みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,245

 

「日本庭園と日本外構 編」・・・「二条城清流園」と言う昭和の庭園?

昭和の庭園。この項では「二条城清流園」を取り上げます。と言っても、「二条城」の庭なのになぜ昭和の庭園なのか・・・このような疑問を持つ人も多いでしょう。実は、「二条城」は「二の丸庭園」「本丸庭園」「清流園」と言う3つの庭園があり、二の丸=江戸、本丸=明治、清流=昭和に作庭されています。ただ、メイン庭園はやかり「二の丸庭園」で「本丸庭園」「清流園」はサブ的色彩が強く、決して資料も豊富とは言えません。また、「二条城」と「二条城庭園」は既に取り上げ重複する部分もありますが、紛れもなく昭和の庭園であるため、同部分に限定しここで改めて取り上げておきます。

「清流園」は本丸の石垣・櫓の北側に位置し、二条城造営時には天守閣と場内通路が置かれていたとの事。その後は役人の宿舎用地として使われ、その後大正天皇即位式会場となりこの時点で饗宴施設が建てられました。その後間もなく小川治兵衛(1860〜1933年、作庭家、紹介済)が「清流園」の原型を造ったとされています。ただし、現「清流園」とは殆ど無縁と考えるべきでしょう。

現在の「清流園」は1965年(昭和40年)に造られたもので、中根金作(紹介済)の名前も作庭メンバーに含まれています。ただし、複数作庭家の合作と考えた方が適切であるようです。庭園様式と言う意味では、和洋折衷庭園と表現する以外にありません。理由は東部の洋風部分+西部の和風部分と言う構成で成り立っているからです。ただ、鑑賞面で言うなら和の部分がメインで、同部分は池泉回遊式山水園と表記されています。

和風部分にはメイン建造物となる角倉了以(1554〜1614年、京都の豪商)旧宅から移築した香雲亭とその前面に池があり、同部分が最高のフォーカルポイント。また、茶室・和楽亭も設置されており、一般開放だけでは無く様々な催し物も開催されています。

そこで本日の一口アドバイス。

「二条城内にも昭和の庭園・清流園が。和洋折衷タイプで時代の流れも反映!」

(みずき りょう)

332:角倉了以象

 

 

 

 

 

角倉了以像

 

332:配置図

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二条城配置図

 

 

二条城建物配置図= 1.東大手門、2.番所、3唐門、4.二の丸御殿車寄、5. 二の丸御殿遠侍・式台・大広間、6. 二の丸御殿黒書院、7. 二の丸御殿白書院、8.二の丸庭園、9.蓬莱島、10.台所、11.御清所、12.土蔵、13.便所、14.事務所、15.南門、16.桜の園、17.梅林、18.西門、19.本丸御殿、20.本丸櫓門、21.本丸庭園、22.天守台、23.和楽庵、24.香雲亭、25.北大手門、26緑の園、27.展示・収蔵館

 

332:清流園

 

 

 

 

香雲亭と池

 

332:清流園②

 

 

 

 

 

別角度から見た池と香雲亭

 

332:池と石橋

 

 

 

 

 

池と石橋

 

332:洋風部分

 

 

 

 

 

洋風部分

 

332:刈り込み

 

 

 

 

 

庭石と刈込