する活動内容の説明、各種イベント・企画の紹介、さらにチラシやCMの紹介など・・・。

 見方を変えれば、活発な活動を行っている企業だけが、「ホームパージ」やその関連サイトを有効活用でき、単独での過度の効果を期待することは危険と言うこと。

 少なくとも、個人、マニアの世界などではなく、地域に根を下ろした一定スケールと長期発展を維持しようとする企業では、「ホームページ」だけを切り離し、売り上げに結び付けようとするべきではない。

 さらに、もう一歩発展した視点と大きな効果を期待するなら、単独企業の枠を超える方法を模索することを考える必要である。

 eggでは現在、本部ホームページ「庭語り」どっとこむhttp://www.niwagatari.com)を作成し、加盟店が協力し活性化している。これは、ネットシステムそのものが無限エリア対応となっており、地域限定では不利であること、アクセス数を確保するには基本的知名度が無いと極めて困難であること、多くのスタッフが参加し変化させやすい環境を作ったほうが効果的管理を維持しやすい、膨大な情報量(インデックス数)のホームページとなる・・・など、グループ対応のほうがはるかに有利であるからだ。

 このこと自体は、小売業全体の基本セオリーでもあるが、ウェブ関連の世界では特にそのような特性を強く持つ。

 「ホームページの作成」から「活性化のための連動」さらには「複数企業の連携による圧倒的スケールメリットの追及」と、より柔軟な視点で「ホームページ」と言う媒体に取り組むことが大切であることは、言うまでもない。

 ただし時間は待ってくれない。この課題に対して、スピーディーに対応していかないと、後れをとり、かつ取り返しのつかないことになってしまう。

 「販促」に対し述べた。エクステリア関連企業が小売で失敗する、最大の原因が販促に対する失敗と認識不足であることを確認し、この項を終える。

 

 続いて、「マーケティング」から「マーチャンダイジング」と言うテーマに目を移し、その基本となる「商品」とは何かについて検討していくことにする。しかし、「マーチャンダイジング」に関しては、「マーケティング」以上に知識が薄い。と言うよりも、無縁と考えている人の方が多い。とんでもないことだ。

つづく

 

7月は梅雨明けを見越して「サマーセール」を!

*消費税のマイナスを消すためにも、早めに夏のフェア開催!

 夏の不需要期を漫然と過ごすと、秋以降の実績に大きなマイナスが出る。従って、7月後半(梅雨明けを見越し)~8月10日の間に「サマーセール」を実施するのが一般的。ただし、今年は消費税アップによるマイナス影響が続いていると想定されるため、7月後半に前倒し気味にセールを実施することを勧める。しかも、例年以上に、新築系or大型物件ではなく、既存住宅需要を主力対象とした、中型・部分プラン等の物件にターゲットを絞り、問い合わせの数を増やすことに重点を置くこと。

 また、これらの物件は、売上を伸ばすと言う点においては、客単価が低くなるので不向きだ。従って、粗利率重視の差別化プランに注力する必要がある。具体的には、A:ガーデンルーム、テラス、カーポート、デッキ、等の単品であっても、個性的な土間やグリーン、目隠しをセットするなどの工夫をすること B:オリジナル商品・プランのアピール C:樹木、天然木、石材、焼き物等の自然素材の重視・・・と言った訴求が極めて重要になる。間違っても、大手メーカー商品の羅列にならないよう注意。

 その一方で、このような状況であるからこそ、集客を重視した企画連動型のセール・イベントとする事。

7月・8月は暑さの影響で来店者確保が非常に難しくなる。従って、問い合わせを増やすことだけを目的とした、実質的セールになりやすい。しかし、厳しい状況下だけに、例年以上に集客に対する努力を行う必要がある。定番の半端材市、葉物を主体としたPOT苗セール、などに加え、子供対象の夏休み工作教室等も企画に加えると効果的。

 また、視点を変えると、厳しい状況ではあるが、エクステリアショップが下請け業者や、ホームページだけで物件確保している弱小業者に差をつける、チャンスであることも忘れてはならない。

 理由は、下請け主体・ホームページ頼みの弱小業者は、新築系需要(新築外構)には対応できるが、既存系需要(既存外構、ガーデン、エクステリア製品、等)には対応が困難であるからだ。技術的な問題ではなく、そのような業者は既存系の問い合わせ確保が、極めて難しいため。

 つまり、消費税の反作用で、新築系の需要が既存系以上に落ち込むこの時期は、エクステリアショップがレベルアップし、積極展開を行えば、従来以上に強い立場に立てるチャンスでもあるわけだ。この点を理解している企業は極めて少数であるが、世の中がきびしい状況にある時こそ、チャンスと言う逆転の発想を忘れてはならない。

 だからこそ、大多数の川下企業(エクステリアの設計施工業者)が動けないこの時期に、先手を取る必要がある。ただし、新築系重視、大型物件主体と言った、間違った方向性を打ち出すと、逆効果になる危険性もある。上記の事項を正しく認識し、現状に即した正しい積極策を打ち出す事!

 

接客に関するキーワード・・・NO11

「チラシ、HP等の販促物作りへの参加」

 前回のこのコーナーで、アドバイザー(営業)は必ず店作りと、その管理作業に参加する事と書いた。ほぼ同じ理由で、販促物作りにも必ず参加する事。

 ホームセンターや量販店では、売場担当・責任者が販促物の制作を担当するのは当たり前の事。特に、チラシに関しては専用の制作部門が大枠を作り、各枠の原稿は売り場担当者が作る。これは、担当者でないと的確な原稿が作成できないと同時に、そこに何が掲載されているか、明確に把握する必要があるからだ。

 ところが、エクステリアショップの場合はこの常識が無視されているケースが多い。いつも、1名の専従者がチラシ作りや、HPの販促コーナー等の更新を行い、他のスタッフは無関心・・・こんなケースが目立つ。ただ、それは小売業にとっては本来ありえないことで、そんなことで正しい接客が出来るはずがない。

 販促物もまた、店と同じで、お客様と直接結びついているもの。そこに無関心でいられること自体が、アドバイザーとして失格。この程度の常識さえ持てなければ、接客力などアップするはずがない。

 最低でも、チラシ作りでは、アドバイザー全員が自分の担当コーナーを持つこと。HPに関しても、持ち回りで販促コーナーやブログの更新を行う事。

「チラシとHPに、必ず自分の担当コーナーを持とう!」

 

 

スキルアップのためのキーワード・・・NO11

「自らが先生となる=スキルアップの秘訣!」

 どうすればスキルが上がるか。こんな質問を、経営者からも、アドバイザー(営業)本人からもよく受ける。実は、この答えは簡単。対象テーマで、自らが先生となる機会を作ればよい。でも、アドバイザーが先生となって教える機会などほとんどないのでは・・・

 そんなことはない。社内研修などを定期的に行い、順番に先生の役を持ち回りすればよい。大半は、それを逃げているだけだ。また、HPの新着コーナー、ブログ等に専門知識を必要とする記事を投稿しても良い。多くの人に見てもらう事になり、それは先生と同じであるからだ。

また、お客様を対象とした分野別の説明会・勉強会を開き、講師役になることも出来る。この場合は、さらに効果が大きく、会話による説明力・説得力もアップする。そんなことをしても、お客様が集まらないと言う反論もある。だが、中止になっても、準備するだけでもスキルアップにつながる。また、その資料をHPにアップすることも出来る。そう、先生になる機会はいくらでもある。

「一工夫しよう! 先生になる機会はいくらでも作れる!」

 

新・スーダラ雑感:第11回

君は本当の「プロヴァンス」を知っているか?

 日本人にとり、「プロヴァンス」は特別なエリアだ。特に、住宅屋と庭屋にとっては、切っても切れぬ関係にある。少なくとも、平成の世になってからは、「プロヴァンス風」(あるいは「南欧風」)と呼ばれる住宅と外構・ガーデンが根強い人気を持ち、当然のことながらその範疇に入る作品(家と外構・ガーデン)を供給し続けてきたからである。

 でも、わずかな知識と照らし合わせてみるだけでも、本当の?「プロヴァンス」と、日本人の考える「プロヴァンス」には大きな隔たりがあることが分かる。つまり、我々が供給し、一般の日本人が「プロヴァンス風」と呼んでいる住宅や外構・ガーデンは「日本式プロヴァンス」とでも呼ぶべき、特殊なものとも言えよう。

 何も「日本式プロヴァンス」が悪いわけではない。そこに満足感があれば、何も言うことはない。それで何も問題はない。そう何の問題も・・・

 くどい。同じことを言うなと怒鳴られそうである。でも、無理に「問題なし」と言い聞かせている自分がいることに、おっさんは以前から気付いていた。問題はないが、少しぐらいは「プロヴァンス」について知るべき、あるいは知らすべきではないかと。

 不思議なことに、そのような漠然とした疑問を持ちながらも、漫然と時を過ごしていると、「プロヴァンス」が非常に近いものとなる可能性が出てきた。そして、本当の「プロヴァンス」の一端を知った時、愕然とするかもしれないと言う、疑心暗鬼も。だから、先手を打って、ほんの少しだけ「プロヴァンス」の勉強をしておこう。ついでに、その成果を誰かに伝えておこう。そんな気になったため、今回は「プロヴァンス」について・・・

 読者を愚弄する動機と表現だ!ついでとは何だ!、と言う怒号が聞こえそう。だが、所詮「新・スーダラ雑観」とはその程度の無責任コラム。お許しを。

 

 まず確認すべきは、「プロヴァンス」と言っても、日本の関東や近畿と言った、現行政上の明確な地域があるわけではない。南フランスのイタリア側(東寄り)で、地中海沿岸+同北部地域をそう呼んでいるにすぎない(なお、西側はローヌ川までとするのが一般的)。でも、歴史的背景を見ると、俗に「プロヴァンス」と呼ばれるエリアとその単語には極めて深い意味があることが分かる。

 フランス語では「La Provence」と書く。そして、この名詞の元となっているのは「プロウィンキア(Provincia)」と言うラテン語(古代ローマ帝国の公用語)だと言う。意味は「属州」。つまり、プロヴァンスとは古来から使われていた地名ではなく、同エリアがローマ帝国の支配下にあったことが原型となり、固有名詞化した単語と言う事。「プロヴァンス」は単にイタリアに近いと言う事以上に、伊国と深い関係にあったと言う事である。

 その後、536年:フランク王国(ゲルマン系・500~800年頃まで、西ヨーロッパの大半を支配した王国)に編入。947年:ブルグント王国(400年代~1000年頃まで、ローヌ川地域を支配した王国)内のプロヴァンス侯領。1481年:フランス・ルイ王家がプロヴァンス侯を兼務。1791年:フランス革命でフランスに正式編入。以上のような変遷があった。

 つまり、1400年代後半に、近代フランスの原点となったブルボン王朝(ルイ王朝とも、1589~1792年)成立前夜に「プロヴァンス」も直轄的エリアとなったと言う事。

 ギリシャ・ローマに始まり、フランク王国の台頭、その後の様々な変遷を、ヨーロッパ自体が繰り返してきたわけで、長い歴史を持つ「プロヴァンス」もまた、時の流れとともに多くの支配者・文化に接してきたことが分かる。つまり、その集大成が現在の「プロヴァンス」と言える。

 おっさんを含め、一般人には耳慣れない固有名詞も多く、「プロヴァンス」の歴史を辿っても、「馬の耳に念仏」かも知れない。ただ、その魅力の背景には長い時の流れがあることだけは確かだ。そう、「プロヴァンス」とは単に海岸や美しい自然だけで成り立っている地域ではないと言う事。ある意味、それがヨーロッパの景勝地共通の魅力とも言える。つまり、歴史・文化を抜きに語っても、何も見えてこないと言う事である。

 

 では、現在の「プロヴァンス」とは、具体的にどのようなエリアとなるのか。前述したように、南フランスでイタリア寄りの地域を指す。同エリアは、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏とも呼ばれ、歴史・文化を加味すると、アルプ=ド=オート=プロヴァンス県、オート=アルプ県、アルプ=マリティーム県、ブーシュ=デュ=ローヌ県、ヴァール県、ヴォクリューズ県、それにドローム県南部が含まれるとのこと。勿論、同エリア内に、ニース、マルセイユ、と言った名前を聞いただけでワクワクする都市も含まれている。

 そして、同エリアの面積は日本の中国地方とほぼ同じで、人口は約470万人。そう、結構広いエリアで、沢山の人が住んでいる。となれば、一口に「プロヴァンス」と言っても、多くの都市があり、様々な顔をもっていることは間違いない。最も、日本人が見てその顔の違いが把握できるか否かは疑問ではあるが。

 例えば、「プロヴァンス」と言えば、地中海に面した海岸地帯、それに続く丘陵地帯のイメージばかりが湧いてくるが、同エリアでもっとも標高の高いアルジェンテーラ山は標高が3,297mあり、富士山を除く日本の最高峰と同レベルと言う事になる。つまり、山岳地帯も含まれ、そこにはメルカントゥールと言う国立公園まであると言う。

 

 それはさて置き、我々がイメージする「プロヴァンス」のとは。おっさんの勝手な推測ではあるが、美しい海岸、紺碧の海、丘陵地帯、燦々と降りそそぐ陽光、地中海の風、白を基調とした街並、魚介類ベースの特上の料理・・・等々。もし、そのイメージが間違いではないとすれば、どこからそれが生れてくるのであろう。

 最初に、独特の風景だが、ギャリグと呼ぶそうである。そのギャリグは、石灰岩質の土壌が元となっている。結果、大木が育ちにくく、ジュニパー(セイヨウネズ)、ウバメガシ、等の雑木林がベースとなる。また、ラヴェンダー、セージ、タイム、ヨモギ、等のハーブも多く自生している。白く複雑な地形+そこにへばりつくように自生する植物。まさに「プロヴァンス」。ただ、地形と植生を見れば、土地は結構痩せていると言う事か。

 次に景観を作り出す第2ポイント、気候について。「プロヴァンス」と言えば地中海、地中海と言えば、比較的雨量が少なく温暖な地中海性気候。だから、非常に暮らしやすい。

 答えは、間違いではないが、100%正解と言う事でもないらしい。確かに沿岸部は冬でも快適であるが、西部は湿度が低く、ギャリブと呼ばれる景観地域では乾燥による干ばつ・山火事もよく発生するとのこと。ギリシャやローマの神様も、人を甘やかしてばかりはいなかったと言う事か。一方、東部と高山地帯は水に恵まれ、緑が深いとのこと。ただ、気候は良くても、「プロヴァンス」イメージとはやや異なる感じか。皮肉なものである。

 

 さあ、以上で「プロヴァンス」の実像が・・・でも、肝心なものが抜けている。そう、食である。だから、最後にプロヴァンス料理と酒について。

 プロヴァンス料理は、言うまでもなく温暖で乾燥した地中海気候がベースとなっている。当然、魚介類がメインとなるが、牧畜も周辺で行われ、肉類も豊富。食材としては、イワシ、メバル、ウニ、タコ、エビ、貝類、オリーブ、同オイル、ニンニク、ヒヨコマメ、ブドウ、モモ、アプリコット(アンズ)、サクランボ、メロン、ラム・ヤギ肉、等を上げることが出来る。

 代表的なプロヴァンス料理は、以下の通り(ごく一部)。

○アイオリソース:ニンニク+オリーブオイルベースの濃厚ソース

○ブイヤベース:マルセイユの魚介料理

○ブランダード:塩漬タラのクリームシチュー風料理

○ドーブ・プロヴァンサル:角切り牛肉を、プロヴァンス特有の味付けにしたシチュー

○エスカベシュ:イワシの酢漬を茹でるか、油で揚げた庶民料理

○ラタトゥイユ:ニース発祥の野菜煮込み

○フーガス:プロヴァンス特有のパン。平べったい円形でドーナツ状

 最後に一番大切なお酒。勿論、メインはワイン。

 プロヴァンス産ワイン=ロゼが特に有名で、ムルヴェドル種のブドウを使ったものが多い。また、カシスは同地方唯一の白ワイン。

 

 さあ、貴方の「プロヴァンス」イメージ。どこまで広がったであろうか「スーダラ」。

(みずき りょう)

 

 

「egg-WORLD」2014年6月号  編集・発行:egg-藤田 哲夫

〒591-8046 大阪府堺市北区東三国ヶ丘町2-1-4-104 

 TEL/FAX 072-257-3170

 

*「egg-WORLD」の定期配信お申込み、お問い合わせは下記メールから・・・

info@niwagatari.com