みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,298

 「現代住宅植栽考」 第18回・・・リフォーム外構の植栽ポイント②!

外構(フロントガーデン)のリフォームにはどのようなパターンがあるでしょうか? 実際の答えは「無限」と言う事に成ります。お客様の生活形態により全て状況が異なるから。ただし、ある程度そのパターンを整理し、纏める事は可能。結果、代表的なものとして、カースペースの拡張門・塀廻りの再生アプローチの再生目隠しカースペースの撤去・・・などを上げることが出来ます。ただし、実際にはこれらを複数組み合わせる例の方が多くなります。理由は、例えば、カースペース拡張が目的でも、門廻り・アプローチ・塀(フェンス・生垣)に手を加えなければならかくなる、と言った事情によるもの。

ただし、上記5種のリフォームポイントを押さえれば、トータル的リフォームの場合も対応が可能となるため、それぞれの基本ポイントと植栽の関連性について検証します。

カースペースの拡張は、最も多いリフォーム依頼であると同時に、一定の予算・規模を前提としたものとなる事をまず確認する必要があります。また、自転車等の収納を兼ねたリフォーム依頼が多く、ベースサイズ(1台用・2台用・3台用、等)以外のサイズ・形状となる頻度が高くなります。となれば、デッドスペースの活用も+αのリフォームポイントとなり、より植栽の意味も大きくなります。新築外構のカースペースコーナーを参照し、かつ既存植物の再利用・撤去プランを加え、最良のプラン作成を・・・

門・塀廻りの再生に関しては、営繕的なもの以外はむしろ、他のリフォームプランにセットされる場合の方が多くなります。古い住宅の場合、クローズ外構が多く、門・塀をさわら無い限りリフォーム自体が困難となるケースが大半を占めるため。植栽の関しても、新築外構と決定的な差はありません。ただ、巨大化した樹木・生垣等が絡むケースが多く、再利用と撤去の方法が大きなポイントとなります。

アプローチの再生に関しては、殆どが門・塀リフォームとセットになります。しかも、バリアフリー的要素が加わる頻度が高くなります。従って、「平成のアプローチ」とは何か+バリアフリーの基礎知識(スロープの基本サイズ&角度、車椅子+介助者を想定した階段プラン、昇降機<垂直昇降タイプと階段昇降タイプの2種がある>が絶対に必要になります。植栽に関しては、「平成のアプローチ」で示したように、機能優先(邪魔にならない)で最良の使い方を・・・

目隠しの設置に関しては、当然の事ながら最初に目隠しプランの基本をマスターする事(目隠しの基本サイズ、材質別特性、コスト、目隠し度、目隠しの位置と効果の関係、等)。同時に、植栽プランが極めて重要になります。デザイン的要素に加え、植栽自体が目隠し材の一翼を担うケースが多くなるから。また、目隠しの内側(家屋側)はプライベートガーデン、外側(道路側)はフロントガーデンとなり、使い分けが必要になります。なお、プライベートガーデンの植栽に関しては、後のコーナーで詳しく検証します。

最後に、カースペースの撤去リフォームについて。このケースは未だ稀。しかし、高齢化社会とともに少しずつ増えてきています。従って、将来的にはこのプラン作成能力が、エクステリア専門ショップの重要ポイントとなります。ただし、カースペース撤去プラン≒プランベーとガーデンプランとなり、目隠しを含むガーデンプラン作成能力が高い専門店・担当スタッフをパートナーとして選ぶことが必須条件となります。具体的な植栽ポイントについては、後のコーナーで。ただ、「レイズドベッド」関連の知識が+αとして求められることを補足しておきます。

そこで本日の一口アドバイス。

「外構リフォームにはバリアフリーの知識が必須。植栽も機能面を忘れずに!」

(みずき りょう)

18:スロープ

 

 

 

 

 

 

 

門廻りリフォーム・バリアフリー・そしてレイズドベッドと言う発想

 

18:目隠し前

 

 

 

 

 

 

 

目隠し前の植栽≒道路側はフロントガーデン、家屋側はプライベートガーデン

 

18:塀と植栽

 

 

 

 

 

 

 

目隠しフェンスの植栽例