みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,272

 「エクステリア用天然木大研究」第23回・・・エクステリア材としての「ヒノキ」?

針葉樹系のエクステリア材、この項では「ヒノキ」について検証します。

まずは「ヒノキ」とは何かの確認「ヒノキ」とはヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉樹で、台湾と日本列島の福島県以南だけに自生するほぼ固有種。ただ、ヒノキ科はマツ科と共に世界中で反映する大家族。この点が、前出のスギ(あるいはスギ科)と大きく異なります。ただし、マツ科、ヒノキ科、スギ科の分類にはかなり時代変遷があり、専門家でもその違いの特定には苦労しているようです。

ヒノキ科の主な属と種を紹介。コノテガシワ属(コノテガシワ、他)、イトスギ属(ゴールドクレスト、他多種)、ネズミサシ属=ビャクシン属(カイズカイブキ、ハイビャクシン、他多数)、セコイアデンドロン属(ジャイアントセコイア、注:セコイア=レッドウッドとは別系統)、ネズコ属=クロベ属(ネズコ、ベイスギ、他)、アスナロ属(アスナロ、他)、そしてヒノキ属(ヒノキ、サワラ、他)、等。ヒノキ科には他にも多くの属が含まれ、例えばエクステリア用良材として紹介した「サイプレス(豪州ヒノキ)」も当然その仲間です。また、庭園用樹木の主要グループ・コニファー(本来の意味は「針葉樹」。ただし、ガーデンの世界では「観賞・植栽用の針葉樹」を指す事が多い)もヒノキ科に属するものが数多くあります。

「ヒノキ」は「スギ」に続き大量生産されている国産材であることは周知の通り。従って、各地に有名産地があり、「スギ」の有名産地≒「ヒノキ」の有名産地と言った側面も持っています。その最大の要因は、自生地がほぼダブり、同時に同じエリアでも「スギ」植林に適した山の斜面と、「ヒノキ」植林に適した山の斜面が異なり、併用生産した方が有利と言った事情にもよります。

また、「ヒノキ」は日本を代表する建築用高級材でもあります。その特性として、耐久性に優れる(屋外使用では?)、木肌(いわゆる「白木」の代表イメージ)が美しく芳香がある、アバレが少ない(ただし、ヒビワレはある)、建築構造材としては値段が高い・・・などが上げられます。

ただし、高い評価はあくまで建築用としてのもの。エクステリア材としては評価が異なります。その主要な理由は、値段が高い使用頻度が低く耐久性に関する不安が残る・・・と言う2点。要するに、値段が高いためエクステリア用としてはあまり使われなかった。従って、その評価が定まっていないと言う事。今後、「ヒノキ」がエクステリアの分野でどのような地位を占めるかは普不明です。ただ、「スギ」と異なり地産池消の観念で特定エリアで普及すると言った要因も、現段階ではないと言えるでしょう。

そこで本日の一口アドバイス。

「建築用材としては高い評価のヒノキ! しかし、エクステリア材としては???」

(みずき りょう)

23:デッキ

 

 

 

 

 

「ヒノキ」の無塗装デッキ

 

23:木肌

 

 

 

同木肌(白木の代表イメージ)

 

23角材と板材

 

 

 

 

 

同角材と板材

 

23:原木

 

 

 

 

 

同原木

 

23:ヒノキ

 

 

 

 

 

同大木(ただし「スギ」ほどは大きくならない)

 

23:ヒノキ林

 

 

 

 

 

里山近くの「ヒノキ」の人工林

 

Thread leaf of Chamaecyparis obtusa (hinoki cypress)

 

 

 

 

 

 

 

「ヒノキ」の葉

 

23:ゴールドクレスト

 

 

 

 

 

ゴールドクレスト(ヒノキ科イトスギ属)

 

23:コノテガシワ

 

 

 

 

 

 

 

コノテガシワ(ヒノキ科コノテガシワ属)