みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

「りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,274

 「エクステリア用天然木大研究」第25回・・・木製フェンスのチェックポイント①?

天然木をエクステリアに使う場合、何に注意すべきか。前項の「デッキ」に続き、この項では「フェンス」を取り上げます。ただ、「フェンス」と言っても、アルミ製品と異なり、単なる境界仕切り用として「天然木フェンス」を使う事は殆どありません。そう、殆どが目隠しフェンス」となります。従って、ある程度の高さ(一般的には、H1,800〜2,000㎜が最も多い。ただし、下部はブロック塀・土留め、等でトータルの高さがH1,800〜2,000㎜となるケースも多い)のあるものが大部分を占めます。このコーナーでも「目隠しフェンス」を主力対象とします。

では、「目隠しフェンス」と「デッキ」では、素材選びに差があるのでしょうか。答えはYES。最大の理由は、エクステリアと言っても「デッキ」は水平使用、「目隠しフェンス」は垂直使用。従って、素材に「デッキ」程の耐久性を求める必要はありません。その代り、デザインが多様化し、施工条件もより幅広くなります。従って、「目隠しフェンスの最良素材=ある程度の耐久性+加工性の良さ+優れた物性」と言う数式のようなものが導き出されます。ただし、「目隠しフェンス」は多種多様であるため、デザイン・施工条件で最適素材にある程度変化を生じます。そこで、「目隠しフェンス」の代表的デザインをピックアップし、それぞれの最適素材とは何かについて検証して行きます。

まず、デザイン分類ですが、「角柱フェンス」「横格子」「縦格子」「その他(ラチス・トレリス・スクリーン、等)」に大別できます。そして、「横格子」「縦格子」には、片面張・両面張・クロス張・ルーバー張、と言うフェンス板の張り方を各々組み合わせることが出来ます。また、同組み合わせを部分的に変える、板材の幅を変える、などで変化を付ける事も可能で、実際には極めて多くのパターンを生み出すことが出来ます。これに、塗装による色の変化等を加えると、木製フェンスの「横格子」「縦格子」のデザインは無限と言う事も出来ます。ただ、デザインの勉強コーナーではありませんので、「代表的格子パターン」のみを取り上げ、その特性と素材との相性について述べます。

最初に取り上げるのは「角柱フェンス」。良く使うパターンですが「木製フェンス」としては特殊な物。目隠しと言うより、門廻りの一環・デザイン優先の部分仕切り(多少の目隠し機能も)などが主目的となるからです。同時に素材に求められる最重要ポイントは、「ソリ・ヒネリ・ヒビワレ(アバレ)が少ない」と言う点。反面、耐久性は一定レベルをクリアしていればOK(ただし、最上面(小口)と、地面への埋め込み部分保護には注意!)。従って、天然木の場合は「レッドウッド」「イペ」「ウリン」(「セランガンバツ」「アマゾンジャラ」は使わない方が良い)がお勧めとなります。なお、細く・高く・ピッチが細かい物、ほど難しくなるので要注意!

そこで本日の一口アドバイス。

「天然木の角柱フェンスは、レッドウッド・イペ・ウリンがお勧め!」

(みずき りょう)

25:門柱&角柱

 

 

 

 

 

門柱+角柱フェンスの組み合わせ

 

25:低い角柱

 

 

 

 

 

低い角柱フェンス

 

25:角柱

 

 

 

 

 

オーソドックスな角柱フェンス

 

25:角柱(細)

 

 

 

 

 

細く高い角柱フェンス