みずきりょう の:エクステリア&ガーデンメモ

 

りょうさんの:ほぼ毎日、エクステリア&ガーデンメモ」・・・NO2,339

 「現代住宅植栽考」 第59回・・・匍匐性グランドカバー推奨5種②!

匍匐性(地を這うタイプ)の推奨グランドカバーを紹介中。リピア(ヒメイワダレソウ)に続いて、この項ではグレコマを取り上げます。

「剛健種で美しい・グレコマ」

グレコマはシソ科カキオドシ属のヨーロッパ原産の多年草です。学名は「Glechoma(カキオドシ属) hederacea」。つまり、属名がそのまま商品名となり流通しているわけですが(このケースは輸入物の草花で非常に多い)、正しくはヘデラセアと呼ぶべきでしょう。なお、セイヨウカキオドシ、フイリカキオドシ、グランドアイビーなどと呼ばれることもあります。

グレコマの特色としては、草丈は20㎝程度だがランナーが1m近く伸びる、小さく丸い葉で縁がギザギザ、白い斑入、剛健種でマット状に広がり成長する、4〜5月に薄紫色の花を咲かせる・・・など。要するに、非常に強くて、葉・花ともに美しいため、地面をはわせるタイプとして最適と言う事。ただ、リピアと異なりランナーが長く木目細かさがないため、広い敷地に敷き詰めると言うより、アプローチサイド・花壇とその周辺・段差のある部分・コンテナ栽培、などに使うのが最適。また、茂り過ぎて雑草のようになる場合もあり、適度なカットも必要です。

グレコマは香りは弱いものの、ハーブ的側面も持ち、ホップが登場する16世紀以前までは、ビールの原料としても利用されたとの事。また、薬草としての使用記録もあります。グレコマと言う名前自体がギリシア語の「glechon=ハッカ」に由来し、シソ科の特性を色濃く持ったグランドカバーとも言えるかも知れません。

前述のごとく、グレコマ属=日本語のカキオドシ属。そして、カキオドシ(写真参照)自体は日本全国どこにでも自生している草花です。と言うよりも、カキオドシとは「垣根を脅かすほど良く茂る草花」と言う意味で、超剛健種であると言う事。名前は知らなくても写真を見れば、「ああ、あれがカキオドシか」と気づかれた方も多いと思います。また、カキオドシ自体もグランドカバーとして使える要因を持っていますが、あまりにも多く自生しており商品にはなりません。

日本のカキオドシも捨てたものではなく、血糖値を下げる、体内の脂肪や結石を分解する作用があるといわれており、ダイエット茶として使われることもあります。ただし、過剰摂取すると副作用が懸念され、特に腎臓・肝臓等に疾患のある人は要注意。従って、使用するときは専門家に相談してからにしてください。

そこで本日の一口アドバイス。

「斑入りで美しい剛健種・グレコマ! アプローチサイドなどに最適!」

(みずき りょう)

59:グレコマ

 

 

 

 

 

アプローチサイドに植えられたグレコマ

59:花と葉

 

 

 

 

 

葉と花のアップ

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA  POT苗

59:カキオドシ

 

 

 

日本のどこにでも自生しているカキオドシ

59:花と葉(カキオドシ)

 

 

 

 

 

カキオドシの葉と花(グレコマとよく似ている)