りょうさんの:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,119

 

「日本庭園と日本外構 編」・・・江戸時代の作庭書「夢窓流治庭」⑦!

「夢窓流治庭」・・・中谷ゼミ&飛田範夫(ひだのりお)作品をベース資料とする

第四章 3種の島に関する記述

1:3種の島とは

3種の島は、全て庭を目出度いものである。

2:3種の島とは②

3種の島とは、蓬莱島、方丈島、瀛州(エイシュウ=蓬莱、方丈と共に、中国に伝わる神の住む場所。第一章・37項参照)の事。いずれも庭の正面に作る。最も、平らな庭で山や樹木もない場合は、3つの島をイメージして石を設置する場合もある。また、一般的には中央の島(石)には松、左右の島(石)には蘇鉄(ソテツ)を植える。

平らな庭の場合、通常は砂庭にする。そして、周囲に堀などは無い。ただし、大木が植わっている場合はそのままで良い。このように、3つの島がある庭を三島一連の庭と呼ぶ。また、島に設置する石組についたは、石のコーナー(第一章)で述べたので省略する、

3:九山八海とは

九山八海を(インドあるいは仏教の世界観。須弥山<スメール山>を中心とし、周囲を海、島などが取り巻く世界。画像参照)をイメージして庭を作る場合がある。全体を海と見て、四方に滝を作り水(海水)を落とすという方法であるが、一般的な庭・作庭者の場合はやめたほうがよい。

4:治水作りとは

治水作りと言う作庭方法がある。川下(おそらく、遺水(=水路)や池と言う意味)を作るのではなく、作庭方法で唯一水があふれ出て(出水)も良いように作るというやり方だ(具体的には意味不明)。

5:面向の庭とは

面向(真ん中に作る)の庭の場合は、山をほぼ北西(戌亥)に作り、川下はほぼ南西(未申)に作る。その他の部分は左の庭、中央の庭、右の庭とも同じだ。

6:植栽の基本とは

植栽を重視した庭は、5・7・5を基準に木を植える。これが基本だ。

7:水草の植え方とは

水草の類は全て、池の前の縁に寄せて植える事。

8:竹の植え方とは

竹を植えるときは、社寺の場合は左側、それ以外の場合は右側に植える。

9:山の高さ

山の高さはだいたい95㎝(3尺)までとする。

10:池の深さ

池の深さは80㎝弱(2.5尺)までとする。ただし、時代や状況によって多少変化する。セオリーばかりにとらわれない事。

第五章 池の掘方に関する記述

池の形は、水字形、半月形、心字形、流水形、などがある。ただし、それらの形を最初に決めるのではなく、庭の広さ地形をよく考えて臨機応変にゾーニングする事。

そこで本日の一口アドバイス。

「島・池に関する項目でも、素直な作庭入門書書となっている・・・」

(りょう)

205:九山八海

 

 

 

 

 

 

九山八海の世界観

205:心字池

 

 

 

 

 

心字池の案内図