みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,326

 「現代住宅植栽考」 第46回・・・日陰でもOK! お勧め中木2選②!

日陰でも対応可能なお勧め中木を紹介中。日本の照葉樹林に広く自生するカクレミノに続いては、海外からの輸入組代表としてシェフレラを取り上げます。

「観葉植物から定着・シェフレラ」

シェフレラ(正しくは「シェフレラ・アルボリコラ」<学名参照>、和名:ヤドカリノキ)はウコギ科シェフレラ属(「フカノキ属」と呼ぶ事もある)の常緑高木で実は樹高は10mにも達します。従って、主木(シンボルツリー)としても使用可能ですが、観葉植物として日本に輸入されたため、庭木の場合は副木的な使い方が多く、このコーナーに組み込みました。学名は「Schefflera(シェフレラ属) arboricola」で、原産地は中国南部〜台湾。

前述の通り、元々観葉植物として日本に輸入されたもので、楕円形の葉は光沢があり美しい、非常に育てやすい、日陰・半日陰でも育つ、斑入りの園芸種等も出回り高い人気を維持・・・などの特色を持っています。そして、剛健種ゆえに大きく育った観葉植物を地植えにし定着するなど、庭木としても多用されるようになりました。

また、カポック、ホンコンカポックなどの別称を持ちますが、これは誤解から生じたもの。まったく別種のパンヤ科のカポックノキと似ていると言うのでこのような商品名が付けられたのですが、実際には大きな相違があり、その名前だけが部分的に現在まで残ったため。従って、ホンコンカポックと言う呼称は今も良く耳にしますが、シェフレラに統一すべきでしょう。

シェフレラ属の樹木に関しては、豪州〜東南アジア~台湾~中国南部、つまりオセアニア・アジアの熱帯・亜熱帯を中心に広く分布しています。従って、アルボリコラ以外にも、ノバ、アルビドブラテクタ、スターシャインなど多くの仲間が観葉植物として輸入(園芸種が含まれている可能性もある)されています。ただし、庭木として定着しているものは現状ではアルボリコラだけと言ってよいでしょう。

なお、シェフレラは剛健種だけに、上部が伸びすぎ全体のバランスがわるくなる事があります。従って、時には思い切った剪定が必要になり、場合によっては一部の幹を地上15㎝程度の所でバッサリと言った荒療治も。すると脇芽が伸び形が整います。

なお、日陰・半日陰用としてより上げましたが、陽当たりが良い場所は苦手と言う訳ではありません。これは、他の日陰対応樹木の殆どが持つ共通特性でもあります。念のため。

そこで本日の一口アドバイス。

「外国産の日陰対応可能樹木シェフレラ。でもホンコンカポックの名は忘れよう」

(みずき りょう)

46:樹形

 

 

 

 

 

 

樹形:伸びすぎたらバッサリ剪定を!

46:葉

 

 

 

 

 

葉:光沢があり美しく生え方にも特徴がある

46:花

 

 

 

 

 

花:花期は5〜7月

46:斑入

 

 

 

 

 

斑入:最近は斑入他の園芸種も増加