みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,300

 「現代住宅植栽考」 第20回・・・フロント部をプライベート空間に!

日本のプライベートガーデンについて欧米との相違、時代変化等を確認。それを前提にこの項からは、現代のプライベートガーデンとその植栽のあるべき姿を探っていきます。

前項で提示したように、昭和の前・中期以前は塀で囲むことにより、日本特有のプライベートガーデンが多数造られ、そこから特有の庭園文化が生まれました。しかし、昭和の後半以降には住宅事情と生活形態の急激な変化により、その文化も崩壊してしまいました。余談ですが、多くの造園業者はこの変化について行けず、衰退の一途を辿り現在に至っています。

時代変化の結果、外構と通称されるフロントガーデン主体の新業態が生まれ、それを主力対象としたエクステリアと言う1つの業界も形成されるようにもなりました。そして、次第に住宅業界から独立し、「エクステリア専門ショップ」言う、新しいショップも定着しつつあります。ただ、ガーデンと言う総合的視点で見れば、前出の外構業者・衰退市場にへばり着くだけの造園業者・物販だけに固執する園芸業者に3分され、まだ未来地図が見えてきません。

同じ動きをユーザー視点から見ると、新築時の外構とごく稀に行う外構大型リフォームの時だけエクステリア専門店に発注、造園業者に関してはほぼ無縁(古い住宅での剪定のみ例外)、草花や園芸用品購入時はグリーンショップ(ホームセンターを含む)、と言う発注・購入状況となっています。そして、大部分の人達は欧米と比較しガーデンライフを楽しむ時間が圧倒的に少なくなった・・・これが現状です。

その最大の要因がプライベートガーデンの崩壊にあります。勿論、プライベートガーデンの崩壊は、ガーデニングだけでは無く、庭でくつろぐ・食事をする・バーベキューを楽しむと言った生活習慣まで無くしてしまい、大袈裟では無く日本文化の重大欠陥とさえなっています(家庭で過ごす時間が極端に少なくなっている)。視点を変えれば、プライベートガーデンを復活させることが出来れば、暮らし(精神的)にゆとりが生まれる可能性も・・・

では、現代住宅(生活)でプライベートガーデンを復活させるポイントとは。答えは「フロントガーデン部分にプライベートガーデンを復活させる」と言う事。具体的には、フロントガーデンの必要部分に目隠しを設け、その内側をプライベートガーデン化すると言う方法。そして、少しずつではありますが、この点に気づきリフォームしようと言うお客様が増えてきています。同時に、エクステリア専門ショップ側もその重要性を訴え、実現可能なプランを提示するようになりました。

そこで本日の一口アドバイス。

「フロントガーデンの一部を、プライベートガーデンとして復活させよう!」

(みずき りょう)

20:異空間

 

 

 

 

 

 

プロント部に作られたプライベートガーデン

20:ガレージバルコニー

 

 

 

狭小地にはガレージバルコニー

20:デッキ

 

 

 

 

目隠し付のデッキ

20:目隠し

 

 

 

 

 

掃き出し窓前の目隠し