「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,256
「エクステリア用天然木大研究」第7回・・・天然木を使えばこんなメリットが②!
エクステリア用天然木を使うメリット②=多様なデザイン+そこから生まれる多様な機能
エクステリアに天然木を使うと生じるメリット、2つ目は「多様なデザインを楽しむことが出来、同時にそこから生まれる多様な機能が活用できる」と言う点です。
天然木は非常に加工性に優れた素材です。だからこそ、あらゆる現場・サイズに対応できます。同時にこの特性は、デザインや機能についても大きな長所となります。アイデアと技術力によりありとあらゆるものを創り出すことが出来るからです。
天然木が良く使われる「目隠しフェンス」を例として考えて見ましょう。この場合、基本パターンとして、「横格子タイプ」と「縦格子タイプ」の2つがあります。次に、各々片面張と両面張と言う2つのデザインが考えられ、これだけで4タイプとなります。さらに、横格子タイプの場合、柱を前に出したり後ろに隠したりするクロス処理が出来ます。縦格子の場合も柱と框材の相違はあってもクロス処理が可能です。さらに、格子材の幅や厚みを変える事でデザインに変化をもたらすことが出来ます。そして、これらを組合す事で、デザインパターンは一挙に何十種類と言う単位となります。さらに、ラチスやクロス格子、塗装よる色の変化等を加えれば・・・
以上のような発想で、目隠しフェンスと言うものを考えると、デザイン数は無限と言っても過言ではありません。エクステリアの施工例を見ると、殆どが単純な片面張りの横格子か縦格子。しかし、天然木の本質を良く理解していない専門店が多いため、このような結果となっているのかも知れません。なお、両面張りの典型は古くからある「大和塀」。明治・大正・昭和の職人の方がエクステリアに天然木を使う力量が優れていたと言う事でしょうか? それではあまりにも残念・・・
デザインの多様性は機能面の多様性にもつながります。例えば、横格子・縦格子ともに、材料の幅・ピッチを変える事で「目隠し度」を自由に調整できます。しかも、部分的に変える事も難しくありません。両面張にすれば「目隠し度100%」のフェンスも簡単にできます。しかも、風通しを維持しながらそれが可能。
目隠しフェンスは、エクステリアの中でも比較的単純な商品(現場)です。デッキ廻り・門柱・カーポート・パーゴラ・テラス屋根・シェッド(小屋)・ガレージバルコニー・ガーデンルーム(コンサバトリー)などになれば、天然木の多様性はより効果的に作用します。しかも、現代人である私たちは、100%天然木に固執する必要はありません。金属などの他素材と天然木を組み合わせ、さらにその可能性を拡げる事も出来ます。にもかかわらず、どうしても目立ちやすいメーカー商品(部材)だけに目を奪われ過ぎ、エクステリアそのものの多様性・可能性を小さなものにしているのではないでしょうか・・・
そこで本日の一口アドバイス。
「加工性が良いからより多様なデザイン+機能を実現! それが天然木!」
(みずき りょう)
オーソドックスな横格子(桟)タイプ
横格子(桟)変形タイプ(桟木のピッチを変える)
縦格子(桟)スリット入り
デザインフェンス(板塀)